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従いましての意味と使い方・敬語表現・メールでの使い方と文例

更新日:2024年02月27日

様々な場面で使われる【従いまして】という言葉。これにはどんな言葉がもとになり、どんな意味を持ち、どのように現場で使えばいいのか。その【従いまして】という言葉を、詳しく、わかりやすく、ひも解いていきます。どうぞご覧ください。

従いましての意味と使い方

「従いまして」とは?

「従いまして」は、ビジネスの現場においては、メールや挨拶状、社内文書などで日常的に使われる言葉です。また、プレゼンやスピーチなどで耳にすることも多いのではないでしょうか。「従いまして」は「したがひて」が転じたものです。この「従って」を丁寧にしたのが、「従いまして」です。前の文を受けて、その内容を絞ぼり込み、何かしらの結論に落とし込むために使います。

「従いまして」を使う場合、その前後の意味の関係性は非常に高いものとなります。つまり、「その前の文の内容から考えて必然的にこのような結論となります」ということを表すために使う接続詞です。前の文が「主」であれば、それに続く文は「従」であり、崩すことの出来ない「主従関係」があるということを表現します。結果として導かれた結論には、異論反論などは認めないというニュアンスさえ持たせるものです。

「従って」と「従いまして」の使い分け

「従いまして」の元である「従って」は、「だ・である」調の堅い言葉であるため、社内向けの資料や、対外向けのレポートなどであれば、問題なく使うことができます。意味としては変わりませんので、「従って」を使う方が妥当な事も多いでしょう。(文書の文体がです・ます調であれば、もちろん「従いまして」で結構です)しかし、一般の顧客や取引先と交わすビジネス文書やメールでは、丁寧な言葉遣いが必要となります。

文書の文体も、「です・ます」調が多いでしょう。そのため、「従いまして」を使うようにしましょう。また、用法が近い「つきましては」では、漢字である「就きましては」ではなく、あえて柔らかいイメージの平仮名を使うのが一般的ですが、「従いまして」の場合は前後の関係性がより強く、結論に対する拘束力が高いので、平仮名ではなくよりフォーマルな漢字である「従いまして」を使う方が的確です。

従いましての類語

「従いまして」に近い言葉としては、下記のようなものがあります。

「ついては」、「つきましては」、「そこで」、「そのため」、「それゆえ」、「そういう訳で」、「そのような事情につき」、「そのような理由で」、「これによって」、「この事から」、「以上のことから」

いずれも、前の文を受けて、その結果となる内容に繋げる接続詞となるものですが、これらの類語と比べても、「従いまして」はひときわ強い語感となります。

敬語表現

従いましての敬語は?

メールや挨拶状などで「従いまして」という言葉を敬語の形で使いたい場合は、どうしたら良いでしょうか?「従いまして」は「従って」の丁寧語ではありますが、残念ながら、尊敬語というわけではありません。結論から言うと、「従いまして」という言葉自体に、敬語としての表現の形はありません。

それは、「従いまして」が前の文の内容を受けて、その結果となる結論に繋げるための接続詞だからです。同じく接続詞である「この事から」や「以上のことから」などに、敬語としての表現がないのと同じことです。「従いまして」のバリエーションは、だ・である調の「従って」と、「です・ます」調の「従いまして」のふたつであると、覚えておきましょう。

従いましての敬語表現は他の単語と組み合わせで

このように、「従いまして」には敬語としての表現はありませんが、もちろん実際には敬語表現を必要とする場面は多いものです。そのような場面で「従いまして」を敬語として使いたい場合、「従いまして」単独ではなく、文の中の他の単語と組み合わせることで、全体として敬語としての表現をしていくという方法となります。

例えば、「従いまして、〜〜となります」と言うところを、「従いまして、〜〜とさせて頂きます」とします。あるいは、「従いまして、〜〜を受け取ってください」と言うところを、「従いまして、〜〜をお受け取りになってください」などとします。いずれも、同じ文の語尾に当たる部分を尊敬語や謙譲語とすることで、全体として敬語となる表現を目指して下さい。

ビジネスにおける従いまして

結論を通告して終わりの場合

先ほど書いたように、接続詞として使われる「従いまして」の後には、その内容を受けて、かなり拘束力の強い結論が入ります。理由と結論は「主従関係」にあって、そのため書かれた結論に対しては、異論反論を認めないというレベルの強さです。この結論の強さが向かう先は2つあります。

ひとつは、書いた方が自分で結論を付ける方向です。「〜〜という原因があります。従いまして、〜〜という結論となります」という言い方です。自己完結をしているために、外から付け入るスキがありません。これが社内に向けての文書であれば、まだ議論の余地もありますが、対外的なメッセージの場合は、一方的に結論を通告する内容となります。

結論を通告して行動を促す場合

結論の強さが向かうもうひとつの先は、結論を通告した上で、文書を読む方に何らかの行動を促す場合です。「〜〜という原因があります。従いまして、〜〜という行動を取って下さい」という促し方になります。そこで指定された行動を取らない場合は、読んだ方に不利益が出る可能性も出てきますが、仮にそうなっても、それに対しては責任を取れませんという程度の強さです。

「請求書の締め切りは毎月5日です。従いまして、それまでに到着するよう郵送ください。遅れた場合は翌月の整理とさせて頂きます」などとなります。この場合の「従いまして」には、前後の繋がりに加えて、「従ってください」という意味も含まれてくると言えるでしょう。

次のページ:メールで使える従いましての文例

初回公開日:2017年08月16日

記載されている内容は2017年08月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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