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ソーシャルスタイルの診断方法・相性・研修|16分割/本

更新日:2024年10月24日

ソーシャルスタイルは、人の性格や行動パターンをシンプルに四区分した分析方法です。仕事の上で基礎となる人間力を鍛えるため、コーチングやマネジメントなどの研修で広く取り入れられています。ソーシャルスタイルを学びコミュニケーション力や対人スキルに役立ててみましょう。

ソーシャルスタイルを分類する軸には「意見をよく主張するか・しないか」と「感情表現をよくするか・しないか」という二つの基準がありました。しかし周りの人を実際に分類してみると、必ずしもタイプと軸が一致するわけではありません。そうした場合のズレはなぜ起こるのでしょうか。あらためてソーシャルスタイルの軸の定義を考え直してみましょう。

各タイプの「意見の主張」

たとえば理屈に合わないことを強制されるような場面では、アナライザー・タイプがもっとも強硬に反対意見を主張するでしょう。また皆の意見や気持ちを無視されるような指示には、サポーター・タイプも反対をします。しかし、こうした要素を拾ってしまうと分類の定義が崩れてしまいます。「反対意見を言うこと」と「意見の主張」とは何が違うのでしょうか。

ソーシャルスタイルでの「意見」の定義

実はコントローラー/プロモーター・タイプと、アナライザー/サポーター・タイプの二つのグループには大きな違いがあります。具体的には自分発信でアイデアや意見を出すかどうかです。前者は意見を出すタイプなので、事業や企画を起ち上げる機会が多くなります。自分の意見を発信するかわりに、失敗した場合の全責も負う立場です。

一方、後者はそうしたリスクを避けてサポートに徹する傾向があります。与えられた枠組みの中でアイデアや改善案を主張しますが、枠そのものの必要性に疑問を抱いたり、新しい枠を生み出す試みはしないタイプです。つまりソーシャルスタイルでの「意見の主張」とは「新しい枠組みやアイデアを提案するかどうか」という感覚で捉え直すと分かりやすいでしょう。

各タイプの「感情表現」

同じように「感情表現」という軸も、ソーシャルスタイルの中でのニュアンスを理解する必要があります。復習になりますが、ソーシャルスタイルの四区分ではプロモーターとサポーターが高く、コントローラー・アナライザーが低いとされています。しかし実際のところはどうなのでしょうか。

たとえばサポーターが大切にする価値観は集団の輪です。そして集団とは中心人物とそれ以外のフォロワーで構成されます。つまりサポーター・タイプとは、集団の中心人物の意見が自分の意見の人たちです。自分の意見を言わず人に従うといことは、感情表現はむしろしない方なのではないでしょうか。

逆に感情表現をしないとされるコントローラー・タイプは、自分の意見が却下されそうな場合に声を荒げて主張することがあります。口うるさく感情的で、常に議論を巻き起こすようなイメージのこのタイプは、逆に感情表現をすることが多いのではないでしょうか。

ソーシャルスタイルでの「感情表現」の定義

ソーシャルスタイルでの感情表現とは、会話の中に「共感」や「心に訴えかける表現」があることです。別の言い方をすれば、アクションを起こす動機に感情や人間的な要素が入るかどうかといえます。プロモーターは「それは絶対に面白い / 自分はこう思う」など、サポーターは「〇〇さんはこう思う / 大丈夫?」などの表現で現れます。

ではこうした観点で他のタイプを確認してみましょう。コントローラーは言い訳や無駄口を嫌います。仕事は義務として果たすべきというタイプです。またアナライザーの場合、人間的な要素で仕事を左右されることを嫌います。データや数字をもとに論理的な正しさで方針を決めます。正しいものに従わない意味がわかりません。

ソーシャルスタイルの診断方法

ソーシャルスタイルの判別方法は性格占いや診断テストと同じような感覚です。二つの選択肢がありより自分の性格に近い方を選びます。これを30~40問ほど繰り返し、もっとも多かった傾向が自分のソーシャルスタイルとなります。クイズ感覚で楽しく取り組めるので、新人研修などではアイスブレイクの一環として取り入れられることもあります。

16分割

ソーシャルスタイルの基本はあくまで四区分です。しかし、全ての人がきれいに別れるわけではありません。むしろ複合型の人の方が多いのではないでしょうか。16分割とはこの基本パターンに加えて、二番目に近い性質を選ぶ分類方法です。

たとえばコントローラー・タイプをベースにすると、純粋なコントローラー(コントローラー&コントローラー)に加え、コントローラー&プロモーター、コントローラー&アナライザー、コントローラー&サポーターと、さらに細かく四つにタイプ分けができます。

営業

営業職の人の場合、お客さまに合わせて提案の仕方を変えなければいけません。ソーシャルスタイルの考え方は、自社商品のプレゼンの仕方やトークの組み立て方、資料の作り方などさまざまな場面で応用できます。またソーシャルスタイルはそれぞれの得意分野や強みも表すため、どのタイプをどの担当にするかという人材配置の観点からも役立てることができます。

ソーシャルスタイルの相性

ソーシャルスタイルはマトリックスで分布図を作ります。隣り合うタイプが相性がよく、対角線上にあるタイプは相性が悪いとされます。たとえばコントローラーの場合は「意見主張が多い / 感情表現が少ない 」という特徴で、サポーターとの相性が悪いとされます。ちなみに相性が悪いタイプどうしの性質は、どちらの軸も真反対の関係になるという特徴があります。

ソーシャルスタイルの研修

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初回公開日:2018年04月07日

記載されている内容は2018年04月07日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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