「お手数おかけしました」の意味と使い方・類語・返事の仕方
更新日:2024年07月13日
「お手数おかけしました」ってどういう意味?
「お手数おかけしました」とは、どのような意味をもつ言葉なのでしょうか。実用日本語表現辞典でその意味を調べてみると、「相手にいくつもの行動をさせて、手間をかけさせることに対する恐縮の念を表明する言い方」とあります。
「お手数おかけしました」の「お手数」とは、ある事柄を終えるまでに必要な作業の数や、他人のために掛ける手間のことです。「お手数おかけしました」は、自分のために動いてくれた人や、迷惑を掛けてしまった人に対して、お詫びや感謝の気持ちを込めて使う言葉だということが分かります。
「お手数おかけしました」のお礼での使い方
「お手数おかけしました」という言葉を、お礼の言葉に使った例をご紹介します。それだけでも丁寧な印象の「お手数おかけしました」ですが、お礼の言葉と一緒に伝えることによって、より丁寧な印象を相手に与えることができます。
「ありがとうございました」など、感謝の言葉をつけ加える
〇お手数をおかけしました。ありがとうございました。
〇お手数をおかけしましたにもかからず、親切にしていただき、ありがとうございます。
〇この度は大変お手数おかけしましたが、おかげさまで、無事に完成まで漕ぎつけることができました。ご協力いただいた方々には心から感謝申し上げます。
「お手数おかけしました」の謝罪での使い方
「お手数おかけしました」という言葉を、謝罪の言葉に使った例をご紹介します。自分のせいで相手に迷惑をかけてしまった場合は、「お手数おかけしました」という言葉だけでは少しぞんざいな印象を相手に与えます。自分の失敗を反省し、きちんと謝る姿勢を見せることが必要です。
お手数おかけしましたこと、お手数おかけして
〇お手数おかけして、大変申し訳ございません。
〇お手数おかけして、大変恐縮でございます。
〇大変お手数おかけしましたこと深くお詫び申し上げます。
「おかけしましたこと」は、かなり堅い表現です。謝罪会見などで耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。ビジネスシーンにおいては、取引先やお客様とのやりとりで使う可能性はありますが、同じ会社の仲間に使うことはほとんどありません。他社とのやりとりで使う場合でも、多少のことに使うには仰々しすぎるので、多用することのないように気をつけましょう。
「お手数おかけしました」は、目上の人にもOK?
「お手数おかけしました」は尊敬語ですので、目上の人や同僚に使っても問題がありません。ビジネスのみならず、日常でもよく使われる常套句です。
例えば何かをお願いするときに、「お願いします」とだけ言うよりも、「お手数をおかけしますが、どうかよろしくお願いします。」と言う方が、より丁寧な印象になります。言われるほうも、「しかたない、手伝ってあげよう」という気持ちになりやすく、円滑に仕事を進める上ではぜひ押さえておきたい言葉といえるでしょう。
「お手数おかけしました」にはこう返す!
「お手数おかけしました」と相手に言われたら、どのように返せば良いのでしょうか。いくつか例を挙げていきます。
・大丈夫ですよ、気にしないでください。
・かまいませんよ、いつでも言ってください。
・とんでもないことです。気にしないでください
・滅相もないことです。いつでも言ってください。
・どういたしまして、何でも言ってください。
「お手数おかけしました」と言ってきている相手は、あなたに対して、「迷惑をかけて申し訳なかった」と感じています。そういった気持ちを打ち消してあげる一言を返すと、会話として自然に流れていきます。
ただし、もし目上の人や社外の人に「お手数おかけしました」と言われた場合には、「どういたしまして」と返してしまうと失礼だと思われることがあります。注意しましょう。
「お手数おかけしました」のビジネスでの使い方
初回公開日:2017年11月15日
記載されている内容は2017年11月15日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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