ビジネスシーンでの「計らい」の使い方5つ|意味・類語
更新日:2024年08月04日
計らいとは
あなたは「計らい」という言葉を使いこなせていますか。「計らい」とはいったい何なのか、しっかりと説明できますか。まずは、その意味を確認するところから始めましょう。
では今回は「計らい」について紹介していきます。
読み方
「計らい」は「はからい」と読みます。
「計」という字は訓読みで「計らう」と使うことがあり、「計らい」はその名詞系になります。日常生活では使うことはあまりなく馴染みの薄い言葉ですが、すぐに反応できるようこの場で覚えてしまいましょう。
計らいの意味2つ
では「計らい」の意味を紹介していきます。計らいには二つの意味があり、それぞれを把握しておくことが重要です。場面によって使い分けができるよう、しっかりと確認していきましょう。
意味1:取り計らうこと
「計らう」とは「取り計らうこと」を意味します。このままでは「リンゴはりんごである」という説明と一緒だと感じる方もいるはずですので補足します。
「取り計らう」とは物事の扱いや段取りを進めておくこと、またはその仕方を言います。命令の際に「~のように取り計らっておけ」といった表現がありますが、「~」の部分で物事の段取りや扱いの仕方の具体例を指示しています。
意味2:考えや心遣いのこと
「計らい」には「考え」「心遣い」の意味もあります。
「計らい」の原義には「心中であれやこれやと計算」するという意味があります。そのため「考え」という意味になり、そして相手のために考える場合には「心遣い」という意味になりました。物事について「あれやこれやと計算」する場合には「意味1」でみたように「物事の扱い方」という意味になります。
元は一つの意味です。使い分けをする際の補助として覚えておきましょう。
ビジネスシーンでの「計らい」の使い方5つ
ここまでは「計らい」の辞書的な意味をみてきました。次に「計らい」の実際の使用例をみていきましょう。
実際の使用例に触れることにより、「計らい」という言葉のイメージをより明確にしていきましょう。
使い方1:お取り計らいいただき
「お取り計らいいただきありがとうございます」など、感謝の言葉が続く場合が多いです。
「お取り計らいいただき」の「いただき」は謙譲表現です。謙譲表現は自分を下げて相手を尊敬する表現です。王様から臣下が褒美を受け取る場面を想像してください。臣下はひれ伏しながら褒美を受け取ります。これが「いただく」という表現です。
今回の場合「いただいた」のは「お取り計らい」という行為です。このように謙譲表現は使われます。
使い方2:お取り計らいくださいまして
次に「お取り計らいくださいまして」という表現をみていきます。
「くださいまして」は尊敬表現です。目上のものがする行為を尊敬しています。尊敬の対象による「お取り計らう」という行為そのものを尊敬しています。
しかし「使い方1」でみた表現との使い分けはほぼありません。なぜなら結局のところ尊敬を示す相手は変わっていないからです。種類は違いますが、尊敬する相手は「お取り計らい」をした人です。
使い方3:お取り計らいくださり
次に「お取り計らいくださり」という表現です。「使い方2」と似ています。使い分けはないです。全く同じ表現と考えてください。
違いを強いてあげるならば、「お取り計りくださり」という表現のほうが古風です。また「お取り計らいくださいまして」という表現は「計らい」「ください」と似た発音が続くので若干日本語としてこなれていない印象を与えます。
ただこれらも些細なニュアンスの話です。好みでどちらかを使いましょう。
初回公開日:2018年02月21日
記載されている内容は2018年02月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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