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2019年01月17日

【年齢別】基本給の平均・新卒・中途採用の正社員の平均の基本給

給与の基本給というのは何なのでしょう。新卒の基本給の平均はどのくらいでしょうか。学歴や性別、職種、業種、あるいは居住地なので基本給の平均はどのくらい違うのでしょうか。年代によって基本給平均はどのくらい変化するでしょうか。気になる基本給のあれこれをまとめました。

基本給とは?

【年齢別】基本給の平均・新卒・中途採用の正社員の平均の基本給

基本給というのは、文字どおり基本となる給与のことです。給料のなかには、家族手当、住宅手当、通勤手当、役職手当、残業手当、出張手当などさまざまな手当てがありますが、それらの手当を一切含まないのが、基本給になります。

基本給の額や等級体系はそれぞれの会社の規定などによって決められていますが、勤続年数や年齢などによって決まる「属人給」と、職務の内容や能力によって決まる「仕事給」の二種類を組み合わせたものが一般的です。ちなみに国家公務員の場合、基本給のことを「俸給」と呼んでいます。なお、賞与や昇給はこの基本給をもとにして算定されます。

基本給以外の給与の内訳

厚生労働省や国税庁から、賃金に関する統計が毎年発表されていますが、純粋に「基本給のみ」の平均に関しての統計はみあたりません。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」では、「所定内給与額」の平均を算出していますが、これが一番基本給に近い額といえるでしょう。

「所定内給与」は、所定労働時間働いた場合に毎月決まって支給される給与のことで「基準内給与」とも言われます。基本給と毎月決まった額を支給される役職手当、資格手当、通勤手当や生活補助を目的とした家族手当や住宅手当などの「諸手当」で構成されます。これに対して「基準外給与」は通常の所定労働時間以外の時間に働いた場合に支給される給与のことで、時間外手当や休日手当、宿直手当などがあてはまります。

所定内給与≒基準内給与=基本給+諸手当(定額の手当て)
給与=基準内給与+基準外給与(所定時間以外の労働手当)
という関係になります。

新卒の平均の基本給

【年齢別】基本給の平均・新卒・中途採用の正社員の平均の基本給

新卒の給与のことは「初任給」と呼ばれますが、厚生労働省が「賃金構造基本統計調査」のなかで初任給の概況を毎年発表しています。基本給に諸手当のうち通勤手当と超過勤務手当を除いた手当を加えた所定内給与を、さまざまな階層の平均額で示しています。平成28年、2016年のデータをみてみましょう。

学歴別の正社員の初任給平均額

平成28年の大学院修士課程修了、大学卒、高専・短大卒、高卒の初任給はいずれも前年度を上回っています。初任給の平均は平成24年、25年には落ち込みましたが、平成26年から上昇に転じています。大学院修士課程修了と高卒とでは平均値で約7万円の差があります。

初任給平均値(千円)対前年度比(%)初任給中央値(千円)
男女計大学院修士課程修了231.41.3232.6
大学卒203.40.7204.6
高専・短大卒176.90.7175.1
高校卒161.30.2162.1
男性大学院修士課程修了231.71.4232.8
大学卒205.90.7206.0
高専・短大卒179.71.4179.2
高校卒163.50.1163.8
女性大学院修士課程修了229.70.5230.5
大学卒200.00.6200.8
高専・短大卒175.20.3172.2
高校卒157.20.6158.3

企業規模別の初任給平均額

企業規模別でも初任給の平均は変わってきます。大企業(1000人以上)、中企業(100~999人)、小企業(99人以下)に分けて学歴別の初任給の平均値をみると、大企業と小企業との間には1万~2万円の格差があります。

大企業初任給(千円)中企業初任給(千円)小企業初任給(千円)
男女計大学院修士課程修了234.8224.9219.2
大学卒206.9201.1199.1
高専・短大卒184.5176.6173.1
高校卒163.8159.6161.2
男性大学院修士課程修了234.9224.6221.6
大学卒209.5203.6201.9
高専・短大卒184.1178.6176.6
高校卒164.9161.6164.7
女性大学院修士課程修了234.4225.8213.8
大学卒203.5197.7195.9
高専・短大卒185.0175.1172.2
高校卒160.8156.9154.3

都道府県別の初任給平均額

初任給の格差は都道府県別にも表れてきます。大学卒の男女計の平均値で上位、下位の都道府県は次のようになっています。

■上位の都道府県(単位:千円)
1位:東京都、211.3
2位:神奈川県、207.3
3位:栃木県、205.7
4位:千葉県、205.0
4位:愛知県、205.0
6位以下は、埼玉県、大阪府、滋賀県、京都府、静岡県と続いています。

■下位の都道府県(単位:千円)
1位:沖縄県、165.9
2位:鳥取県、182.9
3位:青森県、184.9
4位:長崎県、185.2
5位:宮崎県、185.5
6位からは、鹿児島県、熊本県、島根県、新潟県、高知県と続いています。

東京都と沖縄県では平均値で4万5千円近い差があります。基本給や手当の良い大企業などが首都圏や人口集中地域に集中しているからでしょう。

年齢別の平均の基本給

【年齢別】基本給の平均・新卒・中途採用の正社員の平均の基本給

基本給は毎年、春闘などの交渉によって主に春に昇給されます。基本給のなかの年齢や勤続年数に相当する部分はほぼ確実に昇給されることになります。

厚生労働省の賃金構造基本統計調査のなかに、年齢階級別の所定内給与額の統計があります。平成28年の発表データでは、全平均値で所定内給与額は30万4千円になっています。年齢階級別の所定内給与額の平均額や学歴別の平均額をみてみましょう。

20代の所定内給与額

20代の基本給を所定内給与額の平均でみると、20~24歳では大学卒の初任給の平均額203.4千円と同程度の金額です。男性の場合、中学卒から高専・短大卒までは25~29歳でもあまり給与に差がないことが解ります。高校卒よりも中学卒のほうが給与が高いのは、勤続年数の長さが給与に反映されているからなのでしょう。

20~24歳所定内給与額(千円)25~29歳所定内給与額(千円)
男女計総平均204.5237.3
男性平均209.1245.8
大学・大学院卒226.4261.3
高専・短大卒203.3235.0
高校卒198.6226.5
中学卒201.2230.4
女性平均199.5225.1
大学・大学院卒216.9243.1
高専・短大卒199.8222.1
高校卒180.3192.5
中学卒167.5175.0

30代の所定内給与額

30代の基本給を含めた所定内給与額の平均は、男性の場合、30~34歳では中学卒から高専・短大卒までの給与にまだ大きな差はありません。大学・大学院卒は20歳代からの給与の伸びが大きく、高専・短大卒以下の学歴の平均値に大きな差をつけています。

一方女性の場合は、中学卒から大学・大学院卒までの学歴の格差が給与にもはっきり表れています。中学卒、高校卒では30歳代後半の35~39歳になっても給与の伸びが少ししかないことがわかります。子育てなどで勤怠率を高められないことなどが影響しているのでしょう。

30~34歳所定内給与額(千円)35~39歳所定内給与額(千円)
男女計総平均271.7301.0
男性平均286.9323.8
大学・大学院卒318.5374.3
高専・短大卒264.2294.5
高校卒253.3280.6
中学卒252.8270.9
女性平均243.4253.6
大学・大学院卒276.8301.7
高専・短大卒239.2253.5
高校卒200.3209.7
中学卒177.8194.9

40代の所定内給与額

40歳代になると教育費やマイホームの資金など、支出も大変です。大学卒・大学院卒では高専卒・短大卒以下の学歴の給与平均値に10万円前後の大きな差をつけた給与になっています。30歳代前半から30歳代後半への給与の伸びも7万円近くの大きな伸びです。

一方、男性も女性も中学卒、高校卒の給与平均の伸びはわずかです。このデータは基本給に定額の諸手当を加えた所定内給与ですから、家計で不足する分については残業の時間外手当や休日出勤手当、あるいは賞与などの収入分を引き当てることになるでしょう。収入に見合った適切な支出を検討することも重要なことです。

40~44歳所定内給与額(千円)45~49歳所定内給与額(千円)
男女計総平均328.6357.3
男性平均360.7401.3
大学・大学院卒431.7498.0
高専・短大卒331.4369.8
高校卒310.5331.1
中学卒286.7290.8
女性平均261.4268.0
大学・大学院卒336.1376.0
高専・短大卒268.6283.6
高校卒216.4219.2
中学卒197.1210.5

仕事別の平均の基本給

【年齢別】基本給の平均・新卒・中途採用の正社員の平均の基本給

会社の大きさや仕事の種類によっても、基本給の平均額は異なってきます。会社規模による違いや最近話題になっている介護職や薬剤師の基本給の平均額をみてみましょう。

中小企業と大企業との基本給の違い

厚生労働省の賃金構造基本統計調査のなかの年齢階級別の所定内給与額の統計には、企業規模別のデータも含まれています。平成28年の発表データから、男性の大学卒・大学院卒の企業規模別のデータを年齢階級別に以下の表に示します。ここで、大企業は従業員1000人以上、中企業は100~999人、小企業は99人以下としています。

20~24歳では小企業の給与は大企業の92.4%ですが、年齢を増すごとに比率は下がって50~54歳では72.2%まで下がり、金額では16万4千円もの差がついてしまいます。全年齢での比率でも76.3%、小企業の給与は大企業の約3/4で、大企業が給与面では圧倒的に優位であることを示しています。

大企業の所定内給与額(千円)中企業の所定内給与額(千円)小企業の所定内給与額(千円)小企業/大企業(%)
全年齢平均443.1375.7337.976.3
20~24歳233.0223.6215.292.4
25~29歳277.8251.0238.886.0
30~34歳346.3298.1281.781.3
35~39歳418.1347.6326.878.2
40~44歳483.8401.3370.576.6
45~49歳555.5453.8402.672.5
50~54歳589.2507.1425.472.2

介護職の平均基本給は

介護職といっても介護職員の他、看護職員や生活相談員、理学療法士など、その職種はさまざまです。総務省統計局の平成28年度介護従事者処遇状況等調査のなかに、「介護従事者等の平均基本給額等(月給の者)、職種別、勤務形態別」がありますので、職種別の平均基本給などをみてみましょう。

各種介護従事者の平均基本給

介護職員の平均基本給が約18万円となっていて、女性が占める割合が多いとしても、女性の40~44歳の全国全産業の平均額と比較するとかなり低いことがわかります。他の職種も40歳代の全産業平均額には届きません。平成27年からの基本給アップ額も2~3千円前後なので、政策などで論議されている介護職員給与の大幅アップが求められるのでしょう。

平均年齢平均勤続年数平均基本給額(円)27年からの増加額(円)
介護職員42.17.2179,6802,790
看護職員49.79.4236,1202,250
生活相談員・支援相談員42.48.6208,8803,279
理学療法士、作業療法士など38.36.6228,7003,580
介護支援専門員47.310.5214,5302,350
事務職員44.89.9207,3202,500
調理員45.79.1177,7301,150
管理栄養士・栄養士39.38.6206,6302,920

薬剤師

職種別の所定内給与額は、総務省統計局の平成28年賃金構造基本統計調査のなかで、「職種別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」に薬剤師の所定内給与額が公表されています。

企業規模別の男・女の平均給与額を表に示します。また、「職種・性、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」では、5歳間隔の年齢階級別所定内給与額をみることができます。

薬剤師の男女別・企業規模別の平均所定内給与

薬剤師の所定内給与は、男女とも全産業の所定内給与平均額よりも良い給与になっています。薬剤師の場合は、ほとんどの職場で基本給の他に定額の「薬剤師手当」や「職能手当」が支給されています。

5~10万円前後ですが、所定内給与のなかにはこの手当が含まれているので良い給与になっているのでしょう。企業規模別にみると、小規模の薬局などが年齢や勤続年数が長く高給になっています。人材難などから手厚く雇用されている傾向がみられます。

全企業の所定内給与(千円)大企業の所定内給与(千円)中企業の所定内給与(千円)小企業の所定内給与(千円)
男女計336.5(37.4歳)313.0(33.5歳)327.0(38.1歳)407.9(44.6歳)
男性360.0(36.9歳)329.7(33.7歳)346.0(37.3歳)442.5(42.3歳)
女性322.2(37.8歳)303.1(33.4歳)316.2(38.6歳)382.0(46.3歳)

基本給の高い業種は?

【年齢別】基本給の平均・新卒・中途採用の正社員の平均の基本給

職種ではなく、企業の業種による基本給の違いもあります。比較する条件を合わせるため、大学卒男女計の新卒初任給を各業種でみてみましょう。新卒の基本給のところで参照した「平成28年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」で業種別の初任給が掲載されています。全業種の平均初任給は大学卒男女計で203.4千円です。全16業種で初任給の順位は下表のようになっています。

1位の鉱業などと16位の複合サービス業とでは、初任給の段階で平均約4万5千円の差があります。昇給のスピードなどが異なることもありますが、肝心なのは入社後の努力、実績なので頑張りましょう。

業種平均初任給(千円)
1位鉱業、採石業、砂利採取業223.2
2位情報通信業212.0
3位不動産業、物品賃貸業210.8
4位建設業210.2
5位生活関連サービス業、娯楽業204.8
6位学術研究、専門・技術サービス業204.2
7位卸売業、小売業203.8
8位サービス業(他に分類されないもの)203.6
9位金融業、保険業202.7
10位製造業202.0
11位電気・ガス・熱供給・水道業200.9
12位教育、学習支援業200.6
13位医療、福祉196.7
14位運輸業、郵便業192.8
15位宿泊業、飲食サービス業191.7 
16位複合サービス業179.0

中途採用の基本給の平均

【年齢別】基本給の平均・新卒・中途採用の正社員の平均の基本給

中途採用の場合の基本給はどのように設定されているのでしょうか。中途採用の時に今までの能力などが認められて特別な待遇を受けることもあるでしょうが、たいていの場合はその会社の同期に相当する年代の給与水準の下のほうに設定されることが多いでしょう。また、試用期間などで能力を見極めたうえで、正式な採用や給与の決定を行う会社も増えています。

給与を決定する時の基本的な考え方は、同一価値労働同一賃金という原則があります。転職してすぐに実力を評価してもらうのは難しいことですが、中途入社は最初のうちは仕事ができないのが当然という見方もあります。

前から在職している既存社員の給与より低いということは、今後、その分昇給の余地が十分にあるということですから、あせらずに実力を発揮できるように頑張るのが良いのではないでしょうか。

パートやアルバイトの基本給は?

パートやアルバイトの場合、時間給での契約がほとんどなので基本給という考え方はなじみがありません。しかし、給与明細には基本給の項目があって時間給での給料とは異なる金額が記載されていることもあります。その場合でも、その他手当などの項目があって総額では時間給相当の給与になっているはずです。

勤め先の都合で、時給とは別に基本給を設定していることもあります。もちろん、支給される給与は契約の時間給で計算した金額と同じなので心配することはありません。あくまでも時間給計算なので、支給総額がそれと異なるような時には確認、相談したほうが良いでしょう。

賞与や昇給の基礎額になる基本給を確かめよう

【年齢別】基本給の平均・新卒・中途採用の正社員の平均の基本給

基本給や所定内給与は、学歴や職種、業種、あるいは地域などによって初任給のときから異なる基本的な給与です。毎月の給料日、給与明細で基本給を確認することはあまり無く、実際の手取り金額や残業手当などに目が移ってしまいます。

基本給は賞与や昇給の際の基礎額となる給与で、業務での実績などによって評価され査定されます。より良い生活環境を得るために、給与の基礎となる基本給を認識してよりアップするような業務上の活躍を目指して頑張りましょう。

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