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2017年09月11日

無期雇用派遣とは・無期雇用派遣になる条件・メリットとデメリット

無期雇用派遣という言葉をご存じですか?無期雇用派遣とは、労働者派遣法の改正により生まれた新しい働き方です。無期雇用派遣になると、実際にどのようなメリットやデメリットがあるのか。注意点なども踏まえながら、無期雇用派遣についてご紹介します。

無期雇用派遣をご存知ですか?

無期雇用派遣とは・無期雇用派遣になる条件・メリットとデメリット

平成27年、労働者派遣法改正法が成立し、同年9月30日に施行されました。法改正により、「無期雇用派遣」という言葉を耳にする機会が増えたのではないでしょうか?

今回は、新しい働き方として生まれた無期雇用派遣がどういったものなのか、条件やメリット・デメリット、注意点なども含めてご紹介します。

無期雇用派遣とは

派遣労働といわれる働き方や利用は、臨時的であったり一時的なものであるというのが一般的な概念でした。そこで、派遣労働者のより安定した雇用の確保やキャリアアップ形成を図るため、悪徳業者の排除や労働者派遣法をより分かりやすい制度にするため法改正が行われました。

法改正により、派遣会社は有期契約を結んでいる派遣社員に対して、同一の派遣先に3年までしか派遣することが出来なくなりました。無期雇用派遣とは、派遣労働者の実体を是正すべく行われた労働者派遣法の改正に伴い出来た新しい働き方です。

法改正による変更点

もともと、労働者派遣は「一般労働者派遣」と「特定労働者派遣」に分かれていました。一般労働者派遣には登録型派遣と常用型派遣があり、特定労働者派遣には常用型派遣がありましたが、法改正により一般労働者派遣と特定労働者派遣が統合されて「労働者派遣」となり、その労働者派遣が登録型派遣と常用型派遣に分けられます。

登録型派遣とは

従来の労働者派遣の多くがこれに分類されます。あらかじめ派遣会社に登録をして、派遣先が決まったらその派遣先で働き、働いている期間のみ雇用契約を結びます。派遣先との派遣期間が終了すると、雇用契約も終了となります。

短時間・短期間での派遣が多いので、継続雇用が条件となる社会保険や年次有休休暇などの取得は難しいとされています。平成20年に起きたリーマン・ショックによる金融危機の際は、自動車や家電などの大手企業が業績悪化に伴い派遣会社との契約を相次いで打ち切り、「派遣切り」が社会問題にもなりました。

常用型派遣とは

派遣会社に採用された時点で派遣会社と雇用契約を結ぶ働き方です。派遣先が決まっていない場合でも、派遣会社で勤務をしたり、待機をすることになります。派遣先で働いていない期間も雇用契約を結んでおり、派遣先への派遣期間終了後も雇用契約は続くため、登録型派遣では適用が難しい社会保険や年次有給休暇も適用となることがほとんどです。

常用型派遣は主に特定労働者派遣に用いられ、システムエンジニアや設計者、デザイナーなどの有資格者や知識や技術を持った人材を派遣要員とする派遣会社で扱われることが多い雇用形態です。無期雇用派遣は、この常用型派遣に含まれる働き方です。

無期雇用派遣になるために、条件はあるの?

無期雇用派遣とは・無期雇用派遣になる条件・メリットとデメリット

無期雇用派遣になるためには、どうすればよいのでしょうか?ここでは、無期雇用派遣になるための条件に関係する、労働契約法と労働者派遣法の二つの法律の改正についてご紹介します。

労働契約法の改正

平成25年、労働契約法が改正されました。それにより、1年や6ヶ月など契約期間に定めのある有期雇用契約を結んでいて、有期雇用契約が繰り返し更新されて通算5年目を超えた場合、労働者は申し出により、有期雇用から無期契約に転換出来るようになりました。この労働者の申し出を企業側は基本的に拒否することはできません。

労働者派遣法の改正

平成27年、労働者派遣法が改正されました。それにより、派遣労働者の契約期間の制限が見直されました。平成27年9月30日以降に労働者派遣契約が締結・更新された際、有期雇用の派遣労働者は個人単位で、同一組織で働ける期間が3年までとなりました。また、事業所単位でも同一組織で働ける期間は3年までとなります。

この契約期間の制限は、無期雇用の派遣労働者や、派遣労働者が60歳以上の場合、期限があらかじめ決まっている有期プロジェクトの場合、1ヵ月間の勤務が通常の半分以下~10日以下の場合などの日数が限定された業務の場合、派遣労働者が産休や育休、介護休暇などで休業している場合の代わりに派遣される場合は適用されません。

派遣労働者は無期雇用契約を結ぶことを申し出ることができ、派遣会社はその契約をしなければなりません。無期雇用派遣になることで、期間に制限なく働くことができます。

専門26業務の廃止

また、労働者派遣法の改正により、「専門26業務」と呼ばれる、派遣期間の制限がない26種の業務も廃止されました。

26業務とは事務用機器操作業務や財務処理・取引文書作成・ファイリング業務などで、具体的にはソフトウェアの開発や機械設計、放送機器等の操作や放送番組の出演、通訳・翻訳や速記、秘書、財務処理や取引文書作成、建築物の清掃や設備運転・点検・整備、研究開発や書籍などの制作、編集、デザイン、アナウンサーやテレマーケティング・セールスエンジニア・金融商品の営業などが含まれています。

常用型派遣では有資格者や技術・知識を有した人材を派遣先に派遣労働者として派遣する機会が多く、労働者派遣法改正前の専門26業務に当てはまる労働派遣者も多く存在しています。そのため、法改正により多くの常用型派遣労働者が無期雇用契約に転換することを申し入れることが考えられます。

無期雇用派遣のメリット・デメリット・注意点を知ろう!

無期雇用派遣とは・無期雇用派遣になる条件・メリットとデメリット

実際に、無期雇用派遣になるとどのようなメリット、デメリットがあるのかをご紹介します。併せて、無期雇用派遣になる上での注意点についてもご紹介します。

無期雇用派遣のメリット

・収入が安定する

有期雇用派遣の場合、お給料は時給でもらうことになりますが、無期雇用派遣の場合は月給制で賞与が出るなど、より安定的な収入を得られるようになります。

・キャリアアップが目指せる

労働者派遣法が改正され、派遣会社は派遣労働者にキャリアアップ支援することが義務づけられました。無期雇用派遣の場合、派遣就業に必要な技術や知識を習得するための研修や、希望をすればキャリアカウンセリングを受けることも可能です。

・福利厚生

無期雇用派遣の場合、社会保険や有給休暇、育休・産休の他、各種手当や従業員割引など正社員が受ける福利厚生を派遣労働者も受けられるようになります。

無期雇用派遣のデメリット

・フルタイム勤務となる

無期雇用派遣の場合、正社員と同様のフルタイム勤務となります。派遣労働者ならではの働き方に対する自由度は低くなるといえます。

・仕事が選べない

無期雇用派遣の場合、働く先を選ぶことができません。好きな仕事ややりたい仕事に就くには難しいといえます。また、一つの勤務先に長く居続けるとは限らないため、新しい環境に馴染める能力が必要とされます。

・安月給になることも

無期雇用派遣の場合、月給制になり安定して収入が得られる一方、レベルの高い技術や知識を要する業務でも、周りとそれほど変わらない給料で働くことになる可能性もあります。昇給も正社員と比べて難しいと言われています。

無期雇用派遣の注意点

無期雇用派遣になることは、正社員になれるというわけではありません。あくまでも雇用形態は派遣社員となります。有期雇用派遣と比べると安定的と言えますが、場合によっては契約解除などの可能性も考えられます。また、有機雇用派遣の場合に得られるプライベートと両立した自由度も失うことになります。今後無期雇用派遣への転換を考えている方は、無期雇用派遣の内容を十分理解し、正社員雇用や、派遣先での一定期間勤務後に派遣先の社員雇用となる紹介予定派遣も視野に入れて考えることが大切です。

無期雇用派遣という働き方

無期雇用派遣とは・無期雇用派遣になる条件・メリットとデメリット

日々、新しい働き方が生まれています。無期雇用派遣もまた、新しい働き方の一つといえます。従来の一般労働者派遣と同一の登録型派遣、常用型派遣の中に生まれた無期雇用派遣。

それぞれの働き方のメリットやデメリットを考え、自分自信のライフスタイルや今後のキャリアアップに合わせて、働き方を選択していくことが大切です。

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