「につきましては」の意味と使い方・おきましてはとの違い
更新日：2024年03月01日
「につきましては」の意味と使い方
「につきましては」という言葉は、ビジネスシーンで良く使われている言葉ですが、どんな意味があり、どんな使い方をする言葉なのかご存じでしょうか。
「については」という言葉の敬語表現として「につきましては」という言葉を使います。つまり「については」という言葉を丁寧な言葉で表現したい場合に「につきましては」という言葉にすると、丁寧な表現に変えることができるということです。
「につきましては」と「つきましては」の違い
同じような言葉で「つきましては」という言葉があります。「につきましては」という使い方をする場合は、「については」という意味で使うことがほとんどですが、「つきましては」という使い方をする場合は、別の使い方をすることがあります。
1つ目は前の文章と後ろの文章をつなぐ接続詞の役割として使う場合です。2つ目は、前の文章から話題を変えるときに使う場合です。接続詞の役割と話題を変える両方の意味を持つ場面で使われることもあります。
「につきましては」のように「つきましては」の前に「に」という言葉をつけると、「については」という言葉を丁寧な表現にしたい場合に使われますが「つきましては」という使い方をする場合は、接続詞の役割として使う場合と、話題を変えたいときに使える言葉になります。
「に」というたった一文字ですが、この文字がつくか、つかないかで意味や使い方が異なりますので、使い方には注意しましょう。
「につきましては」と「おきましては」の違い
「おいては」の敬語表現が「おきましては」になります。「おいては」には次のような意味があります。
1.場所を表す
・「～で」「～にて」と置き換えることができる。
「東京におきまして（おいて）開催いたします」
2.時間を表す
・「～ときに」と置き換えることができる。
「過去におきましては（おいては）○○というサービスをしておりましたが、現在こちらのサービスは行っておりません」
3.場合、事柄を表す
・「～に関して」「～について」と置き換えることができる。
「Aさんにとっては簡単な作業でしたが、Bさんにおきましては（おいては）非常に苦痛な作業だったそうです」
つまり、「おきましては」という言葉は、「～で」「～にて」「～ときに」「～に関して」「～について」という言葉を丁寧な言葉で表現したいときは、「おきましては」を使い、「～について」を使う場合は、「につきましては」を使います。
どちらを使うか迷う人がいるのはなぜ？
上記でご紹介のように「おきましては」も場所、事柄を表す場合、「～について」という言葉に置き換えて使うことがあるため、「おきましては」と「につきましては」のどちらを使ったら良いか迷う場合があります。
この場合は、「～について」という言葉に置き換えることができる場合は、どちらを使っても意味が通じるということになります。
「につきましては」に関しては、「おきましては」の意味の中の「～について」という言葉に置き換える場面以外（「～で」「～にて」「～ときに」など」で使ってしまいますと、意味が通じない表現になってしまいますので注意しましょう。
使い方に迷った場合は？
「につきましては」と「おきましては」の使い方に迷った場合は、まず敬語表現から通常の表現に直してみましょう。その上で「おいては」の項目でご紹介した置き換えの言葉を当てはめてみます。
置き換えの言葉を当てはめたときに、意味が通じる場合は、どちらを使うこともできますが、意味が通じなくなってしまう場合は「おきましては」は使えない場面ということになります。
「につきましては」と「おきましては」のように、言葉が違うのに「については」という同じ意味があるため、どちらが正しいのかわからなくなってしまうことがあります。しかし、厳密に言うと意味に違いがある場合もありますが、ほとんどの場合どちらを使っても問題がないことが多いので、読む相手がわかりやすい言葉を選ぶように心がけると良いでしょう。
「おかれましては」を使う場面とは？
「おきまして」と似たような表現に「おかれましては」という言葉があります。この言葉は、挨拶文の一部として、ビジネスでは良く使われています。たとえば、「田中様におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます」のように使います。
このような使い方をする場合は、個人名だけではなく団体名などに対しても使うことができます。このように挨拶文として使う場合は、「おきましては」ではなく「おかれましては」を使うようにしましょう。
「おかれましては」を使う場面とは？
「おいては」という言葉を丁寧に表現した「おきましては」という言葉は、人や場所を表す場面で「○○においては」といった言葉を丁寧に表現したい場合に使います。
しかし、「おかれましては」という言葉はほとんどの場合、ビジネス文書や手紙などの挨拶文の一部として使われています。
「につきましては」「つきましては」「おきましては」「おかれましては」のように日本語の表現としては似たような言葉ですが、使い方を間違えてしまいますと、日本語の表現としておかしい表現になっていることがあります。また、意味も通じない場合がありますので、似ている表現を使う場合は使い方に注意しましょう。
「おかれましては」と「於かれましては」の使い分け
初回公開日：2018年04月25日
記載されている内容は2018年04月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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