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【業界研究】石油業界の現状・動向・課題について

石油は、ガソリンや灯油のように燃料として用いられるだけではなく、火力発電において電気エネルギーに変換して利用されたり、または化学製品の原料として使われるなどさまざまな場面で用いられ、私たちの暮らしになくてはならないものになっています。

業界シェア上位3位

1位:JXホールディングス:10兆7,457億円
2位:出光興産:5兆0,349億円
3位:コスモ石油:3兆5,377億円

平均年収上位3位

1位:JXホールディングス:1,157万円
2位:昭和シェル石油:935万円
3位:国際石油開発帝石:930万円

業界の動向

加速するM&A

1990年代後半には12社あった国内石油元売り会社ですが、1999年の日本石油と三菱石油の合併を機にM&Aが進み、2010年の新日本石油と新日鉱ホールディングスの経営統合をもって5グループ体制となっていました。

しかし、近年においてさらなるM&Aが加速しています。

出光興産は2015年、昭和シェル石油と経営統合で合意*し、JXホールディングスも2016年に東燃ゼネラル石油との経営統合を発表しました。これにより5グループ体制は3グループ体制へと移ることになりましたが、JXと東燃の2社で石油業界の半分のシェアを占めるようになるため、事実上の「1強」体制であるとの指摘も出ています。

こうした動きの背景には、政府が2009年に成立させた「エネルギー供給構造高度化法」の存在があります。これは、石油元売り各社に対して2017年3月末までに生産能力の1割を削減するように促しているもので、

つまり、石油エネルギーの海外依存率を下げて非化石エネルギーの推進を図りたいという政府の思惑が、石油業界を再編へと駆り立てているのです。

*経営統合で合意したはずの出光と昭和の2社ですが、2017年3月の時点でも合併は暗礁に乗り上げたままです。一方、JXと東燃は2017年4月より経営統合して、JXTGホールディングスとなりました。

市場動向

国内石油需要の減少続く

国内では、人口減少や輸送機器の燃料性能向上、さまざまな産業における燃料転換等の影響もあり、ガソリンをはじめとする燃料油の需要は長期的な減少傾向にあります。

原油の供給は世界的に過剰傾向

米国シェール革命や中国の成長鈍化等などで、原油の供給は過剰傾向にあります。

2015年に64.10ドル/バレルでピークを迎えた原油価格は、2016年に30.43ドル/バレルまで下落しました。そして、石油元売り大手は「石油の備蓄の確保等に関する法律」に基づく備蓄在庫で多額の損失を抱えたこともあり、その決算にも影響が出ています。

レギュラーガソリンの店頭価格も、2015年の145.10円から2016年に112.50円へと下落しています。

業界の課題

太陽光、地熱、バイオマスの注目度が上昇

1次エネルギー構成のなかで二酸化炭素排出問題等の理由から、よりクリーンな原子力やLNGへの切り替えが進んできましたが、東日本大地震の影響で原子力の見直しが図られています。

政府は、2014年に閣議決定された「第4次長期エネルギー計画」のなかで、石油について備蓄等の危機管理の強化や原油の有効利用等の推進が不可欠とした上で、石油産業の経営基盤の強化が必要との政策を示していますが、それと同時に2040年には1次エネルギー供給量のうち石油が33%にまで落ち込むとの試算も出しており、近年では、太陽光、地熱、バイオマス等の新エネルギーに注目が集まっています。

こうした事態を受けて石油業界大手各社は、人員削減を含めた大幅なリストラや物流の合理化を進めており、先行きが不透明な状況となっています。

業界の今後の将来性

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