「ご承知おきください」の意味と使い方3つ|敬語・類語
更新日:2024年07月12日
「ご承知おきください」について
「ご承知おきください」は、後から事前の説明がなかったと言われたら困る場面で、頻繁に使われている言葉です。
「ご承知おきください」はよく使われている言葉ではありますが、正しい敬語ではありません。
今回は、「ご承知おきください」の正しい使い方や意味・類語などについて詳しくご紹介します。日常の会話で「ご承知おきください」を使う際の参考にしてください。
「ご承知おきください」の意味
「ご承知おきください」は、「知っておいてほしい・分かっていてほしい」という意味で使われます。
「ご承知おきください」の「承知」という言葉は、「了解」の謙譲語です。了解はすべて分かったうえでの承諾で、「承知」は相手の言っている部分だけを理解したことを表す言葉です。
「ご承知おきください」はよく使われている言葉ですが、「承知」は謙譲語ですので、目上の方に対して使うべき言葉ではありません。
「ご承知おきください」の類語
「ご承知おきください」の類語をご紹介します。「ご承知おきください」は、「お含みおきください」や「ご理解ください」などが類語にあたります。「承知」という言葉の類語は「了解」「了承」です。
「承知」は全貌が分からないが相手の言っていることは理解した。という意味で、「了解」は全貌を理解したうえで相手の言う事を理解した。という意味になります。
「了承」はこれから行うことに対して許可するという意味です。
「ご承知おきください」の使い方3つ
「ご承知おきください」の使い方を3つご紹介します。「ご承知おきください」は、「知っておいてほしい・分かっていてほしい」という意味で、後から事前の説明がなかったと相手に言われたら困るという場面で頻繁に使われています。
今回は、「ご承知おきください」の使い方を3つに分けてご紹介します。日常の会話やビジネスシーンで「ご承知おきください」を使う場合の参考にしてください。
①ご承知おきお願いします
使い方1は「ご承知おきお願いします」です。「ご承知おきお願いします」は、「事前に何かしらのことを分かっていてほしい」という意味で使われます。
「台風が近づいている。危険だと判断したら電車の運行をとりやめる。このことを分かったうえで出かけてほしい」というような場合などに、慣用句的な表現として使われます。
例文
「ご承知おきお願いします」という言い回しを使った例文をご紹介します。
例えば、「台風のために電車の運行をとりやめることがございます。あらかじめご承知おきの上でご利用をお願いいたします。」という形で使うことができます。
他にも、「3か月間は解約できません。ご承知おきのうえご契約をお願いいたします。」という文でも「ご承知おきお願いします」を使うことができます。
②ご承知おきのほど
使い方2は「ご承知おきのほど」です。「ご承知おきのほど」は、「ご承知おきお願いいたします」が使われる場面で使われている言い回しです。
「ご承知おき」も「ご承知おきのほど」も意味は同じです。「ご承知おき」に「ほど」を付けることによって、表現を柔らかくしています。
例文
「ご承知おきのほど」という言い回しを使った例文をご紹介します。「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします。」というような形で、「ご承知おきのほど」を使うことができます。
「ご承知おきお願いいたします」が使われている場面で、「ご承知おきのほどよろしくお願いいたします。」という表現が使われる場合があります。
③ご承知おきくださいの敬語表現
使い方3は「ご承知おきくださいの敬語表現」です。「ご承知おきください」は正しい敬語ではないので、別の言葉に言い換えることが必要です。
「ご承知おきください」は「お含みおきください」に言い換えることができます。「お含みおきください」を使うことで、正しい敬語表現になります。
「お含みおきください」というと「覚えていてほしい」というようなニュアンスとなります。
初回公開日:2017年11月27日
記載されている内容は2017年11月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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