参考文献の書き方例|レポート/論文/教科書/卒論/構成例
更新日:2024年09月11日
参考文献の書き方は、実に多くのレポートや論文の構成によっても変わってきます。ここからはシーン別の参考文献の書き方や引用の仕方、またインターネットから参考文献を引用する場合の書き方までをご紹介します。
参考文献から引用するべき箇所を見つけて、そこから本論に差し込む方法も頻繁に採られます。その場合でもあらかじめ引用文の書き方は決まっていますので、きちんと把握した上でレポートや論文作成を試みて下さい。
文中での参考文献の書き方
参考文献から引用する際に、文章中でその参考文献名を書くときもあります。その場合は以下のように書いて下さい。
〈文中での参考文献の書き方〉
『畜犬談』の笑いに陰翳を与えている。1つは、小説『姥捨』(昭和13年10月、「新潮」)の連想だろう。
このような体裁です。文中に参考文献を挿入する際には、文章の流れもあるので簡潔な書き方でかまいません。そのカッコ内の参考文献が後述する参考文献の情報と一致すればよいので、書籍情報の全てを書く書き方はしなくていいです。
また、「太宰の中期(注2)の初めに属する作品とされ」といったように、「注」の形にしておき、その文章の末尾か、本論の後で注釈を符合させる書き方でもかまいません。
参考文献の書き方の順番
参考文献の書き方として、その順番は「初版年月日が古い参考文献」から記載するようにして下さい。同年の書籍であれば月日が古いものからの書き方になります。
〈参考文献の書き方の順番の例〉
・『犬の現代史』(著者:今川勲、出版社:現代書館、初版:1996年7月1日)
・『もの思う葦』(著者:太宰治、出版社:新潮社、初版:2002年5月3日)(に於ける「弱者の糧」)
・『はじめての太宰治』著者:知的発見 探検隊、編集:鈴木良枝、出版社:イースト・プレス、初版:2009年10月23日)
このように、年代月日の古い順番の書き方がルールになります。これを守っていないと再提出の場合もありますので、よくよく注意しておいて下さい。なおこの書き方は論文資料や新聞資料でも同じです。
参考文献での監修の書き方
参考文献を記載する際に、著者名が監修者名になっていることがあります。その場合は著者名の代わりにその監修者名をそのまま書いて下さい。
〈例〉
中田篤英編著(2012)『かつてないほどの恐怖』角田八郎監修、角田書籍
このような書籍情報の場合、つまり著者や編者の他に監修者名が掲載されている場合は、その監修名をタイトルのすぐ後ろに書くようにして下さい。この場合も区切りや明示をはっきりさせるために「カンマ」を使用します。
また編者が個別で示されていない場合でも同じく監修者名を明記して下さい。参考文献で翻訳本を活用した場合は、その翻訳者名と監修者名をはっきり区別して書いて下さい。
参考文献の縦書きでの書き方
参考文献の記載を縦書きで書く場合は、縦書きの書式に習って書いて下さい。縦書きの場合は和文(日本語や中国語を含むアジア圏内の文法)の書体となりますので、必ず日本語の書式で書く必要があります。
まずカンマやピリオドは当然使用せず、全て句読点で句切りをつけて下さい。そして「スラッシュ(/)」ですが、これも横書き用フォント(英語表記)のものでなく縦書き書式に直してください。
また英語表記で書かなければならない参考文献であれば、そのまま横書き表記でかまいません。
引用した参考文献の書き方
参考文献から特定の個所を引用して本論に挿入した場合、その書き方には2種類の書き方があります。1つはカギ括弧でくくって挿入し、もう1つは改行して引用文を明記し、その文頭を2字下げする書き方です。
〈文中での引用の書き方〉
このような記述を見るとき、「昼に見た宇宙の解放」(著者名『書籍名』、出版社名、初版年月日)というワードにたどり着きます。
このように、カギ括弧でくくってその中に引用文を差し込み、その後ろに書籍情報を記入します。
〈2字下げの引用の書き方〉
ここでもう1つの論述があります。
(2マス空ける)向こうの空を見上げた場合、人は苦しい顔をしながら宇宙の風を覚えています。
このように改行を施しておき、2字下げをして引用文を記入します。この場合はカギ括弧でくくる必要はありません。
参考文献の訳者の書き方
参考文献の書籍情報を記載するとき、翻訳者を書かなければならないことばあります。これは主に洋書を参考文献に扱った場合の書き方になるでしょう。
〈参考文献の訳者の書き方の例〉
ワトソン・トミー(Tommy Watson)「原題:The creature of the Identity」天川裕司・石坂浩一訳,『作者とは何か』(トミー・ワトソン作品研究10), pp.12-15, 天川文庫.
必ず原作者名と原作品の日本語表記と英語表記を分けて書き、また表記体は英語表記を念頭に書いて下さい。そして姓名の順番で書くので「トミー・ワトソン」ではなく、冒頭では「ワトソン・トミー」という書き方になります。
翻訳論文の場合はそのタイトル名の後ろに翻訳者名を書いて下さい。その他の書き方はこれまでにお伝えした一般的な書き方でかまいません。
参考文献の共著の書き方
初回公開日:2018年01月04日
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