Search

検索したいワードを入力してください

「賜ります」の読み方・使い方・賜れますようとの違い・類義語

更新日:2024年02月24日

電話・手紙・メールなど、ビジネスシーンで目にすることの多い「賜ります」という敬語表現。丁寧でフォーマルな印象の強い言葉ですが、なんとなくで使用していると、かえって失礼な表現になってしまうこともあります。あなたは「賜ります」を正しく使えていますか。

賜りますよう

「賜りますよう」は、謙譲語・尊敬語のどちらでも使用することができます。謙譲語の場合、「いただきますよう」と同様に使用することができます。一方、尊敬語の場合には、「くださいますよう」と同様に使用することができます。

多くの場合、賜るは謙譲語として使用されているため、例えば「ご指導賜りますよう」というような文章も、一般的には謙譲語として受け止められます。つまり、「ご指導いただきますよう」という意味になります。

とはいえ、尊敬語としても使用できる言葉なので、「ご指導賜りますよう」という文章を、「ご指導くださいますよう」と解釈することもできます。

つまり、目上の相手にもらうのか(謙譲語)・目上の相手がくれるのか(尊敬語)によって、「賜りますよう」を使い分ける必要があります。主語が誰かによって謙譲語・尊敬語を使い分けると覚えておくと良いでしょう。

「賜ります」という敬語

「賜ります」は、丁寧・硬い・フォーマルなイメージが強い表現です。そのため、相手や状況によっては、大げさ・慇懃無礼など、かえって失礼ととられる場合があります。

例えば、自分よりも明らかに目上な相手からもらう・相手からもらうことによる恩恵が大きいなどの場合には、適した表現だと言えます。一方で、日常的なビジネスシーンにおいて、「賜る」を使用することはあまりおすすめしません。

「賜ります」という表現の代わりに、「承ります」などを使うと良いでしょう。

「賜ります」の類義語

「賜ります」は、「いただきます」「くださいます」などの言葉で言い換えることができます。動詞(もらう)としても、補助動詞(~してもらう)としても使用できます。

動詞の場合、「ご指導賜ります」「ご指導いただきます」「ご指導くださいます」などの使い方ができます。一方、補助動詞の場合、「ご指導賜わりますよう、お願い申し上げます」「ご指導いただけますよう、お願い申し上げます」「ご指導くださいますよう、お願い申し上げます」などの使い方ができます。

また、「くださる(くれる)」は尊敬語、「いただく(もらう)」は謙譲語です。「賜る」は尊敬語・謙譲語それぞれの表現ができる言葉なので、主語が目上の相手なら尊敬語「くださる」を、主語が自分なら謙譲語「いただく」を代用します。

「賜ります」と「承ります」の差

「賜ります」は「もらう」の謙譲語・尊敬語でした。一方、「承ります」は「(命令や依頼などを)聞く」の謙譲語でした。謙譲語として使用する場合、目上の相手から「受ける」内容によって、これらを使い分ける必要があります。

例えば、恩恵や物などを受け取る場合には「賜ります」を使用します。ですが、意見や依頼などを受け取る場合には「賜ります」「承ります」のどちらも使用することができます。

ただし、意見や依頼などを受ける場合に「賜ります」を使用すると、そこには相手からの恩恵を受けるという気持ちが含まれていることになります。相手や状況によっては大げさだ・嫌味だと受け取られる可能性もあるので、基本的な意味によって使い分けるようにするのが無難です。

相手や状況に合わせて「賜る」を使い分ける

今回は「賜ります」という表現について、掘り下げて考えました。「賜る」は、フォーマルで堅い言葉だと受け取られることが多いので、相手や状況に合わせて使い分ける必要があります。日常的なビジネスシーンには「承る」を、格別に目上の相手や特別なビジネスシーンには「賜る」を使用すると覚えておきましょう。

初回公開日:2018年02月02日

記載されている内容は2018年02月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

Latests