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「かつ」の意味と使い方・由来・「及び」との違い|古典/数学

更新日:2024年09月11日

「かつ」の意味について、迷ってしまうことはありませんか。しばしば見聞きする言葉ですが、実際にはどのような意味や使い方があるのか、「および」との違いは何か、疑問点も多いでしょう。この記事では「かつ」の意味や使い方、具体例、「および」との違いについてご紹介します。

「かつ」の意味は?

「かつ」という言葉を見たことがある方は多いでしょう。さまざまな場面で使用される言葉ですが、実際にはどのような意味があるのでしょうか。「かつ」の意味について詳しく見ていきましょう。

かつ【且つ】

( 副 )
① 二つのことが同時にまたは相前後して行われることを表す。一方では。 「大いに飲み、-歌った」 「 -喰らい、-飲み、-語った」
② すぐに。かたはしから。次々に。 「咲くと見し間に-散りにけり/古今 春下」 「 -あらはるるをもかへりみず、口にまかせて言ひ散らすは/徒然 73」
③ わずかに。ちょっと。 「心をぞわりなきものと思ひぬる-見る人や恋しかるらむ/伊勢 128」
④ あらかじめ。前もって。 「 -聞き給ひてもあるらん/平家 11」

( 接続 )
〔漢文訓読に由来する語〕 二つの動作・状態が並行あるいは添加して行われることを表す。同時に。また。その上。 「学び、-遊ぶ」 「必要にして-十分な条件」 「行く先は遠いし、-時間もない」

出典: https://kotobank.jp/word/%E4%B8%94%E3%81%A4-464062 |

「かつ」には多くの意味がありますが、同時や並行を示すものがしばしば使用されます。上で挙げた意味の中では、副詞の1番目の意味と、接続詞の意味に該当します。それ以外の意味は、主に古文などで使用される意味になります。

同時を示す場合の「かつ」は、基本的には「~と~」のような意味です。例えば、「AかつB」のように表現すると、「AとB」という意味になります。これはAとBが同時に存在していることを示しています。

また、同時や並行でなくても、動作や状態が相前後して行われる場合、動作や状態が加わる場合など、同時に近い意味も含まれています。いずれの場合も、基本的には「~と~」という意味で考えることができます。

「かつ」の使い方は?

代表的な使い方は?

「かつ」は、先ほど見たように「AかつB」のような使い方になります。例えば、「歌い、かつ踊る」と表現すれば、「歌う」と「踊る」という動作が同時、あるいは相前後して行われていることを示しています。また、「よく学び、かつ、よく遊ぶ」という表現は、「よく学び、そのうえ、よく遊ぶ」のように「そのうえ」という言葉で示すことも可能です。

いずれの使い方も、「~と~」という意味が含まれています。「歌い、かつ踊る」であれば、「歌うことと踊ること」を示し、「よく学び、かつ、よく遊ぶ」であれば、「よく学ぶこととよく遊ぶこと」を示すことが可能です。このように、「かつ」の代表的な使い方は、複数のことが同時または相前後して行われていること、並行または添加して行われることを表します。

ビジネスでの使い方は?

ビジネスで使われる「かつ」には、「迅速かつ丁寧」といった使い方があります。例えば、「迅速かつ丁寧なご対応ありがとうございます」などの表現があります。これは、「迅速であることと丁寧であること」という意味があり、「迅速」と「丁寧」が同時に存在することを表していると言えるでしょう。

また、求人情報で「かつ」が使用されることもあります。例えば、「以下の資格を取得しており、かつ3年以上の実務経験があること」という内容であれば、資格を持っていることと同時に、3年以上の実務経験があることが条件です。これは、資格があることと実務経験があることの両方が求められ、どちらか片方だけでは条件を満たさないことを表します。

「かつ」の意味の由来は?

「かつ」は、「且つ」と書きます。「かつ」の接続詞としての意味は、もともと漢文訓読に由来する言葉です。漢文では「且」がしばしば使用されますが、これは同時や並行を意味しています。

「かつ」には「そのうえ」や「さらに」という意味があり、ここから、同時や並行を意味することにつながります。そして、この「そのうえ」や「さらに」という意味は「且」という漢字に由来しているそうです。

「且」は、もともと象形文字としては「まないた」の意味があります。これは台の上に食べ物を重ねる状態を示しています。つまり、ここから「そのうえ」という意味が生まれ、同時や並行、加わる状態を示す言葉となっています。

科目別の「かつ」の意味と使い方は?

古典

先ほど見たように、接続詞の「かつ」は漢文訓読に由来する言葉です。漢文では「且」と表記し、同時や並行を意味します。訳文としては、「さらに」や「そのうえ」、「~しながら~する」などがあり、動作や状態が同時に起きていることや、加わる場合などを示していると言えるでしょう。

また、先ほど挙げた「かつ」の意味に古文で使用される意味が含まれています。もう一度見てみましょう。

かつ【且つ】

( 副 )
① 二つのことが同時にまたは相前後して行われることを表す。一方では。 「大いに飲み、-歌った」 「 -喰らい、-飲み、-語った」
② すぐに。かたはしから。次々に。 「咲くと見し間に-散りにけり/古今 春下」 「 -あらはるるをもかへりみず、口にまかせて言ひ散らすは/徒然 73」
③ わずかに。ちょっと。 「心をぞわりなきものと思ひぬる-見る人や恋しかるらむ/伊勢 128」
④ あらかじめ。前もって。 「 -聞き給ひてもあるらん/平家 11」

( 接続 )
〔漢文訓読に由来する語〕 二つの動作・状態が並行あるいは添加して行われることを表す。同時に。また。その上。 「学び、-遊ぶ」 「必要にして-十分な条件」 「行く先は遠いし、-時間もない」

出典: https://kotobank.jp/word/%E4%B8%94%E3%81%A4-464062 |

古文で使用される意味は、副詞の2番目、3番目、4番目の意味になります。2番目の意味は「すぐに」「次々に」、3番目の意味は「わずかに」「ちょっと」、4番目の意味は「あらかじめ」「前もって」となっています。このうち「すぐに」「次々に」は、同時や並行の意味と似ていますが、他の意味はニュアンスが異なることが特徴です。

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初回公開日:2017年12月22日

記載されている内容は2017年12月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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