身内の不幸での返信の仕方・連絡方法・かける言葉・香典
更新日:2024年10月30日
元気を出してくださいはNGです
身内の不幸があった方にかけてはいけない言葉ももちろん存在します。一つが「重ねる」「再び」「度々」「くれぐれも」などの「重ね言葉」と言われる言葉は「不幸が重なる」という演技を担ぐ意味で忌み言葉とされています。また、同じ意味で「続く」や「追って」「繰り返す」などもつかてはいけません。
そのほかにも、身内の不幸があった方に対して言ってはいけない言葉は、「死ぬ」「死んだ」「死亡」「死去」など直接「死」を連想させる言葉も避け、「逝去」と言い換えます。同じく「生きる」も避けたほうが良いので、「生前」や「お元気な頃は」などに言い換えます。
また、身内の不幸があった方には「頑張って」や「元気を出して」などは、力づけてもらっているとはわかるけれどもとても重い言葉です。中には大変な負担に感じる方もいます。そのため「お力落としのないように」や「ご自愛なさってください」などの、相手に配慮した言葉を選びます。
身内の不幸での香典の金額
上司や同僚などに身内の不幸があった場合、通夜や告別式に参列する場合もあるでしょう。その場合にはどのくらいの香典を包めばいいのでしょうか。
香典の相場は5千円から1万円です。しかし、おつきあいの深さや贈り主の年齢によっても変わります。また有志にて送る場合には、4や6、9などの忌数字を避けたキリの良い数字(1万円から10万円)で端数がでないようにします。
取引先への香典の金額
取引先の方に身内の不幸があった場合には、おつきあいの深さを考え、上司と相談して個人で出すか会社名にて出すのか対応を決めます。取引先で直接の担当の方の身内の不幸の場合に、個人で香典を出す場合には3千円〜が相場です。
身内の不幸があった時にするべきではないイベント
身内の不幸があった場合は、「喪に服す」意味で、お祝い事は避けます。喪に服すとは、身内の不幸に対して一定の期間、死を悼み身を慎むことを言います。
これは「死」=穢れという考え方から来ていて、その穢れを他の人にうつさないように、身を隠す、また神事を控えるという習慣があります。その考え方に、故人の死を悲しみ、振る舞いに気をつけて慎み深い生活をするという考え方が加わりました。
身内の不幸によって喪に服す期間はおおよそ一年間です。この期間はおめでたい行事や神社の参拝、年始の挨拶もなるべく慎むことが望ましいです。
年賀状
年賀状は「年始の挨拶」です。そのため身内の不幸があった場合には、服喪中であるため年始の挨拶である年賀状は欠礼します。その際には、11月中旬から12月の初め頃までに年賀を欠礼いたします、という意味の「喪中はがき」を出します。
喪中はがきとは、自分が身内の不幸によってもに服していることを伝え、翌年の新年の挨拶を遠慮するむねを連絡する挨拶状の一つです。喪中はがきに書く内容は、喪中であること、身内の不幸の具体的なこと(誰がいつなくなったのか)、新年の賀詞を遠慮する旨を伝えることです。
初詣
神社やお寺では「死は穢れ」です。穢れとは「不浄」で、共同体に異常をもたらすと信じられ避けられてきました。神道では穢れに触れると神様が神力を失ってしまうという考えがあり、穢れは忌み嫌われます。
身内の不幸があった場合、仏教では49日、神道では50日間「忌中」に服します。「忌中」とは、悲しみで気力がなくなり、死の穢れを身にまとっているという期間です。
そのため、身内の不幸があった場合には、忌中と言われる50日間は初詣に限らず、鳥居をくぐることはできません。また神社にまつわる慶事は避けなければならないとされています。50日を過ぎると忌中から喪中になり、神社への参詣も可能になります。しかし地域に根付いた慣習もあることから、周りに確認した方が良いでしょう。
結婚など
結婚は慶事です。結婚式を予定していた矢先に身内の不幸があった場合には、2とおりの考え方があります。
一つは、一周忌が終わるまで式を延期するという考え方です。「喪中に結婚式をあげない」という考え方で、みんなから心からお祝いしてもらえるように、喪が開けるのを待ちます。この場合には、式場のキャンセル料が発生しますし、招待状を送った方へ事情を説明しなければいけません。
次は忌中を過ぎたら大丈夫、という考え方です。忌中は身内の不幸から49日もしくは50日の穢れを身にまとっている期間です。これを過ぎると喪中になりますが行動の制限はなくなります。そのため「喪中であれば結婚式をあげてもOK 」という考え方です。昨今ではこの考え方が一般的になっています。
忌中の結婚式は?
では結婚式が間近に迫っている中で、身内の不幸があった場合には、両家の親族も含めじっくりと話し合うことで、結婚式を取りやめるにしても、行うにしてもあとでトラブルになることは避けられます。結婚式をあげることが故人への供養になるという考え方もあります。
結婚式で何よりも避けたいのは、その結婚式に泥が塗られることです。あとでトラブルになった、心ない言葉に傷つけられたなど、人生における幸せな時間に傷をつけることは避けましょう。
忌中に結婚式をあげる場合には、まずはやるかやらないかを、新郎新婦、両家、親族含めじっくりと話し合い、納得して臨みましょう。結婚式をあげる場合には、スピーチなどで「この結婚式は故人の希望であった旨」を説明してもいいでしょう。
結婚式に出席する場合
身内の不幸があり、喪中の場合は結婚式には参列しないというマナーが浸透していますが、「忌明け」であれば、喪中でも結婚式に参列しても構わないとされてます。しかし、「喪中は結婚式に出席しない」というマナーが広く浸透しているため、喪中で参列したい場合には、新郎新婦やご親族に相談して参加を決めても良いでしょう。
結婚式の主役は新郎新婦、そしてその親族です。この方達に了承を頂いてから参加を決めましょう。
非日常だからこそ丁寧に対応しよう
初回公開日:2018年05月02日
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