「見たい」の敬語表現・見たいの使い方と例文・別の敬語表現例
更新日：2024年04月06日
「見たい」の敬語表現
映画や漫画、それにテレビ。私たちの周りには見たいものだらけです。しかし、その「見たい」の敬語表現は大丈夫ですか。そもそも「見る」の敬語表現は何だろう。「たい」を敬語にするとどう言う表現になるんだろう。分からないこともあるのではないでしょうか。今回は「見たい」についてご紹介いたします。
「見たい」の構造
まず「見たい」を分解してみましょう。「見たい」は動詞の「見る」と助動詞の「たい」が合わさったもので、「たい」は希望や要求を表します。助動詞とは簡単に説明すると動詞などに付いて叙述を表すものです。「今日は行かない」の「ない」や「ジョギングしよう」の「よう」などが当てはまります。
「たい」自体は敬語表現で変わることはなく、「です」などと組み合わさって表現します。また、「見たい」を敬語表現するときは「見る」を敬語にすることが多いので、そちらを知ることも大事です。では、早速見ていきましょう。
尊敬語
「見る」の尊敬語は「ご覧になる」と助動詞「られる」を使った「見られる」です。尊敬語は動作の主体が相手にあるときに使います。簡単に言うと、目上の人がすることについては尊敬語を使うということです。例えば「先生が絵画をご覧になる」の場合だと「絵画を見る」という動作は、先生（目上の人）がしています。
さあそれでは、それぞれ見ていきましょう。
ご覧になりたい
「見る」の尊敬語の1つは上記にもありますが「ご覧になる」です。これに希望・欲求を表す助動詞「たい」を合わせると「ご覧になりたい」となり、これも「見たい」の敬語表現として使われます。
ただこれは相手の動作を述べているものなので、希望や欲求を断定的に言うことはあまりないです。他人の気持ちを断定的に言うのは難しいですから「先生は明日、桜をご覧になりたい」のように言うことは滅多にありません。一方、「先生が明日、桜をご覧になりたいそうだ」のように「そうだ」や「らしい」などの伝聞や推量の助動詞とペアで使うことは多いです。
見られたい
「見られる」は動詞の「見る」に助動詞の「られる」をつけて尊敬語にしたものです。ただ、この使い方は誤解を招く可能性があるので注意が必要です。
そもそも「られる」には４つの意味があり、それぞれ「受け身」、「可能」、「自発」そして「尊敬」です。「〜られたい」の場合は同じ希望でも「受け身」なのか「尊敬」なのか混乱します。「先生は明日、桜を見られたいそうだ」という文を例にとって見てみましょう。日本語は目的語などを省略しますのでの「桜」を省略して「先生は明日、見られたいそうだ」と言うこともあります。
もちろん言われた方もそれまでの状況から「受け身」なのか「尊敬」なのか判断してくれますが、誤解を招かないためにも目的語などを省略しないようにするか、「ご覧になる」を優先して使用する方がいいでしょう。
謙譲語
「見る」の謙譲語は「拝見する」と「見させていただく」です。謙譲語は自分の動作などの向かう先の相手側を立てて述べるものです。例えば「先生の作品を拝見しました。」といった場合は「拝見した」のは話者ですが、その動作の向かう先は「先生の作品（相手側）」です。
さあそれでは、それぞれ見ていきましょう。
拝見したい
見るの謙譲語の1つは「拝見する」です。この言葉はとてもポピュラーなので聞いた事があるのではないでしょうか。使うときは「拝見したいです」のように「です」などの丁寧語と組み合わせます。ただ、敬語を組み合わせて使う場合には二重敬語に気をつけてください。なお、こちらについては後ほど説明します。
見させていただきたい
もう1つの謙譲語は「見させていただく」です。この「させていただく」には相手の許可をもらい、遠慮しながら行うという意味を表します。こちらも「見させていただきたいです」などのように使うことが多いです。ただ、この「させていただく」は間違った認識をされている方が多いので注意してください。こちらに関しては後ほどご紹介します。
丁寧語
初回公開日：2018年03月26日
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