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「準ずる」の意味と使い方5つ・「順ずる」は「準ずる」と同じか

更新日:2024年04月11日

法律や規則の解説には、「準ずる」という言葉が多く使われています。「準ずる」の意味することを、きちんと理解していますか。自分で書く際に、他の漢字を使おうかと迷うことはありませんか。本記事では、「準ずる」の意味と使い方について、ご紹介します。

「準ずる」の意味

「準ずる」という言葉は、例えば就業規則などで目にすることが多い言葉ですので多くの方がなんとなくの意味を理解しているでしょう。しかし、日常会話などで聞いたりする身近な言葉ではないというのも事実です。

本記事では、「準ずる」という言葉を実際に自分が使う際に、自信を持って使えるように具体的な意味や使い方をご紹介していきます。

意味1:ある規準に従う

「準ずる」の意味として、一つめは「ある規準に従う」というものがあります。これはそもそも基本になるものがあり、それを規準にしならうという意味になります。

例えば「前例に準ずる」と使った場合、規準になるのは「前例」ということですので、「前例にならう、前例と同じようにする」と言い換えることができます。

意味2:あるものを規準に見合った扱いをする

二つめの意味として「あるものを規準に見合った扱いをする」があります。

一つめ意味では「同じようにする」といった表現になりますが、それとは違い、「規準に見合った〇〇をする」といったニュアンスになります。


つまり、意味1では「規準Aと同じようにする」という行動になりますが、この意味2では「規準Aに見合ったBをする」という行動になります。

意味3:あるものと同様の扱いをする

三つめは「あるものと同様の扱いをする」です。言い換えると「あるもの同様の資格で扱う」となります。

これはあくまで「同様の資格で扱う」ことになりますので、本物・正式ではないということを注意する必要があります。


これは例えば「準優勝」という言葉も同じ意味で、「優勝と同様に扱う=しかし優勝ではない=2」ということになります。

「準ずる」の使い方5つ

次に「準ずる」の使い方を5つ、以下の例文を使ってご紹介していきます。

(例文1)正社員に準ずる

(例文2)当社規定に準ずる

(例文3)優秀賞に準ずる

(例文4)経験年数に準ずる

(例文5)会則に準じて扱う


これらの表現はどれも目にしたことのあるものですが、先に記述した三つの意味、どれにあてはまるのでしょうか。詳しく見ていきます。

例文1:正社員に準ずる

「正社員に準ずる」という使い方の場合、「正社員と同様に扱う」という意味になります。

これは意味3に該当しますので、あくまで「正社員ではない」ということになります。つまり「準社員である」と言い換えることも可能です。

これは契約社員を指すことも多いですが、派遣社員やパートタイマー、アルバイトなどを含める場合もあります。

例文2:当社規定に準ずる

「当社規定に準ずる」とあった場合、これは規準が「当社規定」であり、それに従うという意味になります。よく求人情報ページなどに「給料:当社規定に準じる」と掲載されていたりしますので、目にすることの多い使い方です。

これは意味1の使い方になりますので、「当社規定に従う、当社規定にならう」と言い換えられます。

例文3:優秀賞に準ずる

「優秀賞に準ずる」という使い方ですが、これは意味3の使い方になります。つまり「優秀賞と同様の扱い=だけど優秀賞ではない」ということです。

「優秀賞又は優秀賞に準ずる成績を上げた場合~」といった使い方になりますが、「必ずしも優秀賞でなくてもよい」というニュアンスの表現になります。少しわかりにくいですが日本語らしい表現とも言えます。

例文4:経験年数に準ずる

「経験年数に準ずる」の意味ですが、これは意味2の使い方で、「経験年数に見合った」という意味になります。

「有給休暇付与日数は経験年数に準ずる」と書かれていた場合、「経験年数に見合った日数の有給休暇を付与する」と書き換えられます。

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初回公開日:2017年12月09日

記載されている内容は2017年12月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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