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「尽力を尽くす」の意味とビジネスでの使い方・例文・類語

更新日:2024年02月13日

「尽力を尽くす」という言葉を耳にすることがあります。「頑張って仕事をやり抜きます」という熱意は伝わってきますが、実は同じ意味を繰り返して使っている間違った表現です。「尽力を尽くす」の本来の正しい使い方と例文をご紹介します。

「尽力を尽くす」の意味とは?

「尽力を尽くす」という言い回しを時折耳にしますが、実は間違った表現です。「売り上げ目標達成のために精一杯尽力を尽くします」と聞けば、力いっぱい頑張るイメージが伝わってきますが、どこかおかしいことに気づきます。

「馬から落ちて落馬する」「頭痛が痛い」「違和感を感じる」「後で後悔する」などもよくある言い回しですが、これらと同じで「同じことを重複して言っている表現」で日本語としては正しくありません。

「最善を尽くす」もしくは「全力を尽くす」という表現と「尽力する」を混同したようで「尽力を尽くす」という言い方が発生しました。「尽力を尽くす」という言葉の意味は「最善を尽くす」「全力を尽くす」と同じであり、「できる限りの手立てを行う」「力いっぱい頑張る」という意味になります。

これと似たケースで「名誉挽回」と「汚名返上」が混同されてしまい「汚名挽回」という不思議な表現も時折見かけることがあります。汚名を取り返しても何も良いことは無いのですが、言っている本人は名誉挽回のつもりです。「なんとなく似た言葉」を混同しないように気を付けましょう。

「尽力を尽くす」を正しく言い換えると?

本当は間違った表現の「尽力を尽くす」ですが、「力を振り絞って一生懸命に取り組む」といった意気込みも感じられ、相手の熱意は伝わってきます。「尽力を尽くす」を間違った表現とは知らずに使ってしまうビジネスマンもいるため、日本語の表現が混乱して何が正しくて何が間違っているのかが分らなくなる恐れも出てきました。

大勢の人が使うことで間違った表現でも一般化してしまい、現在は普通に使われている「大盤振舞」という言葉があります。本来は「椀飯振舞」と書き、「盛大にご馳走を振る舞う」意味でした。「大盤振舞」は店舗のセールの広告によく見かけ、大サービスのような意味合いで使われています。

間違った言い方をそのままにしておくことは日本語の乱れに繋がりますから、正しい表現をご紹介します。

尽力する

「尽力を尽くす」と言わなくても「尽力する」だけで「力を尽くす」という意味になります。「尽力」という言葉だけで、こちらの真剣さが相手に伝わる言葉です。

尽力に努めます

「尽力を尽くす」の「尽くす」を「努める」にすると正しい表現になります。「努める」とは「努力する」という意味なので「力を振り絞って努力します」という意味になります。一生懸命に頑張る姿勢をアピールするには良い表現です。

尽力を惜しみません

「尽力を尽くす」を直した表現で「尽力を惜しみません」という言い方があります。自分の持っている力の出し惜しみをせずに、一生懸命に努力するという意味となります。

最善を尽くす

「最善」とは考えうる限りの最も良い手段のことですから「いちばん良い方法で一生懸命に努力する」という意味なので「尽力を尽くす」を言い換えることができます。

全力を尽くす

元々は「全力を尽くす」が正しい表現です。「全ての力を使い切って努力する」という意味になります。「尽力」という言葉は「力を出し尽くす」という意味なので「全力を尽くす」が「尽力を尽くす」と間違って言われるようになりました。

全身全霊で取り組む

「全身全霊で取り組む」とは、自分の身体も心もすべてをかけて行うという意味なので、「尽力を尽くす」と同じ意味になります。

「尽力を尽くす」の意味の敬語は?

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初回公開日:2017年11月28日

記載されている内容は2017年11月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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