「貴院」の正しい使い方を知ろう!場面別の使い方や注意点を解説
更新日:2024年10月28日
場所別の使い方・例文
「貴院」は病院に対する呼称ですが、病院と同じように病を診てもらったり、治療してもらったり、看護・介護してもらったりする「病院」という名称ではない場所でも使えるのでしょうか。
ここでは、場所ごとに「貴院」が使えるのか、別の呼称が適しているのかを解説します。
病院の場合
文書に病院を示す呼称を書きたいときは「貴院(きいん)」が適しています。「貴病院(きびょういん)」と書いても間違いではありません。
例文
- 貴院におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
- 地域の中核を担う貴病院で、看護師として経験を活かしていきたいと考え、志望いたしました。
診療所の場合
「○○診療所」という医療施設は病院組織ではないため「貴院」と書いても、何を指しているのかわからない呼称となってしまいます。「診療所」に「貴」をつけて、「貴診療所」と書きましょう。
例文
- 貴診療所では、在宅診療や往診などを積極的に行い、地域に根付いたサービスをされていることを知り、私も同じ地域の人間として、地元の医療に貢献したいと感じ、貴診療所を志望いたしました。
施設の場合
病院と福祉施設が併設されている場合や、同じ組織に属している場合は、どのように呼ぶのが正しいでしょうか。病院を指す呼称は「貴院」で構いませんが、福祉施設を指して使う場合は「貴施設」が適切です。
例文
- 私も貴施設で、看護師としての知識を活かしながら、利用者さまの健康管理やQOL向上に向けた支援をしていきたいと思い志望しました。
- 貴施設のホームページを拝見し、アットホームな雰囲気と、「利用者さまの家族のように寄り添う」という姿勢に惹かれ、私もそのような看護師になりたいと強く感じました。
法人の場合
「医療法人」として法人化されている病院もあります。「〇〇医療法人△△病院」という名称の病院宛てに書類を提出する場合、病院のことを指して呼ぶときは「貴院」で構いません。法人という組織を指して文章を書くときは「貴法人」という呼称が適しています。
例文
- 履歴書は貴法人宛てに送らせていただけばよろしいでしょうか。
- 説明会に伺った際、貴法人の掲げる理念に感銘を受け、貴法人で働き、貢献していきたく、志望いたしました。
「貴院」を使う際の注意点
「貴院」という言葉を使い慣れている、という方は多くはないでしょう。使い慣れていない言葉を使うときには、自分の経験を頼りに感覚的に使うということができません。基本をしっかりと覚え、世間のルールに忠実に従って使うことが大切です。
ここでは「貴院」を使うときに意識しておきたい注意事項について解説します。使い慣れて自分が使いこなせる言葉になるまでは、ここで紹介する注意事項に気をつけて、使っていきましょう。
「貴」は書き言葉
「貴院」の他にも「貴社」「貴校」などの呼称を目にしたことはありませんか。組織の略称の前に「貴」をつければ、組織を敬って使う呼称になります。「貴」で始める呼称は、書き言葉として使われるのが一般的です。
話し言葉で使っても間違いとは言い切れませんが、相手に「ビジネスマナーを知らない人」と思われてしまうこともあるので気をつけましょう。
初回公開日:2017年09月04日
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