敬語「ご挨拶」の意味・使い方とは?例文や注意点もあわせて紹介
更新日:2024年10月28日
「ご挨拶」はあらゆる敬語のなかでも、子どものころからよく聞く機会が多かったのではないでしょうか。そんな当たり前に聞いてきた、使ってきた言葉だからこそ、「この使い方は合っているのだろうか?」と急に不安になることもありますよね。
本記事では「ご挨拶」のそもそもの意味からシーン別の使い方まで、詳細に解説していきます。自分は正しい使い方をできているか、改めてチェックしてみましょう。
この記事を読んで正しい使い方をマスターすれば、就職、転職、取引先との商談、プライベートでの重要な場面など、あらゆる挨拶の場面で役に立つことでしょう。綺麗な日本語を使いこなせる人になって、重要な場面での第一印象をアップさせましょう。
敬語「ご挨拶」の意味
そもそも「ご挨拶」とはどういう意味なのでしょうか。また、「挨拶」の前に「ご」を付けることは正しいのでしょうか。
当たり前に使ってきた言葉だからこそ、改めて意味を確認していきましょう。本来の言葉の意味や定義を知ることで、シーン別の使い方や例文も頭に入ってきやすくなるでしょう。
「挨拶」の意味
「挨拶」とは、人に会うときや別れるときなどに行う、「礼にかなった動作や言葉」のことを指します。また、相手に対して敬意や祝意、謝意を表す際に使う言葉でもあります。
実はもともと仏教用語であり、「挨」は押す、「拶」は押し返すという意味をもちます。「言葉で押し合うこと」、つまり「押し問答」を行うことで、禅宗の僧侶は門下の弟子たちの悟りの深さを試したと言われています。
中世に漢語として輸入された「挨拶」という言葉は、礼儀を大切にする日本人の文化として浸透していきました。
あい‐さつ【挨拶】
出典: https://kotobank.jp/word/%E6%8C%A8%E6%8B%B6-23677 |
〘名〙 (「挨」も「拶」も押すことで、複数で「押し合う」意から)
① 禅宗で、問答によって、門下の僧の悟りの深浅をためすこと。→一挨一拶。〔文明本節用集(室町中)〕
② 手紙の往復、応答のことば。
敬語「ご」「お」の意味
「ご挨拶」についている「ご」という敬語は正しいのでしょうか。自分が挨拶をするのに敬語である「ご」や「お」を付ける日本語に違和感をもつ人もいるかと思います。
結論から言うと、「ご挨拶」の「ご」は正しい使い方です。「ご」や「お」は言葉を丁寧にするための敬語表現であり、この場合は挨拶する相手に対する敬意を示します。
実は文化庁の「これからの敬語」という文書によって、使い方ははっきりと定義されています。
「これからの敬語」によると、「ご」や「お」を付けてよいときは、「自分の物事ではあるが、相手の人に対する物事である関係上、それをつけることに慣用が固定している場合」とのことです。
具体的には、「ご挨拶」、「ご報告」「お礼」「お願い」などが挙げられています。たしかに慣用的に敬語をつける言葉ばかりですね。
敬語「ご挨拶」の使い方・例文
「ご挨拶」のそもそもの意味を確認したところで、さっそく場面別の使い方や例文を確認していきます。
あらゆる場面で頻出のキーワードだからこそ、シーンによって例文もさまざまとなりますので、シチュエーションを想像しながら見てみましょう。
挨拶を依頼する場合
目上の上司や取引先に、「挨拶してほしい」と伝えるために、依頼をするフレーズです。
「ご挨拶ください」は、「ご挨拶」に敬語の「ください」を加えたシンプルなフレーズではありますが、これでは少し命令口調に感じる相手もいるかもしれません。
命令口調にならずに、挨拶を依頼するフレーズとしては、
- 「ご挨拶くださいませ」
- 「ご挨拶いただけますと幸いです」
などがあります。ほかにも、
- 「ご挨拶いただければと存じます」
- 「ご挨拶賜りますようお願い申し上げます」
など、相手の立場や依頼の状況に応じて「ご挨拶+敬語」の組み合わせを工夫してみましょう。
挨拶を会話・電話で依頼する場合
会話や電話で依頼する場合は、敬語の使いすぎに要注意です。
メールは会話よりかしこまったテキストコミュニケーションとなるため、極端に言えば「ご挨拶賜れましたら幸甚に存じます」など、敬語を組み合わせて堅めの表現をすることは可能です。
しかし、口頭のコミュニケーションでこのような表現を使ってしまうと、相手は丁寧すぎる言葉に違和感を覚えることでしょう。
具体的には
初回公開日:2018年04月10日
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