「過分」の意味と使い方・文例4つ|ビジネスや挨拶での使用例
更新日:2024年11月26日
「過分」は相手にへりくだって使う謙譲語です。「過分」を使う時には、立場や歳が上の人に対して、「自分なんて」「私には不釣り合いです」と言いたい場面で使えます。「過分」を使うとより丁寧で、あらたまった言い方なので、特に年配の人や上司、取引先に使う言葉に適切だと言えます。
例文1 過分なお言葉痛み入ります
歳や立場が上の人から、自分や所属している会社について、お褒めや気遣いの言葉を受けた時には、「過分なお言葉痛み入ります」と言う表現を使います。自分や会社を心配されてただお礼を言うよりも、よりフォーマルな表現と言えます。
「痛み入る」は、相手に対して恐縮しつつも、褒められた自分が図々しく思うという意味があるので、「ありがとうございます」の遠回しの表現です。
例文2 過分なお心遣いに感謝いたします
目上の立場、取引先などからお土産など、品物をもらった時に、「過分なお心遣いに感謝します」と一言添えると、お礼の気持ちを伝えることができます
「心遣い」とは本来の意味は「気をつかうこと」ですが、この表現の場合は、「配慮」のことです。私のために配慮してくださりありがとうございます、と言った意味合いで使います。相手に配慮などと直接言うよりも、丁寧で相手を気遣った言い回しです。
例文3 過分な評価をいただき光栄です
上司や取引先、お客様から、自分や会社について良い評価、お褒めの言葉をもらった時に、「過大な評価をいただき光栄です」と言います。「過分なお言葉痛み入ります」でも同じシチュエーションで使えますが、こちらは後にポジティブな返答をする時に使えます。
例えば、上司から昇進の打診をされた時に使うと、昇進の話を受けるという意味合いも含ませることができます。その場合には、そのあとに「お受けします」と続けます。
例文4 過分な野望を抱く
「過分な野望を抱く」は過分を使うことで、身の丈以上の夢であることを強調した意味で使います。「野望を抱く」表現自体が、身分や能力に合っていない望みや夢を持つという意味になります。そのため、「過分な」をつけることで、さらに今の能力や欲が、さらに大それていることを表します。
例えば、入社したばかりの新入社員が、会社の社長になると考えることは、「過分な野望を抱いている」状態と周りから思われるでしょう。
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「過分」を使用するときのポイント
「過分」を使う時のポイントは、「過分」な状態はあくまで自分であることを意識することです。使い方を間違えると相手に悪い印象を与えたり、敬語が使えない人、と言う印象も抱かれません。
「過分」は普段日常会話で使うタイミングは、さほど多くないでしょう。しかしビジネスシーンでは、メールや手紙などで取引先、お客様、上司へ使うことができます。文面は何度も見返すことができるので、正しく使うことが重要です。
謙遜しつつ感謝を示す時に使う言葉
「過分」は謙遜語であり、自分に対して使うようにします。謙遜語は、相手を上にたて、自分の立場を下にする時に使う時に使う表現です。
相手からかけられた言葉、もらった品物に対して「自分なんてそのような言葉や品物をもらう立場ではないのに」という気持ちをフォーマルに言うための言葉です。その上で、相手からしてもらった行動に対して、「ありがとうございます」の気持ちをビジネスシーンで伝える表現になります。
分不相応であると非難する時にも使う
「過分」は分不相応であると非難する時にも使う言葉になります。引用内容を参考にしていくと、取引先関係者などに高価な頂き物をした際などに使用するケースがあると考えられます。
初回公開日:2017年07月26日
記載されている内容は2017年07月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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