「丁重」の意味と使い方・対義語・類語・読み方|メール/目上
更新日:2024年09月26日
「丁重」の意味と使い方
ビジネスの場でよく目にする「丁重」という用語ですが、実は正しく理解せず使ってい方が多い用語でもあります。その意味や利用場面を整理し、「丁重」を正しく使えるビジネスパーソンを目指しましょう。
丁重の意味は?
まずは「丁重」の意味を正しく整理します。「丁重」の意味は次のとおりです。
ここでいう「礼儀が正しい」とは「相手に対して」という意味が加わっています。相手に対する礼儀として行動する場合に、「丁重」を使います。
てい‐ちょう【丁重/×鄭重】の意味
出典: https://dictionary.goo.ne.jp/jn/150221/meaning/m0u/ |
[名・形動]
1. 1 礼儀正しく、手厚いこと。また、そのさま。「―に断る」「―な挨拶 (あいさつ) 」
1. 2 注意が行き届いていて丁寧なこと。また、そのさま。「壊れないように―に扱う」
「丁重に」はどのように使う?
名詞である「丁重」に「に」を付加し、形容詞的に使うことができます。自身の行為が相手に影響を及ぼすような場合に、「丁重に」を付加することで、相手に対して礼儀正しさを示すことが可能です。
丁重に+(相手に影響を及ぼす自分自身の行動)が、相手に対して礼儀正しさを示す文章になる、ということです。
「丁重に断る」は正しい使い方?
前章の説明に即して整理すると以下のとおりとなります。
丁重に+断る(相手からのお誘いや依頼を、自分が「断る」ことで相手に影響を及ぼしている)
となり、申し訳ないことですが礼儀正しくお断りする、という意味になります。
例としては、「今回のお申し出については、丁重にお断りいたします。」となります。相手に対して断ることになりますので、「お」を付けて敬語にしています。
「丁重な対応」は正しい使い方?
「丁重」に「な」をつけると形容動詞として利用することができます。この場合、「丁重な」につづく用語は相手の行為です。相手の行為に「丁重な」を付加することで、相手の行為が礼儀正しい行為として表現され、相手に対する敬意を示すことになります。
丁重な+(相手の、自分自身に対する行為)は、相手の行為が礼儀正しい行為として表現される、という意味です。
例は以下のものが挙げられます。
・丁重な対応
→自分自身に対する相手の対応がとても礼儀正しいものであったことを表す。
・丁重なご対応
→(対応に「ご」を付けることにより、敬語として)自分自身に対する目上の相手の対応がとても礼儀正しいものであったことを表す。
「扱い」には「丁重」どのように使う?
「扱い」は相手が自分自身に対してとる行為となります。したがって「丁重」に「な」を付加します。「丁重な扱い」という表現になり、相手の自分自身に対する対応がとても礼儀正しいものであった、という意味になるでしょう。
例文としては、「丁重なお取り扱いをしていただきまいして大変にありがとうございます。」となります。扱いは相手の行為ですので、「お取り」を付加して敬語としました。
「お礼」には「丁重」をどのように使う?
お誘いや贈り物をいただいた、あるいは何らかのご対応をしていただいた際の「お礼」をする場合、「丁重」を使う場合はどのように使用するのでしょうか。例をあげながら使い方を確認します。
例としては、「先日の結婚式では、ご祝辞とご丁重なお祝いの品をいただきまして誠にありがとうございました。」や、「ご丁重なご祝辞とお励ましのお言葉を賜り、社員一同深く感謝しております。」となります。
「丁重」は「お祝いの品」にかかっていますが、お祝いの品は相手からの自分自身に対する行為の結果ですので、「丁重」に「な」を付加しています。また、「ご」を付加することで敬語としています。
お詫びなどには「丁重」はどのように使う?
「丁重」と「お詫び」を組み合わせる場合は以下のとおりです。
「お詫び」は相手に対する自分自身の行為ですので、「丁重」に「に」を付加して使用します。「丁重にお詫びする」となります。
「丁重にお詫びする」とは実際に相手に対して使用するのではなく、「丁重にお詫びしておくように」など、直接相手に対して敬意を表すのではなく、第三者を介して相手への敬意を表した取り扱いをするような場合に用いましょう。
初回公開日:2017年11月27日
記載されている内容は2017年11月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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