「差し出がましい」の意味とビジネスでの使い方・類語・対義語
更新日:2024年09月10日
「差し出がましい」のビジネスにおける意味と使い方は?
ビジネスの場においても「差し出がましい」の意味は、基本的には「出しゃばったこと」「余計なこと」を指します。しかし、必ずしもビジネスにおいての意見や指摘をするときだけとは限りません。
たとえば体調の悪そうな上司や取引先の相手に、「差し出がましいようですが、病院に行かれた方がよろしいのではないでしょうか。」「差し出がましいかとおもいますが、よろしければお薬をお持ちいたしましょうか」など、「余計なお世話かとはおもいますが」といった意味で相手を気遣うときにも使用できます。
また、自分の部下が自分より目上の人に無礼を働いた場合、「○○さんに差し出がましい真似はやめなさい」「差し出がましいと思わないのか」と部下を叱る意味でも使うことができます。
「差し出がましい」の敬語とは?
「差し出がましい」という言葉を使う相手は、当然敬うべき相手ですから敬語を使うことになるでしょう。たとえば、上司から取引先へ書類を持って行ってとお願いされたとき、封筒に書かれている取引先の会社名の漢字が間違えていた、という場合。それをそのまま持っていけば相手に失礼であり、無言で上司の前で封筒を書き直すのも失礼です。
また、「間違えています」と単刀直入に相手に伝えるのも失礼にあたります。このような場合は、「差し出がましいかとおもいますが、こちらの漢字が誤っておりますので、わたくしの方で訂正してもよろしいでしょうか?」というような敬語で問いかけるのがベストです。
「差し出がましい」と「おこがましい」の違いとは?
「差し出がましい」と似たような意味をもつ単語に「おこがましい」というものがあります。この二つは何が違うのでしょうか。
まず、「おこがましい」とは、「身の程をわきまえない」「出しゃばった真似」「出過ぎたこと」という意味の言葉です。「差し出がましい」とほぼ同じ意味と捉えて良いでしょう。使い方としては、「上司の○○さんを差し置いておこがましいのですが」「~と言うとおこがましいのですが」のように、「身の程知らずですが」という意味合いで使います。
「差し出がましい」との違いは、自分でやった行為や言動について遠慮して言うときには「おこがましい」、相手の行為や言動に対して何かを言うときには「差し出がましい」と使われるケースが一般的です。
相手を気遣うワンクッションが大人のたしなみ
「差し出がましい」の意味と使い方について、いかがだったでしょうか。いくらこちらが正しいことを言っていたとしても、急に不躾なことを言ったのでは相手が怒って当然です。ビジネスの場といえど、相手は人であることを忘れてはいけません。
たった一言「差し出がましいようですが」と付け加えるだけでも、その後の発言の受け取られ方が変わってきます。これは、相手を気遣うと同時に自分を守る術でもあります。一方的にものごとを見るのではなく、相手の立場に立って考えることが大切です。
ビジネスの場でも日常においても、「相手への気遣い」ができるのがスマートな大人です。言いにくいことを口に出す際には「差し出がましいようですが」とワンクッション入れて、相手への気遣いを表しましょう。
初回公開日:2017年11月20日
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