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「トリップ」の意味と使い方・語源|薬/電気/交通/インバータ

更新日:2024年10月16日

「トリップ」の、さまざまな分野での意味と使い方を紹介します。本来の意味である短い旅行のほか、電気・機械、自動車、交通、薬物、ネット、料理などの分野でどのように使われているか、また語源となった英語のtripの意味についても理解を深めます。

「トリップ」の意味と使い方

本来は短い旅行を意味する「トリップ」ですが、いろいろな分野での用語としても使われています。その意味や使い方について、ひとつひとつ見てみましょう。

インバータの「トリップ」とは

電気には、直流と交流がありますが、直流電源から交流電源に変換する装置をインバーターと呼びます。反対に、交流を直流にするのはコンバーターです。

インバータの保護回路が異常を検出し、出力を遮断することがあります。これを俗に「インバータがトリップする」と言っています。インバータがトリップする原因としては、過負荷・過熱・低電圧などさまざまな要因が考えられます。

「ファムトリップ」とは

ファムトリップとは、インバウンド用語で、Familiarization Trip(ファミリアライゼーショントリップ)の略です。観光地の誘致促進を目的として、ターゲットとする国の旅行トレンドへの影響力がある人々、例えば旅行事業者やブロガー、メディアなどに現地を訪れてもらうことを意味しています。下見招待旅行、モニターツアーと呼ばれることもあります。

プロモーションの一環として行われるものですが、対象となる人々に対する情報提供のみにとどまらず、アンケートなどによる意見交換も重要なポイントです。訪日観光客の視点から要望や評価をもらうことで、押し付けではなく相手のニーズに合った観光資源やサービスを提案していく助けになります。

「フィールドトリップ」とは

フィールドトリップ(field trip)は、一般的に「遠足」と訳されますが、単なる遠足とは少し異なり、何か目的があって出かけることを意味します。

そのような意味では、社会科見学や修学旅行などは、まじめに行えばフィールドトリップと呼べるでしょう。また、子どもたちだけでなく研究者などが調査研究のために行う実地見学旅行もフィールドトリップと呼ばれます。行き先は美術館や博物館、歴史的な場所、森林、被災地など、研究の対象となる場所です。

サーマルの「トリップ」とは

サーマルとは、電気設備の中にある安全装置で、過熱を防ぐためのものです。直接の意味は「熱、温度」ですが、熱で変形する金属片が組み込まれており、電流を流し過ぎて過熱が起こると、金属が変形し接点がオンして、回路を遮断するようになっています。サーマルリレーが閉動作したとも描写されます。

最近では電子サーマルといって、流した電流で過熱を予測するようになっています。サーマルがトリップした場合には、小さなボタンを押して復帰させます。ただし、負荷の状態が同じであればまたトリップするため、原因が取り除かれたのを確認してから復帰させましょう。

「ラウンドトリップ」とは

ラウンドトリップ(round trip)の本来の意味は、往復(切符)、周遊(旅行)、回遊、一周などです。航空券用語では、往復旅行のことをラウンドトリップと呼びます。厳密に言うと、往路と復路の運賃が同じで、出発地に戻る旅程でなければラウンドトリップには当たらず、出発地と最終到着地が違う場合はオープンジョー、出発地に戻ってくるが往路と復路の運賃が異なる場合はサークルトリップと呼ばれています。

ITの世界でのラウンドトリップ

ラウンドトリップという言葉は通信やネットワーク・データ伝送の世界でもよく用いられ、通信相手に信号やデータを発信して、応答が帰ってくるまでの過程を意味します。ラウンドトリップにかかる時間のことをラウンドトリップタイム(RTT)といい、ネットワークの応答速度を示す重要な指標として用いられています。

ソフトウェア開発の世界では、同じ工程の反復により完成度を上げていくことを指す場合があります。また、複数のツールを連携させ、一方での編集が自動的に他方にも反映される方式を指してラウンドトリップということもあります。

電気や機械での「トリップ」の意味

電気や機械がトリップしたという場合、一般的には過電流などによる意図せぬ遮断を意味します。また、自動車におけるトリップメーターとは何を指すのか、その意味を見てみましょう。

発電機での「トリップ」とは

発電機がトリップするとは、保護機能が働いて回路が遮断されることを意味します。発電機のトリップに伴う原子炉のトリップ、などという言い方を耳にすることがありますが、遮断されて緊急停止したという意味です。何らかの原因で複数の発電機が一斉にトリップすると、大停電を引き起こすことがあります。

たとえば、風力発電など自然の力を取り入れた発電系統では、一時的に発電量が多くなり、需要よりも供給が大幅に上回る現象が起こり得ます。そうなると、発電機に負荷がかかることを防ぐため、保護回路が発動して複数の発電機が自動的に遮断されます。

一斉トリップが起こると、今度は発電量が足りなくなってしまうため、トリップしなかった残りの発電機に大きな負担がかかります。そのため、それら残りの発電機もトリップを起こし、大規模な停電が起こる可能性があります。

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初回公開日:2018年04月11日

記載されている内容は2018年04月11日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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