Search

検索したいワードを入力してください

2017年12月18日

ギリシャ文字の書き方と読み方|大文字/アルファベット/シータ

「ギリシャ文字なんて知らない!」と思っていらっしゃる方も少なくないでしょう。でも実は、少なくともいくつかのギリシャ文字はよく使われる身近な存在です。たとえば「α(アルファ)」はそのひとつです。今回はそんなギリシャ文字の読み方や書き方、歴史についてご紹介します。

ギリシャ文字と私たちの深い関わりとは?

知っているようで知らない、でも逆に知らないようでいて知っている、そんなギリシャ文字は思いのほかに私たちの生活の中に息づいています。それもそのはず、ギリシャ文字に限らずギリシャ文明そのものが古来より世界各国の文化に大変大きく影響しているからです。

地政学的にも歴史的にも、日本においてはギリシャの文化よりも中国の文化の影響力の方がはるかに大きいといえますが、それでもギリシャ文字は欠かせない存在です。「ギリシャ文字なんて知らない」とおもっていたとしても、きっとどこかで見かけていることでしょう。

ギリシャ文明の多大な影響

英語で"It's all Greek to me.(ちんぷんかんぷだ)"という表現がありますが、これはシェイクスピア作品『ジュリアス・シーザー』での登場人物のセリフ"it was Greek to me,"に由来しています。

昔々から「ギリシャ語は難しい」という認識があったということでしょうが、ジュリアス・シーザーの活躍したローマで使われていたラテン文字(いわゆるアルファベット)はそもそもギリシャ文字をもとにして作られた文字です。要するに「ギリシャ語は古くからある由緒正しい言語」という前提ありきのセリフであるといえます。

事実、悠久の歴史を持つギリシャ文明はさまざまな分野において基礎となり、多大な影響を与えてきました。ギリシャの神話や叙事詩、悲喜劇などが現代に至るまで多くの芸術作品に与えてきた影響は数知れず、哲学や自然科学の分野においても後世の学問の土台となっています。

意外と身近なギリシャ文字

古くからこれほど幅広く影響してきた文明が、現代の私たちの生活に根付いていないはずはなく、ギリシャ語の文字であるギリシャ文字も私たちの生活に深く根付いています。主に数学や物理といった自然科学の分野においてお馴染みです。

非常によく用いられ広く知られるのは「α(アルファ)」「β(ベータ)」あたりですが、認知度は劣るもののそれ以外にも多くのギリシャ文字が使われています。

ギリシャ文字にも大文字と小文字がある

ギリシャ文字にも大文字と小文字とがあり、英語などと同様に文頭や固有名詞の語頭に大文字を用い、それ以外に小文字を用います。

ギリシャ文字の歴史は紀元前9世紀頃まで遡ると考えられており、古代には大文字のみが存在し、小文字が考案されたのはずっと遅れて9世紀頃になってからとされますが、現代の非ギリシャ語圏で使われるギリシャ文字としては小文字優勢の傾向です。

小文字がより多く使われがちな理由としては、特徴的な小文字の方が今日もっとも広く使われているラテン文字のアルファベット(日本でアルファベットといえばラテン文字を指す)と混ぜて使いやすいということが考えられるでしょう。前述のようにラテン文字はギリシャ文字をもとにして生まれた文字であるため、ギリシャ文字の大文字とよく似たものがあり、混在すると識別が難しいケースが想像されます。

「アルファベット」の語源はギリシャ文字

今日単に「アルファベット」といえば、ラテン文字のアルファベットを指しますが、英語で使われるAからZまでのアルファベットに限らず、ひとつひとつが特定の音を表す文字を一定の配列で並べたものをアルファベットと称します。

この「アルファベット」という名称は、実はギリシャ文字の1番目と2番目である「α(アルファ)」と「β(ベータ)」に由来しているといわれています。圧倒的な歴史の長さを持つギリシャ文字ならではといえるでしょう。

ギリシャ文字の書き方と読み方8例

ギリシャ文字を見かけはしても読み方となると自信がない、書き方についてもとりあえず適当な書き順で書いてしまっているという方は少なくないのではないでしょうか。ここでは、比較的よく使われるギリシャ文字の読み方と書き方についてご紹介しますので、改めて確認してみてください。

α(アルファ)の読み方と書き方

「アルファ」と読みます。ギリシャ文字の代表格といえばこの「α」です。

【書き方・書き順】
①右斜め上から書き始めて、
②反時計回りに一筆書きのように、最後ははじめの線を突き抜けるように書きます。

主に変数を表します。

Σ、σ(シグマ)の読み方と書き方

「シグマ」と読みます。数学の授業で大文字の「Σ」を使った記憶があるのではないでしょうか。

【書き方・書き順】
(大文字)
①上の横棒を左から右に向けて書き、
②残りを上から下に向けてジグザグと一筆で書きます。

(小文字)
①まず小さめの丸を反時計回りに書き、
②丸を書き終えたらそのまま右方向に線を伸ばします。

大文字の「Σ」は数学において数列の和を、小文字の「σ」は統計学において標準偏差を表します。

Δ、δ(デルタ)の読み方と書き方

「デルタ」と読みます。微積分を勉強された方には馴染み深いのではないでしょうか。

【書き順・書き方】
(大文字)
①三角形を描くように上の頂点から反時計回りに書きます。
 ※別の書き方が正当とする説もあります。

(小文字)
①小さめの丸を反時計回りに書き、
②丸を書き終えたらそのまま上までちょろりと線を伸ばします。

大文字の「Δ」は微積分において増分を、小文字の「δ」は微小な差を表します。

Ω、ω(オメガ)の読み方と書き方

「オメガ」と読みます。有名時計ブランドのオメガは、このギリシャ文字のオメガに由来しています。

【書き方・書き順】
(大文字)
①左下から書き始めて、
②一筆書きのように左から右方向へ一気に書きます。

(小文字)
①アルファベットの"w"の筆記体の書き方・書き順にほぼ同じです。

大文字の「Ω」は電気の分野において抵抗を、小文字の「ω」は物理において角速度を表します。

θ(シータ)の読み方と書き方

「シータ」と読みます。

【書き方・書き順】
①まず数字のゼロのように縦長の楕円を描き、
②次にその楕円の中ほどに横棒を引きます。

数学において角度を、統計学において母数などを表します。

ν(ニュー)の読み方と書き方

「ニュー」と読みます。

【書き方・書き順】
①アルファベットのvのように書きます。

まっすぐに書いてしまうとアルファベットのvとの区別がつきづらくなりますので、やや右に傾けて書くようにするのがおすすめの書き方です。

電気の分野において周波数を、量子力学において振動数を表します。

τ(タウ)の読み方と書き方

「タウ」と読みます。

【書き方・書き順】
①まず横棒を引き、
②次に縦の棒を書きます。

書き方の注意点としては、縦棒の書き終わりをキュッと右に曲げるようにします。

電気の分野において時定数を表します。

κ(カッパ)の読み方と書き方

「カッパ」と読みます。スポーツブランドのカッパは、このギリシャ文字のカッパをもとにしたブランド名です。

【書き方・書き順】
①アルファベットの"k"の書き方・書き順に同じです。
 ※別の書き方が正当とする説もあります。

数学において曲率、熱力学において比熱比を表します。

ギリシャ文字に筆記体はあるの?

ギリシャ文字にも筆記体があります。ラテン文字のアルファベットの筆記体とほぼ同じような書き方と見た目を想像して頂ければよいでしょう。

しかし、今日ではギリシャ語の構成文字としての利用時を含めブロック体で書かれることが大半であり、筆記体が用いられることはあまりありません。英語などでも同様の傾向が見られますが、ブロック体を崩したような書き方が主流です。

文字を通してつながりを思うということ

あまり意識されることもありませんが、日常で使われるギリシャ語由来の言葉は大変多く枚挙に暇がありません。また、単に由来しているのでなくギリシャ語の発音がそのまま使われている言葉も多く、たとえば、エゴ(「私」の意)、マニア(「狂気」の意)、オクトパス(「8本の足」の意)などが挙げられます。

各国文化の礎となり影響を与え続けてきたギリシャの文化が、このような形でその存在感を示しているといえるでしょう。同じくギリシャ文字も私たちの生活に深く関わっています。特に自然科学の分野では欠かせないギリシャ文字ですが、読み方や書き方に曖昧な部分が少なくないということが示すように、普段はさほど気に留めていないことが多いのではないでしょうか。

ちょっとした数式には必ずと言ってよいほど含まれているギリシャ文字を通し、文化レベルで浸透しているギリシャを感じてみるのも面白いでしょう。

Latests