「略儀ながら」の意味と例文・メール・お詫び・目上・挨拶
更新日:2024年08月23日
メールの「略儀ながら」の例文
ビジネス上のメールの最後に「略儀ながらメールにてご挨拶申し上げます」というフレーズを見たことがある人は多いでしょう。この「略儀ながら」というフレーズはどういう意味で、どのように使うものなのでしょうか。ここでは、メールで「略儀ながら」を使用した例文をみていきます。
メールで「略儀ながら」を使った例文
(例文)
1.「略儀ながらメールにて御礼申し上げます。」
2.「略儀ながらメールにてお礼かたがたご挨拶申し上げます。」
これらの例文からわかるように、「略儀ながら」は、「まずは、メールでお礼兼ねてご連絡いたしました。」という意味になります。
「略儀ながら」の意味と例文
「略儀ながら」の「略儀」とは、「りゃくぎ」と読み、「正式な手続きや形式を省略したやり方、略式。」という意味です。ここでいう「~ながら」は、最中という意味と同じ「~しながら」という意味ではなく、「~にもかかわらず」とか「~ではありますが」という意味で、内容が相反するような二つの事柄を結びつける意味の言葉です。
「略儀ながらメールにて」となると、「略式ではありますが、メールにて連絡します」または「本来であれば、直接お会いして申し上げるべきところ、省略してメールでのご連絡とさせていただきました。」という意味になります。
略儀とは、略式の儀礼
時や場所、地位により礼儀にかなった作法のことを儀礼といいます。そして、その本来行うべき儀礼を一部省略して行うことを略式の儀礼ということで「略儀」と言います。「略儀ながら」というフレーズは、前述のように「略式の作法ではありますが」という意味で、書簡分でよく使われます。
挨拶状や見舞い状、詫び状など、本来であれば礼儀作法としては、直接訪ねて挨拶、謝罪すべきところを、とりあえず書状によって、その気持ちを相手に伝えるために使われる言葉になります。
略儀ながら御礼申し上げます
お礼のメールやはがき、手紙などで、最後に結びの言葉として「略儀ながら御礼申し上げます。」というフレーズを使います。「略儀ながら」は、上述しましたように、「本来であれば直接会ってお礼を言うところですが」ということで、それをメールやはがき、手紙などの媒体でお礼いたしますという意味になります。
意味としては、そのようなものですが、挨拶文として定型句ですので、あまり深い意味があるというわけではなく礼儀として書いている面もあります。
略儀ながら書中にて
「略儀ながら書中にて」という言い回しは、「りゃくぎながらしょちゅうにて」と読み、手紙で結びの文として使います。意味としては「本来であれば、直接会って挨拶(お礼)するところを、手紙で失礼いたします。」ということです。
しかし、このように「略儀ながら書中にて」を使ったからと言って、実際に手紙の後に直接挨拶やお礼に出向く必要はありません。これは、手紙でお礼や挨拶をする場合の慣用句だと考えていただくと良いでしょう。ただし、まずは手紙でお礼を言って後から実際に直接会ってお礼するという場合も使われます。
また、「略儀ながら書中にて」の後には、「お礼申し上げます」とか「ご挨拶申し上げます」という結びの言葉が必要になり、「略儀ながら書中にて」の前に「まずは」をつけたりする言い方もあります。
お詫びの「略儀ながら」の例文
「略儀ながら」というフレーズは、お詫びなどのときにも使っても良いです。通常であれば、お詫びであれば直接会って行うべきですが、いつでも相手に会えるわけではないですし、距離があれば難しい時もあります。そんなやむを得ない時に、「略儀ながら」を使ってお詫びをします。
「略儀ながら」を使ったお詫びの例文
1.「略儀ながら、書中にてお詫び申し上げます。」
2.「甚だ略儀ながら、書中にてお詫び申し上げます。」
3.「甚だ略儀ながら、まずはメールにてお詫び申し上げます。」
「略儀ながら」と「末筆ながら」の違い
初回公開日:2017年11月29日
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