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「賜ります」の読み方・使い方・賜れますようとの違い・類義語

初回公開日:2018年02月02日

更新日:2020年05月25日

記載されている内容は2018年02月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

電話・手紙・メールなど、ビジネスシーンで目にすることの多い「賜ります」という敬語表現。丁寧でフォーマルな印象の強い言葉ですが、なんとなくで使用していると、かえって失礼な表現になってしまうこともあります。あなたは「賜ります」を正しく使えていますか。

「賜ります」の読み方

「賜ります」は、「たまわります」と読みます。謙譲語として使用する方が多くなってきましたが、謙譲語または尊敬語としても使用できる、敬語表現です。いずれの場合にも「もらう」という意味が含まれています。

謙譲語「賜ります」の意味と使い方

目上の相手から「もらう」という意味が含まれます。同じような意味をもつ敬語には、「いただく」「頂戴する」「拝受する」などがあります。「ご愛顧を賜り、誠にありがとうございます」「ご高配を賜り、心より御礼申し上げます」などのように使われています。

尊敬語「賜ります」の意味と使い方

目上の相手が「くれる(与えてもらう)」という意味が含まれます。同じような意味をもつ敬語には、「くださる」などがあります。「ご愛顧賜りますよう、お願いいたします」「ご理解賜りますよう、お願い申し上げます」などのように使われています。

「賜ります」の使い方

「賜ります」という表現は、多くの場合、謙譲語として使用します。謙譲語なので、「賜ります」は「いただきます」と同様に使用できます。恩恵や物など、何かをくれる相手を敬い(自身はへりくだり)使用します。

ビジネスシーンなどでは、特に恩恵を受けるという意味で使用されます。例えば、「ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます」などの使い方がされます。日常シーンでも、目上の相手に対して使用することができます。例えば、「ご指導賜りますようお願い申し上げます」などの使い方がされます。

ただし、いづれにしても堅い印象の強いフォーマルな表現なので、相手や状況に合わせて使い分ける必要があります。

ご理解賜ります

「ご理解賜ります」という表現は、謙譲語・尊敬語のどちらでも使用することができます。

謙譲語の場合、「ご理解賜ります」は「ご理解いただきます」と同様に使用できます。また、尊敬語の場合、「ご理解賜ります」は「ご理解くださいます」と同様に使用できます。どちらの場合にも、理解をくれる相手を敬い使用します。

具体的には、「ご理解賜りますよう、お願い申し上げます」という形で使用されます。つまり、目上の相手に理解してもらいたい(謙譲語)・目上の相手からの理解がほしい(尊敬語)、とお願いする状況でよく使われます。

ご注文賜ります

「ご注文賜ります」は、謙譲語として使用します。謙譲語なので、「ご注文賜ります」は「ご注文いただきます」「ご注文承ります(受け賜ります)」などと同様に使用できます。ですが、「賜る」と「承る」には含まれる意味が多少異なります。

「承る」とは、目上の相手からの命令や依頼などを受けて賜る(受け賜る)、つまり、引き受けるという意味の謙譲語です。受け賜ると表記することもできますが、最近では「承る」という言葉を使用することの方が多くなっています。一方、「賜る」には、目上の相手から恩恵や物などの何かを「もらう」という意味が含まれています。

そのため、今回の「ご注文賜ります」という文章のように、仕事(注文)を引き受けるのであれば、「賜ります」よりも「承ります」を使用するのがベターだと言えます。

ご質問賜ります

「ご質問賜ります」は、謙譲語として使用します。謙譲語なので、「ご質問いただきます」と同様に使用できます。ですが、これらは敬語の度合いが異なります。

この文章の原型は「(目上の相手から)質問をもらう」です。「質問をもらう」よりも目上の相手を立てた表現が「質問をいただく」、さらに相手を立てた表現が「質問を賜る」だとイメージされています。つまり、もらう・いただく・賜るの順で敬語の度合いが上がります。

そのため、大げさ・慇懃無礼な表現とならないよう、相手との関係性や状況に合わせて、いただく・賜るの2つを使い分ける必要があります。

注文・質問に「賜る」は適切でない説

また、「もらう」という意味をもつ「賜る」を、注文・質問などに使用するべきではないという意見もあります。自分が恩恵を受けるわけではないのに、注文・質問などを受けることを「賜る」とするのはおかしいという考え方です。

ですが、謙譲語の「賜る」を使用することで、相手への敬意を表しているとも考えることもできます。「もらう」自分を謙譲語で下にすることで、「くれる」相手をより高めるという考え方です。この場合、「賜る」を使用するのは正しいと考えられます。

つまり、目上の相手への敬意を表す表現として使用している場合でも、受け手によっては違和感をもつ場合があります。そのことを認識して、相手との関係性や状況に合わせて、使い分けるようにしましょう。

「ご」の使い方

ご注文・ご質問などで使用される、「ご」という表現。「ご」の付け方で迷った時には、注文している・質問しているのが誰なのかを考えましょう。

注文・質問などをしているのが自分であれば、基本的に「ご」は不要です。一方、注文・質問などをしているのが相手であれば、「ご」を付けるようにします。

ただし、例外もあります。それが、注文・質問などをしているのが自分であっても、「ご」という接頭語を謙譲語として使用している場合です。

例えば、「ご注文いたします」「ご質問いたします」などは、謙譲語として「ご」を使用しています。そのため、「ご」を付けて正しいということになります。反対に、「ご注文なさいます」「ご質問なさいます」などは、尊敬語として「ご」を使用しているため、自分が使う言葉としては誤っているということになります。

賜りますよう

「賜りますよう」は、謙譲語・尊敬語のどちらでも使用することができます。謙譲語の場合、「いただきますよう」と同様に使用することができます。一方、尊敬語の場合には、「くださいますよう」と同様に使用することができます。

多くの場合、賜るは謙譲語として使用されているため、例えば「ご指導賜りますよう」というような文章も、一般的には謙譲語として受け止められます。つまり、「ご指導いただきますよう」という意味になります。

とはいえ、尊敬語としても使用できる言葉なので、「ご指導賜りますよう」という文章を、「ご指導くださいますよう」と解釈することもできます。

つまり、目上の相手にもらうのか(謙譲語)・目上の相手がくれるのか(尊敬語)によって、「賜りますよう」を使い分ける必要があります。主語が誰かによって謙譲語・尊敬語を使い分けると覚えておくと良いでしょう。

「賜ります」という敬語

「賜ります」は、丁寧・硬い・フォーマルなイメージが強い表現です。そのため、相手や状況によっては、大げさ・慇懃無礼など、かえって失礼ととられる場合があります。

例えば、自分よりも明らかに目上な相手からもらう・相手からもらうことによる恩恵が大きいなどの場合には、適した表現だと言えます。一方で、日常的なビジネスシーンにおいて、「賜る」を使用することはあまりおすすめしません。

「賜ります」という表現の代わりに、「承ります」などを使うと良いでしょう。

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