派遣の時給交渉のコツ・タイミング・失敗例
更新日:2024年06月18日
派遣の時給は上がりにくい理由とは?
自動的に昇給する正社員などと違い、一般的に派遣の時給は上がりにくい傾向にあります。では、なぜ派遣は時給が上がりにくいのでしょうか?それは、派遣と言う独特の雇用形態とその制度による影響だと考えられます。
そもそも、企業が自社に派遣を迎え入れる理由とは何だと思いますか?その理由は、主に2つあります。ひとつ目は、人手不足を一時的に補う為、そしてもうひとつは人件費を削減する為です。つまり、企業にとって派遣とは「人件費が安く済む一時的な働き手」と言う事です。その為、企業としては人件費を安く抑える為に派遣を迎え入れたのに、派遣側から時給を上げるように求められれば、当然良い顔はしません。中には、時給を上げるくらいなら、他の派遣に来てもらうと言って契約を切る企業もあります。それくらい、派遣の時給アップは難しいと言う事を覚えておきましょう。
派遣の時給交渉のコツ
営業担当者に交渉する
現在就業している派遣先での仕事の時給に不満があるのであれば、まずは派遣元の営業担当者に時給交渉するのが望ましいです。ここでは、その際に抑えておくべきポイントを見ていきましょう。
まず時給交渉において大切なのは、時給を上げる為の理由を用意することです。理由とは具体的に言うと、派遣先で1年間働いて就業時の倍以上の業務を任されている等の業務における結果の事です。
その他にも、「契約時より明らかに難しい業務を日常的にするようになった」「業務に関連する高いレベルの資格を取った」なども時給交渉が通りやすい理由とされています。つまり、派遣元側が「これは時給を上げるのにふさわしい理由だ」と明確に判断出来る要素を用意する事が大切です。
派遣先を変更する
場合によっては、派遣元の営業担当者に交渉しても、時給アップがどうしても難しい場合もあります。そんな時は、派遣先を変更して時給アップを狙う方法もあります。より時給の高い派遣先企業に変更すれば、時給交渉をしなくても時給をアップさせる事は出来ます。
ただし、時給が高ければ高いほど派遣に求められるスキルも当然高くなります。高い時給が欲しいなら、それ相応のスキルをしっかり身につけましょう。
派遣コーディネーターに交渉する
派遣元の営業担当者への交渉や派遣先の変更などと並行して、派遣元のコーディネーターに事前に時給交渉すると言う方法もあります。事前にコーディネーターに希望の時給額を伝えておく事により、希望の時給額に合った求人を紹介してもらいやすくなります。
ただし、時給の高い求人は他の派遣も狙っている可能性が高く、派遣同士の間で競争率が高くなる事を忘れないようにしましょう。競争率が高い求人を狙うなら、他の派遣に負けないような高いスキルと豊富な経験は必須です。
派遣を辞める
「派遣元の営業担当に交渉しても上手くいかない」「派遣先を変更しようとしても決まらない」「コーディネーターに交渉しても見つからない」ここまで来たら、最終手段は派遣元への登録を解消する事でしょう。派遣登録解消を伝えても派遣元が時給交渉に応じようとしないなら、潔く諦めて次の仕事を探しましょう。
しかし、派遣という働き方を続けたいなら他の派遣会社に登録し、その派遣会社から仕事を探す方法もあります。派遣先企業によっては、ほぼ同じ仕事をしているのに派遣元が違うだけで時給が大きく異なる場合もあります。ちなみに派遣登録の際は希望の時給額を予め伝えておけば、希望に合った求人がスムーズに見つかる可能性が高くなるので忘れずに伝えましょう。
時給を100円アップさせる交渉の方法
時給が100円アップすると、1日8時間労働で1日800円収入が増え、1か月に20日間働けば約1万6000円も収入が増える計算になります。つまり、100円の時給アップは月収に非常に大きな影響を与えます。しかし、現実には時給を100円もアップさせる事は至難の業であり、10円や20円でも時給がアップしたらかなりの幸運と言えます。
そんな中で時給を100円アップさせる為に必要な事は、企業側に「どうしてもこの人に残ってもらわないと困る」「100円アップさせてでも残ってほしい」と思わせる事です。例えば「他の人には出来ない高いレベルの仕事が出来る」「短時間でたくさんの仕事をこなせる」など、企業にとって絶対に無くてはならない存在になる事が大切です。そこまで高いレベルの仕事が日常的に出来るようになれば、時給100円アップの可能性もあるでしょう。
時給交渉のタイミング
時給は就業前にしっかり確認するべし
基本的には企業に就業する前に、派遣元から就業条件を通知されます。業務内容、勤務時間、契約期間などに加えて、時給も記載されています。つまり、就業前には時給を知る事が出来ると言う事になります。この時点で提示された時給に不満があるなら、就業を断る方が良いでしょう。就業後に不満を言うのはルール違反のため厳禁です。
時給交渉の最大のチャンスであるタイミングとは?
初回公開日:2017年09月18日
記載されている内容は2022年04月11日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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