「見解」の意味と使い方|例文5つ・同義語|意見との違い
更新日:2024年06月11日
「見解を明らかにする」は「見解をハッキリさせる」「見解を解明する」という意味で使われます。「解明」は「分からないことを明らかにする(わかるようにする)」の意味です。
「見解を明らかにする」は、自分の「見解の中にある分からない部分」を「わかることができるように」することを伝えるときに使います。
例文
・政府としての見解を明らかにする必要がある
・彼を正しいとする見解を明らかにするよう求められている
「意見」との違い
「意見」は「見た」ことから抱いた「意」という「気持ち」や「考え」を表現する熟語です。「見解」は「見た」ことから「どうしてそうなのか」を「解く」「理解する」ことを表現する熟語です。
「意見」の方が気持ちの面での主張が強く、「こう思う」といった強い意思表示です。「見解」は考えることを表現しているので、「考えた結果導き出された回答」という意味合いで使われます。
「意見」の意味
「意見」は「問題についての主張・考え」あるいは「自分の考えを述べて人を戒める」の意味で使われます。
前者の意味は「見解」と同じとも言えますが、「主張する」ことが「意見」には含まれます。
「自分はこれを見てこう考えます」と述べるだけであれば「見解」ですが、述べた内容が「自分はこう思う」と主張するのは「意見」と表現します。
「意見」の方が、「見解」よりも、強く深い主張がされている印象を与えることができます。
例文1:意見をまとめる
「意見をまとめる」は、複数の人の意見がバラバラの場合に、統一した見解を出す必要がある場合に使われます。
「まとめる」といっても「束ねる」わけではなく、意見をひとつの方向に集約させるという意味になります。
「見解」は見たままの解釈という意味合いがあるためか、「見解をまとめる」というよりは、「統一した見解」という表現の方が使われます。
例文2:意見を戦わせる
「意見を戦わせる」とは、異なる2つ以上の意見をぶつけ合わせ、議論することです。
「見解を戦わせる」という言い方はしません。「見解」は戦わせるほどの思い入れのない「考え」であり、「意見」には自分の思いが込められた「考え」であると解釈されているからです。
「意見を戦わせる」ことで、当初受け入れられなかった他人の意見に、優れた点を発見できたり、自分の意見にも固執すべきではない点を発見できたりします。
例文3:意見を述べる
「意見を述べる」とは、自分のもつ「意見」について、第三者に説明することを意味します。「見解」も「見解を述べる」という使い方ができますが、両者から受けるイメージは異なります。
「意見」には、当事者の思いが込められているという意味があるので、「意見を述べる」の方が、述べる内容に熱意を感じます。
「見解を述べる」は、当事者の思い入れは入らず、見聞きしたこととその解釈をクールに説明するイメージになります。
例文4:意見する
「意見する」は、「説教する」と同義で用いられます。「意見する」の「意見」は、「自分の思うところを述べて、人の過ちをいさめること」の意味で使われています。
意味をきちんと把握すれば、「意見する」という言葉から受ける強い印象にも納得できます。誰かに「意見される」というのは「いさめられている」ということです。
「誰に向かって意見しているんだ」「若輩者に意見してやった」などと使われます。
語彙力を強化したい人におすすめ
「見解」のように、なんとなく理解しているけど、本当の意味を調べたことはなかったという言葉や、聞いてわかっても自分では使えない言葉が多いという人は、語彙力を強化しましょう。
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「見解」の同義語
初回公開日:2017年12月09日
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