「ダメ元」の意味と使い方|例文5つ・丁寧な言い換え表現
更新日:2024年07月14日
例文1「ダメ元で誘う」
「ダメ元で誘う」とは、断られるのを承知で人を誘う時に使われる言い回しです。特に好意を持っている異性と距離を縮めるために、食事へ誘う場合などが多いでしょう。また、義理で声だけはかけておくような時にも用いられます。
・ダメ元で映画に誘ってみたら、彼女からOKをもらった。
・あいつはカラオケなんて好きじゃないと思うが、ダメ元で誘っておこう。
以上のようにして使われます。
例文2「ダメ元で告白する」
「ダメ元で告白する」とは、好きな気持ちを押さえきれなくなり、玉砕覚悟で告白する時に使われる言い回しです。うまくいけばめでたしめでたしですが、悪い方に転ぶと以前の友人関係すら失う可能性がありますので、ある程度の段取りは整えておくことをおすすめします。
・告白して振られたけど、ダメ元だったから仕方ない。
・こんな機会は二度とないから、ダメ元で告白しよう。
以上のようにして使われます。
例文3「ダメ元で言ってみる」
「ダメ元で言ってみる」とは、欲しいものが高くて買えなかったり、仕事の期限が間に合いそうにない時など、要求が通らないことを覚悟でお願いする際に使われる言い回しです。
・欲しい商品の端がちょっとほつれていたので、店員にダメ元で言ってみたら半額にしてくれた。
・仕事が重なって間に合いそうになかったが、客先にダメ元で頼んだら期限を一日延ばしてもらえた。
以上のようにして使われます。
例文4「ダメ元で頼んだら」
「ダメ元で頼んだら」とは、到底承諾してもらえないような事を依頼するような場合に使われる言い回しです。あるいは、他人に厳しく頼み事を受け入れてくれる相手じゃない場合にも使われるでしょう。
・欲しいものを買うためにダメ元で頼んだら、お小遣いを前借りできた。
・ご両親は反対するだろうけど、ダメ元で頼んでみたらどうかな。
以上のようにして使われます。行動を促す場合も考えられるでしょう。
例文5「ダメ元だったから仕方ない」
「ダメ元だったから仕方ない」とは、もともと失敗して当たり前だと思っていたことに挑戦し失敗した場合に、自分を納得させるようにして使われる言い回しです。成功すれば儲けもの、失敗して当然、という心構えは心のダメージを軽減するために重要な役割を果たします。
・告白して振られたけど、ダメ元だったから仕方ない。
・一人暮らしは許されなかったけど、ダメ元だったから仕方ない。
以上のようにして使われます。
俗語を知って語彙を増やそう
言葉には、きちんとした形のものだけでなく、会話の中で生まれた俗語というものも存在します。かしこまった場面では使えないにしても、日常生活においては無視できないほどの存在感を放っています。よりユーモラスで気軽な会話を楽しむためには、俗語を知ることも大切です。
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「ダメ元」を丁寧に言い換えると
「ダメ元」という言葉は、その言葉の性質や略語の形式であることから、かしこまった場面では使うことができません。しかし、「ダメ元」で何かをしなければならないシーンにはかしこまった場合も当然あるでしょう。その場合にはどのようにして表現すれば良いのでしょうか。
「ダメ元」を丁寧に言い換えた表現をご紹介します。それぞれに特徴的なニュアンスがあるため、注意して使い分けましょう。
言い換え1「一か八か」
「一か八か」とは、「結果がどうなるかは分からないが、運を天に任せて思いっきりやってみること」を表す言葉です。失敗を恐れずにぶつかってみるという意味であり、失敗を覚悟しているで「ダメ元」と重なっているでしょう。
ただし、「一か八か」は運に賭けているニュアンスがあり、失敗の可能性としては「ダメ元」の方が高いようにも捉えられます。行動で切り開こうとする部分にも若干の違いが見られるでしょう。
言い換え2「思い切って」
「思い切って」とは、「ためらう気持ちを振り切って物事をすること」あるいは「決心して行動に臨むこと」を表す言い回しです。失敗する可能性を知りながらも行動を起こす場合には、「思い切って○○する」というように言います。
ニュアンスとしては、「ダメ元」とほとんど同じです。しかし、失敗の可能性に関して言えば、やはり「ダメ元」の方が高いと考えられるでしょう。
初回公開日:2017年11月18日
記載されている内容は2017年11月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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