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ソーシャルスタイルの診断方法・相性・研修|16分割/本

更新日:2024年10月24日

ソーシャルスタイルは、人の性格や行動パターンをシンプルに四区分した分析方法です。仕事の上で基礎となる人間力を鍛えるため、コーチングやマネジメントなどの研修で広く取り入れられています。ソーシャルスタイルを学びコミュニケーション力や対人スキルに役立ててみましょう。

ソーシャルスタイルとは

ソーシャルスタイルとは社会学から発展した概念です。「意見の主張が多い・少ない」と「感情表現が多い・少ない」の二つの基準で、言葉や行動のパターンを四つのマトリックスに分類します。ソーシャルスタイルは人事研修やコーチング、営業などビジネス分野でもさまざまに応用されています。

ソーシャルスタイルの4分類

ソーシャルスタイルには英語本来の呼称とCAPSモデル二つのパターンがあります。CAPSモデルとは、よりビジネスよりに呼称を定義し直したもので、それぞれのタイプの頭文字をとっています。私達の感覚にはCAPSモデルのほうがマッチしているため、以後はそちらに準じて解説します。本来の呼び方との違いについても合わせてご確認ください。

コントローラー(意見主張:多/ 感情表現:少)

コントローラー(Contoroler)、本来の呼び方はドライブ・タイプです。一般にソーシャルスタイルは、本来の呼び方とCPAS式の呼び方どちらを選んでもそれほどイメージが変わることはありません。しかしこのタイプだけは例外です。本稿では以後もコントローラーとしますが、本来のDriveの意味に即して解説します。

「自動車を運転・操作する」「人をこきつかう」

コントローラー・タイプはイニシアチブや決定権を持ちたがる特徴があります。ほしいものは自分で掴み取るというタイプで、自分の考えに自信を持っています。人間関係は権威と命令を中心にした縦社会的になる傾向があります。人を機械の歯車やパーツのように考えており、時には議論を戦わせ軋轢を起こすこともいとわないタイプです。

「ドリブルしてゴールに迫る」

コントローラー・タイプのこうした性質は厄介ですが、数の論理に流されないという強みでもあります。判断軸やスタンスがぶれないということは決断力があり、鶴の一声として頼りになるということです。強権的な性質は、有数ダウン型の決断力や牽引力という強みと表裏一体の性質でもあります。

もう一つ補足をすれば、人を歯車のように考えるとは「使い捨てる」という意味ではなく、プラモデルのパーツのように適材適所な配置をしたいという感覚です。イメージとしては軍隊の指揮官に近いでしょう。創業期のベンチャーの経営者や部門の改革者など、現状の閉塞感を破る突破力に期待されるタイプです。

プロモーター(意見主張:多/感情表現:多)

プロモーター(Promoter)、本来の呼び方はエクスプレッシブ・タイプです。言葉の意味どおり、表現力が豊かで、情熱的な言葉で人を巻き込む「仕掛け人」です。仕事には楽しさ・やりがいを重視し、プロジェクトをお祭りのように率先して盛り上げるタイプです。一体感を生み出せるので最もリーダーに向いている性格といえるでしょう。

プロモーターの感情表現はあくまで自分中心です。思い入れの強さや熱意を人に伝染する触媒的な役割と、自己開示をすることで心の扉をあけ相手の懐に入り込める強みがあります。また人の気持ちにも敏感なので対人関係が得意で、天性の交渉屋です。企画から営業、マネジメントまでオールラウンダーとして才能を発揮できます。

アナライザー(意見主張:小/感情表現:小)

アナライザー(Analyzer)、本来の呼び方はアナリティカルです。「分析屋」で論理と事実、データを重視します。いちいち反対して難癖をつける気難しい性格に思われがちですが、実際は真逆です。根拠や裏付けさえしっかりしていれば、簡単に説得できるタイプで仕事に忠実です。人間的な好き嫌いを超えていちばん味方にしやすいタイプです。

このタイプは専門性の高さゆえ仕事の質にこだわります。その結果、予想外の展開への対応が苦手で立て直しに時間がかかる傾向があります。また筋の通らないことには納得できないため、本音と建前を使い分ける腹芸や交渉は苦手です。逆に事務・経理職や法務など、ルールと一貫性のある仕事が得意です。

サポーター(意見主張:小/感情表現:大)

サポーター(Supporter)、本来の呼び方はエミアブル・タイプです。仕事そのものより「協力的な姿勢」や「皆に喜ばれること」を大切にします。誰に対しても優しく、断わることができないため仕事を抱え込みすぎる傾向にあります。実動部隊としての責任を最も負ってくれているため会社には欠かせない存在です。

このタイプの感情表現は「皆がどう思うか」ということを基準としています。「髪を切った、痩せた」など些細な変化に気付きやすいタイプです。思いやりと心の通ったコミュニケーションを何よりも重視します。その分、「皆の意思」や「集団行動」に背くような振る舞いに不快感を持ちます。この点は、我が路を行く他の三つのタイプとは違う独自の性質です。

ソーシャルスタイルの軸について

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初回公開日:2018年04月07日

記載されている内容は2018年04月07日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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