【履歴書】結婚退職の書き方と例文紹介|結婚予定や結婚歴など
更新日:2024年06月17日
履歴書への結婚退職の書き方と例文
履歴書を見る採用担当者が知りたいのは、あくまでも志望動機や学歴、職歴、そして経験や資格です。あるいは履歴書の正しい書き方から基本的ビジネスマナーを身につけているかを探ります。さらには自己PRでやる気や人物を知りたいのです。そのため、プライベートである結婚は、本来採否とは直接関係ないはずです。
ところが、実際に就職活動をしている人に聞くと、面接で「結婚の予定は」と聞かれたと言います。結婚していると、「出産のご予定は」と聞かれた女性もいます。補足的な意味での質問ならまだしも、それを採否の理由にする会社だとすれば、就職は考えたほうがいい会社かもしれません。
なぜなら結婚・出産・育休などに理解がない会社と想像するからです。「夫の育休などもってのほか」という考えの会社も残念ながらありますので、見極めることも必要です。
結婚退職を履歴書に書いたほうが良い場合
新卒ではなく転職や再就職の場合、履歴書に職歴を書きます。その時に採用担当者が最も知りたいのは退職理由です。
履歴書に嘘偽りを書くと経歴詐称になりますので、全て正直に書かなければいけません。例えば自分が辞めたいから辞めたのに、「会社都合のリストラ」と履歴書に書いたら、経歴詐称になってしまいます。
結婚で退職した場合も、本来なら「一身上の都合により退職」で良いのですが、採用担当者は「どういう理由で退職したのか」を知りたがります。それは、「長く働いてくれるかどうか」を心配するからです。
「結婚により退職」だと、理由がはっきりしているので、採用担当者も安心します。では、「結婚により退職」と履歴書に書いたほうが良い場合のケースを見ていきましょう。
転職が多い場合やブランクが長い場合
20代で3回以上、転職を繰り返していると、職を転々としているという良くない印象を与えます。そういう場合は、「一身上の都合により退職」だと、採用担当者は、「当社でも長続きするのか」と懸念が生じます。
この懸念を一発で払拭するのが、「結婚により退職」という一行です。結婚で退職したのなら、会社を転々としたわけではないと、すぐにわかります。
もう一つ、退職したあと半年以上ブランクがある場合、採用担当者は、「この半年間何をしていたのか」と気になります。こういう場合も、「結婚により退職」と履歴書に書いてあれば、半年や一年ブランクがあいても何も疑いません。履歴書に「結婚により退職」と書いたほうが有利なケースは、ほかにもあります。
業種に一貫性がない場合
例えば、看板製作取り付けの次が営業で、その次が飲食店、次が事務職で、その次に倉庫内部品管理と、業種がバラバラの場合、採用担当者は、飽きっぽいのではないかと疑ったりします。一つの仕事にじっくりと腰をすえられないという印象を持ち、「飽きたら当社も辞めてしまうのではないか」と不安になります。しかし、結婚という生活の環境を一変させるイベントあれば、少し違ってきます。
結婚により退職し、妊娠をしたために、肉体労働はできないので、デスクワークを選んだり、子育てが落ちついたので、ハードな仕事に就けたりと、決して飽きっぽいわけではないと思わせることが大事です。面接で聞かれれば答えられますが、面接をする前に履歴書で落とされることもありますので、履歴書の書き方は重要です。では、具体的な言葉を紹介しましょう。
履歴書に結婚退職と書く時の例文
履歴書には職歴を書きますが、退職理由も短く書きます。例文としては、「結婚により退職」「結婚により退社」「結婚のため退社」「一身上の都合により退職(結婚のため)」などです。
本来、結婚により退職したことを、履歴書に書く必要はないという意見も多いのですが、採用担当者からしてみれば、「一身上の都合により」という言葉は、実際の理由が見えません。
結婚が理由とわかれば、面接で聞く必要もなくなります。転職や再就職の場合は、面接で退職理由を聞かれる可能性は高いのです。
結婚予定は履歴書に書くべき?
結婚しているから、あるいは結婚の予定があるからという理由で、採否を決める会社は、就職するのを考え直したほうがよい会社の可能性があります。本来、結婚の有無は関係ないはずです。
しかし、企業は不採用の理由を本人に伝えない場合があります。「ご縁がなかった」の一言で不採用を伝えることも多いでしょう。
面接まで辿り着かず、履歴書で不採用になることもあるので、結婚に関して、不利にならない履歴書の書き方を考えていきましょう。企業が危惧するのは、結婚の次に来る出産、子育てにより、労働条件などで折り合いがつかなくなることです。
そこで、企業の懸念を払拭し、ほかのことで採用を勝ち取る履歴書を完成させることが大事になってきます。
履歴書で大事なのは「今」
結論から言うと、結婚予定を履歴書に書く必要はありません。まだ起こっていない未来のことだからです。結婚している場合は、扶養家族の有無などを会社に伝える必要がありますので、知らせるほうが良いのですが、結婚を予定していることまで伝える必要はありません。
恋人の有無を聞く企業はありませんし、もしも面接でそんなことを聞く会社は、考え直したほうがよいでしょう。最初にも触れたように、育休などに理解のない古い考えの企業と想像するからです。
採用担当者が履歴書のどこを見るかというと、「なぜ当社に応募したのか」「今後当社で何をしたいのか」「何ができるのか」ということです。採用担当者を納得させ、「欲しい」と思わせる内容の履歴書であることが大事です。履歴書は、「今」のことを正確に書くものです。結婚予定は関係ありません。
なぜ会社は結婚の有無を心配するのか?
これだけ女性の社会進出が当たり前の時代になっても、まだ古い考えの企業はあるかもしれません。あなたが履歴書を提出する会社が、女性の働き方改革に先駆的な考えであれば良いのですが、それは面接をし、入社するまでわかりません。会社自体は時代感覚に敏感であっても、上司が古い考え方のままという場合があるのも、職場の複雑にして難しいところです。
主に男性の幹部が心配しているのは、入社して、一生懸命仕事を教えても、結婚してすぐに辞めてしまうのではないかと、まだ起こっていない未来のことを心配しているのです。結婚後も仕事を続ける場合でも、出産すれば、長期休養は必要です。
さらに、子供が生まれて職場に復帰しても、子供が病気のたびに休んでしまうのではないかと心配の種が長く続きます。これらを払拭する履歴書を完成することは大変ですが、不備があればそれを不採用の理由にできてしまいます。
初回公開日:2017年08月17日
記載されている内容は2017年08月17日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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