「先日は」の意味と使い方・例文・敬語での使い方|いつまでか
更新日:2024年07月08日
「先日は」にはさまざまな類語が存在します。中でも「過日は」はほぼ同じ意味合いと言っても過言ではありません。ただし、前にも述べたように「先日は」が前日から一ヶ月程度の過去をさすのに比べ「過日」は、より過去を表します。
一年前のできごとを伝える際に「先日は○○にて、大変お世話になりました」と使用するのは違和感がありますが、「過日は○○にて、大変お世話になりました」と表現することで違和感は払拭されます。
「先日は」は前日からおよそ一ヶ月前を、「過日は」は一ヶ月前より以前、つまり「先日は」よりも過去の時間をさす言葉として使用しましょう。
「先日は」と「先般は」の違い
「先日は」の類語のひとつに「先般」があります。これは「過日」よりも意味合いとしては少し遠くなりますが、辞書などで調べた際に意味として表記されるのが「さきごろ」「このあいだ」であるため、類語としてまとめられてしまう言葉のひとつです。
厳密に言えば「先日は」が過去の日を表すのに対し、「先般は」は過去の事柄を表します。使用法としては「先日は」とほぼ変わりはありませんが、例えば「先日の会議では」を簡単に開くと「数日前の会議では」となるのに対し「先般の会議では」を簡単に開くと「先に行われた会議では」のように、そのできごと自体に重点を置くニュアンスになります。
意味に違いはほとんどありませんが、表現としての違いがあることを覚えておきましょう。
「先日は」と「先立って/先達て」の違い
「先日は」と似た言葉に「さきだって」「せんだって」という言葉もあります。漢字では「先立って」「先達て」と書き、いずれの読み方も書き方も間違いではなく、同じ言葉です。
ただし「さきだって」と読む場合は「あらかじめ」「前もって」などの意味を持ち、「せんだって」と読む際には「先日は」と同じ意味合いで使用します。古い言葉なので普段はあまり使いませんが、ビジネスシーンでは比較的耳にする頻度の高い言葉です。
円滑な対人関係を「先日は」を使って培おう
「先日は」はとても便利で使い勝手の良い言葉です。例えば親しい相手に普段よりも少し丁寧なお礼が言いたいプライベートでも、職場の上司に簡単な連絡を伝えるビジネスシーンにでも、TPOを選ばず使うことができます。
また、その意味合いの曖昧さから、特定の日時を忘れてしまった時にも、「先日は」と表現することで、共有の時間を過ごした事実を相手に思い起こしてもらうことができ、さらに漠然とした少し前の日程を指定することができます。
気軽に使えてしまうために、ビジネスシーンでは相手に不快な思いをさせないよう極力日程を明確に伝えた方が良い場合もありますが、よほど切迫した状況でない限りはさほど厳しく言われることはないでしょう。
「このまえは」「このあいだは」よりも少しだけ丁寧で、使いやすい「先日は」という言葉を駆使することで、より会話や文章への深い広がりを持たせ、円滑なコミュニケーションを構築することができるでしょう。
初回公開日:2018年09月14日
記載されている内容は2018年09月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。