婦人会の定義・活動内容・挨拶の例・役割・解散する原因
更新日:2024年07月21日
婦人会とは・定義
婦人会とは何を目的とした会か、そして現在、婦人会が抱える問題点について紹介します。
婦人会の概要
婦人会とは、成人女性の親睦・娯楽・ボランティア・教養などの目的で結成された団体のことです。
婦人会という名称を持つ組織としては、1876年に結成された東京大谷婦人会は最初とされています。その後、明治の前半に仏教系の婦人会が結成され、1985年ごろから、現在のような目的の婦人会が作られ始めました。1993年には、キリスト系の婦人団体の婦人矯風会が誕生しています。政治、宗教、社会活動のために組織された団体も含まれる場合があります。
婦人会の問題点
もともとは、地位の低かった女性の地位向上が目的の組織でしたが、近年、婦人会は衰退傾向にあります。女性の社会参加や、核家族化・少子高齢化により、地域とのコミュニケーションをとる場もなくなり、必要性を感じる人も減少傾向にあります。婦人会の会員数も減少し、形だけ入会しても、活動への参加率は低くなってきています。
活動目的が不明確で、役員に偏った婦人会も多く、行政への給付金などの依存なども指摘されています。
婦人会の活動内容
婦人会の活動内容を紹介します。都心部と地方では少し違いが生じてるので、分けて記載しました。また、婦人会保稚園の歴史も紹介します。
地域活動
地方と都心部の婦人会の活動の傾向について紹介します。
地方の婦人会
都心部と地方ではかなり違いがあります。婦人会が盛んな農村部や地方では、新年会をはじめ年間8回ぐらいの行事があり、夜に会合が行われるところもあるそうです。
お祭りの準備や片付けをする男性のために、宴会や食事の用意やお茶くみをしたりすることもあります。仕事をしている主婦には心身ともに辛い練習をし、夏祭りの盆踊りの時に浴衣を着て踊りを披露す津ことが決まりとなっているところもあります。その他、日帰り旅行、農協の運動会、町おこしのイベント、集会所の掃除、敬老会の手伝いなど多岐に渡ります。
世襲性な性質が強いので、代々婦人会に入っている家に嫁いだ人は、多少無理をしても義両親や夫の顔を立てるために、半強制的に入会するケースも多いです。また引っ越してきた家族の妻が「入った方がよいと」勧められて入会するケースも多いです。
都心部の婦人会
都心部の婦人会は、祭りなどのイベントは縮小し、練習の必要な盆踊りを廃止したり、町内会や自治体主催のものにシフトしている所も増加傾向にあります。町内会費は数百円取られますが、市報が届くぐらいで、その活動も、ごみの整理、街灯の管理、子どもの通学の見守りなどがありますが、婦人会ほどの時間の拘束はない傾向があります。
解散している婦人会も増えていますが、存続している所は60代の時間があって健康な女性が主体になって、婦人会館などで世間話をしたり趣味のサークル活動や、有志の旅行などを行うにとどまっています。若い世代は、幽霊部員として入会はしているもの活動に参加していないという婦人会が多数存在します。
大都会になると、プライバシーを不安視する人が増え、活動をNPO団体などに一任しているところもあります。
保育園
保育園に名を残している婦人会もあります。例えば、神奈川県横須賀市にある長井婦人会保育園などがあります。長井地域の子女を中心に戦時中に発足した長井婦人会により開園されました。
長井婦人会は、戦中戦後の貧困や混乱の時代に、女性が自立して家庭を支える一端となるため洋裁学校を設立し、卒業生の就業と共に、働いている間に保育が必要な子を預かる目的で保育園を設立しています。
時代の変化と共に発展し、開設当初は55名だった定員数も、現在は150人まで拡大しています。婦人会開設の学童保育クラブもでき、地域の子育て支援活動を行っています。
昭和30年に、婦人会の設立とともに開設された郡山婦人会保育所、会津婦人会保育園等、全国にいくつか婦人会保育園があります。婦人会は運営に直接関係しておらず、そのまま事業を受け継ぎ名前を残したものになります。
婦人会の総会挨拶の例
初回公開日:2018年05月02日
記載されている内容は2018年05月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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