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出向契約とは・出向契約書の作り方・印紙は必要?解除方法

初回公開日:2017年10月04日

更新日:2020年06月01日

記載されている内容は2017年10月04日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

現在、出向中の人や会社から突然出向を命じられた場合、契約内容がよくわからなくて不安になったことがある人も多いのではないでしょうか。「出向」「転籍」などの言葉の意味や内容について説明しています。出向に関する内容についての疑問解消に役立ててください。

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「出向」「転籍」「転職」「派遣」の違いについて

雇用形態にはさまざまなものがあります。自社で採用した社員が自社で働くのは通常の形態ですが、自社で採用した社員が関連会社や子会社などで勤務するということがあります。自社以外で勤務する形態には「出向」「転籍」「派遣」などがあります。

「出向」「転籍」「派遣」については、言葉はなんとなく聞いたことはあっても詳しい内容についてよくわからないという人も多いのではないでしょうか。始めに「出向」「転籍」「転職」「派遣」の違いについてご紹介します。

「出向」について

出向とは「従業員が自己の雇用先の企業に在籍のまま、他の企業の事業所において相当長期間にわたって別の(出向先)企業の業務に従事すること」です(在籍出向)。

つまり、雇用関係は採用された会社(出向元)と従業員の状態を継続したまま、別の会社の(子会社などで)仕事をするということです。雇用関係は採用された会社(出向元)と従業員、出向先と従業員の二重で契約されており、業務に対しての指揮命令は出向先の会社になります。

給与については出向先が一部(出向先が一部の場合は、残りは出向元より支払われます)または全額を支払います。「在籍出向」はいずれ出向元に戻ることを前提としています。

「転籍」と「転職」の違いについて

転籍とは元の会社を完全に退職し、出向先の会社に移ることを言います(転籍出向)。前の会社を辞めて出向先の会社に再就職という形になるということは「転職」と「転籍」は何が違うのかという疑問が生じる人もいるでしょう。

両方とも前の会社とは完全に雇用契約を解消し、籍もなくなり、別の会社に就職するという点では同じなのですが、「転籍」と「転職」の大きな違いは、会社の業務命令で「出向先」の会社に就職するのか「自分」の意思で辞めて就職するのかという点です。

「転籍」は会社の人事異動の一環として出向元を退職し、出向先に就職するのですが、「転職」は自分の意思で退職し、別の会社に再就職することを言います。出向元は退職していますので、給与は出向先の会社より支払われます。

この先別の会社に転職する際に、「転籍」であった場合は、業務命令で別の会社に移ったということになりますが、「転職」の場合は自己都合で退職していますので、その点の違いが大きく関係してくることになります。

※在籍出向は、会社からの辞令で本人の同意とは関係なく行うことができますが、転籍出向は本人の同意なく行うことはできません。

「派遣」

派遣とは派遣元となる会社とそこに登録された人と雇用契約を結びます。派遣先と派遣元と契約を結び、その契約に基づき登録者が派遣先で業務を行います。雇用契約は派遣元になりますが、業務の指揮命令は派遣先が行います。給与は派遣元より支払われます。

出向契約とは

出向には、出向とは何かなど出向に関して定めた法律はありません。したがって出向する前に事前に就業規則や出向規定などを整備し、契約を交わしておかなければトラブルが発生する可能性があります。

そのため、業務内容や条件などについて会社と従業員で合意をした上できちんと契約書を交わしておくことが大切です。在籍出向に関しては就業規則に則れば本人の承諾なしに行うことはできますが、会社の担当者は、就業規則、出向規約及び労働協約などの整備が重要となるのです。

出向契約における注意点

出向契約における注意点は、出向に関して定めた法律がないため、出向に関する規定は出向元の就業規定や出向規定に準ずるということです。つまりその会社の就業ルールが出向のルールということになるということです。会社のルールを基準に行われますので、就業規則に記載されていなかった内容が出向後に起きた場合、トラブルが発生する可能性があるということです。

会社側は出向を行う前に就業規則や出向規定、労働協約などの整備をしておくことが大切です。また出向の対象になった従業員は会社の就業規則や出向規定をしっかり把握した上で契約することが必要です。

出向契約書の作り方とポイント

出向に関する契約書には以下のようなものが必要となります。
1.出向辞令
辞令とは会社から従業員に対して、人事異動や転勤などについて会社から命令を出すものです。出向辞令に関しては、就業規定の○条により、いつから(出向日)、どこの会社(出向先会社名)に出向になるのかという内容を記載したものを作成します。

出向期間中は、出向元では休職にする場合もあります。このような場合は、従業員側が退職時に不利になることもありえますので、内容をよく確認しておきましょう。

2.出向契約書
従業員が在籍したまま出向するという条項を記載します。基本的に辞令は会社から従業員に対して、重要な命令をするものなので、本人との合意はなく行うことはできますが、本人が承諾しているという内容を記載します。出向期間を定めた上で必要に応じ、その期間は短縮される場合や延長される場合があるという内容を記載します。

出向期間中は、休職扱いにする会社もあります。そのため退職金などの支払いの際に在籍期間が従業員にとって不利な条件になることもあります。出向期間中の在籍期間は出向元の在籍期間として通算されるなど就業規則に則った内容を記載しておくようにしましょう。

3.出向通知書
出向先の企業内容(事業内容、従業員数、資本金など)、出向期間、出向先での待遇(賃金、勤務時間、休憩時間など)を具体的に明記します。

出向契約書に印紙は必要?

通常収入印紙が必要になるものとしてすぐに頭に浮かぶのは領収書ではないでしょうか。しかし、印紙税は商取引で使う契約書なども課税対象となるものがあります。例えば、不動産売買契約書や新規会社設立時の定款などです。出向契約書は、課税対象となる契約書ではないため、印紙は必要ありません。

出向契約の解除方法

出向契約は、出向元と従業員の間でも執り行われているものですが、出向元と出向先の間でも契約が成立しています。

つまり出向元と出向先の契約解除は出向元企業と出向先企業の間で合意があれば契約解除は可能なのですが、出向元と従業員の間の出向契約は辞令を元に行われているものなので、従業員が会社に対して契約を解除してほしいと依頼するものではありません。

出向中は、出向元の上司との面談で状況の報告や今後について面談する機会がありますので、そのときに報告としてお願いすることができるでしょう。ただし、お願いしたからといって本人(従業員)の希望が通るとは限りません。出向解除はあくまでも出向元と出向先の契約が優先されるものなのです。

期間設定の仕方

出向期間の設定は、会社ごとに異なります、通常は出向元と出向先との契約がありますので、出向の該当になっている従業員がどれくらいの期間業務を行えば該当の業務が終了するのかということが基準となってくるでしょう。出向に関しては、人事担当者が内容の詳細を把握していない状態で従業員に出向を命じていることも多く、企業によっては詳細の期間を知らされないまま出向に至るケースも少なくありません。

出向期間はその性質上従業員側が設定できるものではありませんが、出向を命じられた時は、出向期間を確認しておいたほうがよいでしょう。

疑問なことは出向前に確認しておきましょう

会社と従業員の間で雇用契約を交わし、仕事を行うということは会社からの業務命令は基本的に断ることはできません。出向も業務命令の一環なので、そこの会社に在職する限りは基本的に断れるものではないのです。

出向は、会社の就業規則など会社のルールに則っているものなのですが、就業規則の整備が十分ではない企業も存在します。そのため、出向期間を明確にしないまま出向になり、いつ出向元に戻れるのかわからないまま業務を続けている人も実際に存在します。

不要なトラブルを避けるために、企業側も従業員側も出向前にわからない内容はしっかりと確認をしておくことが大切です。労働契約法という労働に関する法律の中に出向に関する条項もあるのですが、刑事罰などの対象や労働基準監督署による指導が発生する法律ではありません。

そのため、出向の辞令がおりたときは、会社の就業規則を理解し疑問な点は事前に会社側に確認しておくことが大切です。

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