「推移」の意味と使い方・「経緯」「遷移」「堅調」との違い
更新日:2024年10月10日
「推移」の意味とは?
「推移」という言葉は、ビジネスシーンでもしばしば見られます。例えば「業績推移」、「売上推移」、「順調に推移する」といった使い方をします。まずは「推移」の意味を詳しく見ていきましょう。
すい‐い【推移】
出典: https://kotobank.jp/word/%E6%8E%A8%E7%A7%BB-539490 |
[名](スル)
1 時がたつにつれて状態が変化すること。移り変わっていくこと。「情勢が推移する」
2 時が経過すること。「時間が推移する」
「推移」には、時の経過とともに変化するという意味があります。「業績推移」という表現を例に挙げると、一定期間における業績の変化や経過を示すことになります。例えば、ある会社の業績を「業績推移」として年度ごとにまとめると、会社の業績が数年間でどのように変化しているのかがわかるでしょう。
「推移」は、時が経つことを意味する場合もあります。これは「業績推移」などのように何かの変化や経過を示すのではなく、時が経過するということを示します。
「推移」の使い方とは?
代表的な使い方は?
「推移」は、「推移する」、「推移した」、「推移している」といった使い方があります。例えば、「順調に推移する」、「堅調に推移する」、「業績はこのように推移しています」、「ドル・円相場は円高で推移している」といった使い方です。
また、「推移する」のように動詞で使用するのではなく、「業績推移」のように名詞として使用する方法もあります。この例では「業績推移」のほか、「連結業績推移」、「売上推移」、「売上高推移」、「人口の推移」、「税率の推移」といった使い方があります。
ビジネスシーンでの使い方は?
ビジネスシーンで「推移」を使用する場合、上で挙げた「業績推移」や「業績はこのように推移しています」などのように、主にデータから情報を読み取る際に使用します。また、「円高で推移している」といった表現は主に新聞などでしばしば見られるでしょう。こちらもデータとともに表現されることが多く、数値の変化や経過を示しています。
「推移」の類語は?
代表的な類語は?
「推移」には変化や経過という意味がありますが、同じように変化や経過を意味する多くの類語があります。「推移」の類語としては、「遷移」、「変遷」、「移行」、「変転」、「変動」、「変移」、「経緯」などがあります。
「変化」や「経過」も類語となる?
「推移」の意味に含まれる「変化」も類語として考えられますが、「変化」は「推移」より意味が幅広くなります。「変化」はある状態から他の状態へ変わることを示すため、一般的に広く使われる言葉です。一方で「推移」は時が経つにつれて変わることを示し、時の流れが一つの基準となっています。
また、「推移」の意味には「経過」も含まれていますが、「経過」も「推移」と意味が似ていると言えるでしょう。「経過」とは、時間が過ぎることや、一定の時間内で何かが変化することを意味します。一方で、「円高で推移している」といった表現では、一般的に「推移」が使われます。「経過」は、どちらかといえば時間が過ぎることとして使用されることが多いです。
「推移」と「遷移」の違いは?
「遷移」の意味とは?
上で挙げた類語には、「推移」との違いがややこしいものがいくつかあります。「遷移」もその一つですが、まずは「遷移」の意味を詳しく見ていきましょう。
せん‐い【遷移】
[名](スル)
出典: https://kotobank.jp/word/%E9%81%B7%E7%A7%BB-87965 |
1 移り変わること。移り変わり。
2 一定の地域の植物群落が、それ自身の作り出す環境の推移によって他の種類へと交代し、最終的には安定した極相へと変化していくこと。岩などの裸地から始まるものを一次遷移、植生の一部または全部が破壊されたところから始まるものを二次遷移という。サクセッション。植物遷移。
3 量子力学で、ある定常状態から、ある確率で他の定常状態へ移ること。その際にエネルギーの授受が起こり、光子などの粒子を放出または吸収する。転移。
初回公開日:2017年12月16日
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