カトリックとプロテスタントの割合|キリスト教が分裂した歴史を解説
更新日:2024年08月25日
キリスト教には、カトリックとプロテスタントという2つの教派が存在していますが、この2つの教派の違いについて、よくわからないという人も多いのではないでしょうか。
本記事ではまずキリスト教徒が世界的にどれほどの割合で存在するか、そしてカトリックプロテスタントの違いと、各国における信者の割合、両者が対立することになった歴史についてを解説していきます。
この記事を読むことでカトリックやプロテスタントの割合やキリスト教が分裂した歴史を知ることができるでしょう。
キリスト教の教派についての理解を深め、より歴史への関心を高めることで、様々な人種の考え方や生き方を学ぶことができるでしょう。
世界でキリスト教を宗教にしている人の割合はどのくらいなの?
世界の三大宗教といえば「仏教・キリスト教・イスラム教」ですが、その中でキリスト教が最も信者の割合が多いと考えられています。現在の世界人口はおおよそ78億人で、その中でキリスト教を信仰している人の割合はだいたい30%余り、25億人ほどと言われています。
ちなみにイスラム教信者の割合は約25%で20億人足らずです。仏教徒の割合は約6%で5億人程度と意外と割合が少なく、約15%で11億人ほどのヒンドゥー教の方が割合が多くなっています。
国別によるカトリックとプロテスタントの割合
一口にキリスト教と言っても、様々な教派に枝分かれしています。特に有名なのは、ローマ教皇を特別な存在として扱うカトリックと、人類は神以外全て平等とするプロテスタントですが、その割合は地域や国によって大きく異なっています。
ここでは地域別で見られるカトリックとプロテスタントの割合の違いについて紹介していきます。
アメリカ合衆国
アメリカ合衆国の総人口は約3.3億人とされていて、その約半数にあたる49.4%がキリスト教信者です。その内、カトリック信者の割合は23.2%で、残り26.2%がプロテスタント信者の割合となっています。
余談ですが、キリスト教信者を除いた50.6%のうち、無宗教なのは19.8%だけであり、残りはその他の宗教を信仰しているとされています。
アイルランド
イギリスと唯一陸地で隣接する国であるアイルランドの人口は約512万人で、そのうちの約89%がキリスト教信者と言われています。さらにそのうちの84.2%がカトリック信者であり、プロテスタントの割合は残りのごく少数となっています。
カトリック信者が多いのは、5世紀頃の聖パトリックによる布教活動が大きく影響しており、植民地時代においても、その強い信仰を維持し続けていたからだとされています。
イギリス
グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国、通称イギリスの人口は約6,700万人です。その中のキリスト教信者の割合は約64.8%とされており、さらにそのうちの51.3%がプロテスタントの信者で、カトリック信者の割合は残りの13.5%となっています。
プロテスタントの割合が圧倒的に多くなっていますが、これは16世紀中頃のイギリス国王が、カトリック教皇やバチカンからの内政干渉を抑える目的で、イングランド教会を作ったことが影響しているとされています。
ただし現在のイギリスでは、プロテスタントとカトリックの教義にはほとんど違いがないと言われています。
ドイツ連邦共和国
ドイツ連邦共和国の人口は約8,300万人とされています。キリスト教信者の割合は約69.8%で、そのうちカトリック信者は31.6%、プロテスタント信者は38.2%となっており、ほぼ同等の割合で存在しています。
ドイツは生活面においてキリスト教と密接な関係があり、安息日である日曜日では、小売店は休業しなければならないという法律があります。さらに、キリスト教信者として登録している人が支払う教会税というものがあり、この税金で教会を維持・運営しているのです。
キリスト教であるカトリックとプロテスタントの違いを比較
初回公開日:2022年11月01日
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