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「随時」の意味と使い方・類語・「都度」「適宜」との違い

更新日:2024年03月03日

「随時募集中!」と求人広告で見かけることがあるのではないでしょうか。「随時」ってどういう意味なのでしょう?この記事では、「随時」の意味と使い方・「都度」「適宜」「適時」「順次」「逐次」との使い分けを解説します。使い分けがわからない方、必見です!

「随時」と「都度」の違いは?

「都度」は「毎回」という意味になります。「都度」は「つど」と読み、「その都度」という言葉で使われることが多いでしょう。

「その都度対応します」は「毎回対応します」という意味になり、「随時対応します」は「いつでも対応します」という意味になります。この例ではほとんど同じ意味と言えるでしょう。

「その都度ご連絡いたします」は「何かあれば毎回ご連絡いたします」という意味になります。「随時ご連絡いたします」は「必要に応じてご連絡いたします」という意味になるので、連絡するべき事柄かどうかをある程度自分で判断して必要だと感じたことだけを連絡することになります。

仕事に慣れてきて連絡の必要不必要がわかるのなら「随時」で良いでしょうが、連絡するべきかどうかの判断ができない新人のうちはその都度連絡するのが無難だと言えます。

「随時」の例文は?

「随時」を使う場面とはどのようなものでしょうか。例文をいくつかご紹介します。

随時募集中!

「随時募集中」は、「いつでも募集しています」という意味です。「欠員の募集は随時行う」という場合は、「欠員の募集は適宜行う」と言い換えることができ、欠員が出たら人事の状況に鑑みて必要に応じて募集をする」という意味になります。

随時確認いたします

「随時確認いたします」「適宜確認いたします」は、「状況に応じて必要な場合は確認します」という意味になります。もっとこまめに確認したいのであれば「その都度確認いたします」と相手方に伝える方が適切だと言えます。

ただ、取引先や上司も自分の仕事がありますから、いちいち確認されると大変なのではないでしょうか。新人の時分は仕方がないですが、ある程度仕事に慣れたら「これは確認の必要があるかどうか」を判断できるようになりましょう。

そうは言っても、勝手な判断をして会社に迷惑をかけるのは許されないことです。判断に迷う時、自分の判断に確信が持てない時は、相手に時間を取らせてしまうとわかっていても、しっかりと確認することをお勧めします。

随時ご報告をさせていただきます

「随時ご報告をさせていただきます」「適宜ご報告をさせていただきます」は、「状況に応じて必要だと感じた場合はご報告をさせていただきます」という意味です。

これも上の例と同じく「報告の必要があるかどうか」を自分で判断しなければなりません。判断に困る場合には、上司に相談する前に気軽に相談に乗ってくれる先輩に聞いてみるという手もあります。臨機応変な対応が身につくようになるには、それ相応の経験が必要です。それまでは、勝手な判断にならないよう注意しなければなりません。

ビジネスでは「ほうれんそう」すなわち「報告・連絡・相談」を大事にしましょうと言われます。そのうちの一つである「報告」も大切な業務です。報告の必要があるかどうかの判断は慎重に行い、迷ったら報告する方が良いと言えるでしょう。

計画は随時見直しを行いながら進めて参ります

「計画は随時見直しを行いながら進めて参ります」「計画は適宜見直しを行いながら進めて参ります」は、「計画は状況に合わせ必要に応じて見直しを行いながら進めていく所存です」という意味です。取引先やお客様に対して使われる表現と言えるでしょう。

「計画は定期的に見直しを行いながら進めて参ります」とはどこが違うのでしょうか。「随時」は「好きな時にいつでも」という意味と「必要に応じて・状況に合わせて」という意味がありますので、見直しの時期は不定期となります。しかし「定期的」というと一定期間の間に見直しをしなければならないことになります。

どちらが良いかは計画の内容にもよりますから、適した方を選びましょう。「必要に応じて」ということにしておくと、往々にして見直さないまま進められてしまうことが多いのではないでしょうか。「随時」とするならば、見直しの必要性を考えながら計画を進めるよう心がけましょう。

寒暖の差が激しい時期なので服装を随時調整してください

「寒暖の差が激しい時期なので服装を随時調整してください」「服装を適宜調整してください」は、「暖かかったり寒かったりする時期なので、必要に応じて服装を調整してください」という意味です。朝晩の冷え込みがある時期は、冷暖房より服装で調整する方が良いこともあるでしょう。

「冷暖房での室温の調整は最低限にしますので、ご自身で服装を調整してください」というニュアンスが含まれています。相手方にある程度の裁量を与えることによって、こちら側の負担を軽減する意味が込められていると言えます。

「随時」や「適宜」を使うと相手に任せることはできますが、責任の所在が不明確になるというデメリットもありますので、その点を頭に入れて使いましょう。

「随時」の対義語・反対語は?

「随時」を「時々」という意味で使う場合の対義語は「定時」です。しかし、「いつでも」の意味だと「定時」は類語なのではないかという疑問がわきます。また「適宜」には対義語がないので、「適宜行うさま」という意味にも対義語はありません。これらを見ると、「随時」には明確な対義語が存在しないと言えます。

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初回公開日:2018年03月20日

記載されている内容は2018年03月20日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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