「際して」「際しまして」の意味と使い方|使用例3つ
更新日:2024年08月03日
「際して」とは
「際して」とは、ビジネスメールで重宝されている言葉で、文章の簡潔さが求められる場面で役立つ言葉です。
ビジネスメールでは、文章に簡潔さが求められます。敬語表現には「際しまして」という言葉がありますが、文章を長引かせてしまう言葉なので、ビジネスメールでは「際して」が役立ちます。
今回は「際して」という言葉の使い方や意味・例文をご紹介します。日常生活で「際して」を使う際の参考にしてください。
「際して」の読み方
「際して」の読み方は、「さいして」と読みます。特別な読み方ではないので、そのまま読めば問題ありません。
「際」は「きわ」や「ぎわ」と読むこともできますが、「際して」の場合は「さい」と読むのが正しいです。
「際して」の意味
「際して」の意味は、「あるおこないやできごと・事態にあたって」という意味を持っています。
例えば、「利用に際して」という言葉は、「利用(というおこない)をするにあたって」という意味になります。
「際」の本来の意味を押さえておこう
「際」の本来の意味を押さえておきましょう。「際」は「とき」や「場合」という意味を持っています。
「際」という文字が持つ意味を知っておきましょう。知った上で「際して」を正しく使うことができるようになりましょう。
「際」という文字には、「とき」や「場合」という意味が含まれています。「際して」の意味も同じで、できごとや事態という意味を持っています。
「際して」の文法
「際して」の文法をご紹介します。「際して」は、サ行変格活用の動詞「際する」の連用形である「際し」に接続助詞である「て」を付けたものです。
「サ行変格活用の動詞」というのは、「際する」「際し」のように、語尾が「サ行」の音をもとに変則的な変化をする言葉のことをいいます。
そして、連用形である「際し」という形に「て」という接続助詞を組み合わせることで、「際して」という言葉になります。
言い切りの形は「際する」
言い切りの形は「際する」です。「際して」や「際しまして」の言い切りの形は「際する」です。
「際する」は「際し」と同じで、語尾が「サ行」の音のもとに変則的な変化をする言葉である、「サ行変格活用の動詞」です。
言い切る形にしたい場合には、「際する」を使うことができます。
名詞形もある
名詞形もあります。「際」は物の端の部分・仕切りのことなどを意味して使うことがあります。具体的な例だと、源氏物語が有名です。
「際」という言葉は、「源氏物語」などで名詞として使われています。ときや場合という意味以外でも使うことができます。
「際し」・「際して」・「際しまして」の違い
「際し」・「際して」・「際しまして」の違いをご紹介します。意味はどれも同じですが、「際しまして」だけは丁寧語です。
「際し」・「際して」・「際しまして」の3つとも、持っている意味は同じです。「際し」・「際して」は敬語表現ではありませんが、簡潔さが求められる場面で役立ちます。
「際しまして」は「~しまして」の部分が丁寧語(敬語の中でも、相手や自分の立場を問わない言葉づかい)にあたります。
「際して」と似た言葉
「際して」と似た言葉に、「あたりまして」という言葉があります。「際しまして」ともよく似ています。
「あたりまして」は「~にあたり」の敬語表現で、敬語の種類は「丁寧語」にあたります。意味も「際して」と同じく、あるできごとやおこない、事態を表します。
使い方も同じで、「ご利用にあたりまして」や「開会にあたりまして」というような使い方をすることができます。
初回公開日:2018年02月08日
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