ギリシャ文字の書き方と読み方|大文字/アルファベット/シータ
更新日:2024年06月12日
ギリシャ文字と私たちの深い関わりとは?
知っているようで知らない、でも逆に知らないようでいて知っている、そんなギリシャ文字は思いのほかに私たちの生活の中に息づいています。それもそのはず、ギリシャ文字に限らずギリシャ文明そのものが古来より世界各国の文化に大変大きく影響しているからです。
地政学的にも歴史的にも、日本においてはギリシャの文化よりも中国の文化の影響力の方がはるかに大きいといえますが、それでもギリシャ文字は欠かせない存在です。「ギリシャ文字なんて知らない」とおもっていたとしても、きっとどこかで見かけていることでしょう。
ギリシャ文明の多大な影響
英語で"It's all Greek to me.(ちんぷんかんぷんだ)"という表現がありますが、これはシェイクスピア作品『ジュリアス・シーザー』での登場人物のセリフ"it was Greek to me,"に由来しています。
昔々から「ギリシャ語は難しい」という認識があったということでしょうが、ジュリアス・シーザーの活躍したローマで使われていたラテン文字(いわゆるアルファベット)はそもそもギリシャ文字をもとにして作られた文字です。要するに「ギリシャ語は古くからある由緒正しい言語」という前提ありきのセリフであるといえます。
事実、悠久の歴史を持つギリシャ文明はさまざまな分野において基礎となり、多大な影響を与えてきました。ギリシャの神話や叙事詩、悲喜劇などが現代に至るまで多くの芸術作品に与えてきた影響は数知れず、哲学や自然科学の分野においても後世の学問の土台となっています。
意外と身近なギリシャ文字
古くからこれほど幅広く影響してきた文明が、現代の私たちの生活に根付いていないはずはなく、ギリシャ語の文字であるギリシャ文字も私たちの生活に深く根付いています。主に数学や物理といった自然科学の分野においてお馴染みです。
非常によく用いられ広く知られるのは「α(アルファ)」「β(ベータ)」あたりですが、認知度は劣るもののそれ以外にも多くのギリシャ文字が使われています。
ギリシャ文字にも大文字と小文字がある
ギリシャ文字にも大文字と小文字とがあり、英語などと同様に文頭や固有名詞の語頭に大文字を用い、それ以外に小文字を用います。
ギリシャ文字の歴史は紀元前9世紀頃まで遡ると考えられており、古代には大文字のみが存在し、小文字が考案されたのはずっと遅れて9世紀頃になってからとされますが、現代の非ギリシャ語圏で使われるギリシャ文字としては小文字優勢の傾向です。
小文字がより多く使われがちな理由としては、特徴的な小文字の方が今日もっとも広く使われているラテン文字のアルファベット(日本でアルファベットといえばラテン文字を指す)と混ぜて使いやすいということが考えられるでしょう。前述のようにラテン文字はギリシャ文字をもとにして生まれた文字であるため、ギリシャ文字の大文字とよく似たものがあり、混在すると識別が難しいケースが想像されます。
「アルファベット」の語源はギリシャ文字
今日単に「アルファベット」といえば、ラテン文字のアルファベットを指しますが、英語で使われるAからZまでのアルファベットに限らず、ひとつひとつが特定の音を表す文字を一定の配列で並べたものをアルファベットと称します。
この「アルファベット」という名称は、実はギリシャ文字の1番目と2番目である「α(アルファ)」と「β(ベータ)」に由来しているといわれています。圧倒的な歴史の長さを持つギリシャ文字ならではといえるでしょう。
ギリシャ文字の書き方と読み方8例
ギリシャ文字を見かけはしても読み方となると自信がない、書き方についてもとりあえず適当な書き順で書いてしまっているという方は少なくないのではないでしょうか。ここでは、比較的よく使われるギリシャ文字の読み方と書き方についてご紹介しますので、改めて確認してみてください。
α(アルファ)の読み方と書き方
「アルファ」と読みます。ギリシャ文字の代表格といえばこの「α」です。
【書き方・書き順】
①右斜め上から書き始めて、
②反時計回りに一筆書きのように、最後ははじめの線を突き抜けるように書きます。
主に変数を表します。
Σ、σ(シグマ)の読み方と書き方
初回公開日:2017年12月18日
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