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「お伺いさせていただきます」は二重敬語?言い換えやNGな表現も紹介

更新日:2024年04月16日

お伺いさせていただきますは正しい敬語なのでしょうか?間違っていたとしたら言い換え表現や正しい表現はあるのでしょうか?目上の人にも使う敬語は正しく使うことが重要です。今回はお伺いさせていただきますという敬語について紹介。記事を読んで敬語の知識を蓄えましょう。

謙譲語Ⅱ(丁重語)

謙譲語Ⅱ(丁重語)とは非常に改まった場で用いる敬語の一つです。

自分側の行為や物事を、聞き手に対して丁寧に述べる表現を丁重語といいます。

改まった場で用いるとは、入学式や卒業式、結婚式などでの
スピーチなどのフォーマルな場のことです。

具体的には丁重語を使った言葉として『お願い致します』が挙げられます。

丁重語は通常“ます”を後ろにつけて使います。

例としては“英語での回答を御願い致します”などです。

否定的な表現として“致しかねます”があります。

丁寧語

丁寧語は聞き手に対し敬意を表して、丁寧な言い方です。

“です”や“ます”といった助動詞を使って言う言葉になります。

丁寧語は相手を選ばず、聞き手に敬意を示したいときに使います。

例文として、

「ビジネスメールの返信は大変です。」(“ビジネスメールは大変だ”の丁寧語)
「メモに書いてあります。」(“メモに書いてある”の丁寧語)
「商品があちらにございます。」(“商品がある”の丁寧語)

などです。

美化語

美化語とは、上品に言い表そうとするときの言い方です。

物事・状態そのものを美化して、言葉遣いを上品にする言い方で“お魚”や“お菓子”など接頭語をつけて表現します。

美化語の場合には相手を高めるという意思はそこには含まれていません。

例文として、

「お菓子を召し上がる。」
「ごゆっくりしてください。」
「お先に失礼します。」

などがあります。

美化語は、丁寧で且つ上品な言葉づかいによって相手に敬意を示すのが美化語の役割です。

言い換えられるシンプルな表現と例文

「お伺いさせて頂きます」には接続後の『お』と『~する』があるので、二重敬語になってしまいます。

お伺いさせて頂きますは『伺います』『訪問いたします』というシンプルな表現に言い換えることができます。

敬語表現として見た場合に、『伺う』という言葉だけで謙譲語として機能しているからです。ちなみに『伺わさせて頂きます』は“サ入れ言葉”になるので誤用です。

「伺います」

「伺います」は、聞く、尋ねる、訪れるの謙譲語の『伺う』に、丁寧語である『ます』をつけた表現です。

伺いますは、目上の人や、取引先、初対面の人に対して使われ、逆に友人には使いません。

ビジネスの場では『お伺いいたします』は二重敬語表現になるので、この言葉は使用しない方がいいでしょう。

シンプルに『伺います』で問題ありません。

英語で言いたい場合は聞く、尋ねる、訪れるの意味を持つ英語をそのまま使えば意味は通じます。

【例文】
「Is there anything you'd like to ask.」(伺いたいことがあります。)

「訪問いたします」「ご訪問いたします」

『訪問いたします』『ご訪問いたします』は『お伺いさせて頂きます』の言い換え表現です。

お伺いさせて頂きますは二重敬語なので誤った表現です。ビジネスシーンでは使わないようにしましょう。

『訪問します』『参ります』などとシンプルに表現しても良いですが、致すがついた『訪問致します』の方が、より丁寧な言い回しになります。

明日10時に訪問致します、明日10時に参りますといった使い方になります。

英語の例文としては、

「Will visit tomorrow.」(明日、訪問します。)

となります。

NGな言い換えは?

お伺いさせていただきますは二重敬語のためNGな表現です。

ここからはNGな表現である“お伺いさせてください。”と“伺わせていただきます”の2つに焦点を当ててみていきます。

「お伺いさせてください」

お伺いさせてくださいは二重敬語になっています。

伺うには『訪問する』の謙譲語としての使い方の他に、『お話を伺いたい』といったように聞く、尋ねるなどの謙譲語としての用法があります。

文頭の“お伺い”は謙譲語『伺う』に、謙譲を表す接頭語『お』を付けたもので二重敬語となっているのでNGな表現です。

“させてください”は相手からの許可を求めることです。相手が許可をするか考どうかを考えることなので“させてください”を尊敬語として使用できます。

一般的に使われていますが厳密には“お伺いさせてください”は二重敬語になりますので注意してください。

“お伺いさせてください”ではなく“伺わせてください”と使いましょう。

「伺わせていただきます」

伺わせていただきますは二重敬語です。

伺わせていただきますの“伺う”と“いただきます”は謙譲語+謙譲語の文になり、二重敬語の文なので正しい敬語ではありません。

同じように、お伺いしますやお伺い致します、お伺いしたく存じますも二重敬語にあたるので注意してください。

次のページ:正しい敬語表現をマスターして使おう

初回公開日:2017年11月23日

記載されている内容は2017年11月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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