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三段論法とは|例/問題/書き方/証明とよくある間違いを説明します!

更新日:2024年06月15日

三段論法とは、どんな概念?ものごとを論理的に考えて結論を導く思考である三段論法。その具体例を示しながら、正しい使い方、よくある誤解、間違った使い方、文章作成への活かし方など、ビジネスキャリアアップに役立つ三段論法をわかりやすく解説します。

三段論法とは

「三段論法」という言葉を聞いたことがありませんか。おそらく多くの方は、中学校で、数学の幾何(図形)を学ぶ際に、初めてこの言葉に出会っているのではないでしょうか。そして、また、高校の倫理社会か、世界史のギリシャ・ローマ時代を学ぶ際に、哲学者の名前と共に、この言葉に出会うのが二度目の経験なのではないでしょうか。

ただ、学校を卒業した時代が遠くなると、三段論法という名称は記憶にあるものの、内容は忘れてしまったという方も多く居られることと思います。ここでは、皆さんも、一度は勉強したはずの、三段論法について復習していただき、できれば、日々のビジネスに活用してみましょう。

三段論法の例

三段論法を生み出した哲学者

三段論法は、哲学の一分野である論理学の概念であり、ギリシャ時代の哲学者にして、かの世界帝国を築いたアレクサンドロス大王の幼少期の家庭教師でもあったアリストテレスが始祖であると伝えられています。どうです、授業で習った記憶がおありでしょう。

三段論法は、とても簡単

さて、三段論法という、いかめしい名称ですが、内容はとても単純で、どなたでもすぐに理解できます。三段論法は、次の3行で説明がつく概念です。

(前提1)Aは、Bである。
(前提2)Cは、Aである。
(結論)Cは、Bである。

たった、これだけです。とても簡単でしょう。

例を挙げましょう。
(前提1)Aさんは、人間である。
(前提2)人間には、寿命がある。
(結論)Aさんには、寿命がある。

これなら、誰にでも例文を作ることができます。

三段論法の証明

数学の三段論法

皆さんが、中学で学んだ幾何学(図形)の証明問題は、三段論法が使われていました。例えば、「(前提1)3辺の長さが、それぞれ等しい二つの三角形は合同である。」、「(前提2)三角形ABCと三角形DEFは、それぞれの3辺の長さが、AB=DE、BC=EF、CA=FDである。」、「(結論)三角形ABCと三角形DEFは、合同である。」。この場合の「(前提1)」を「定理」、「(前提2)」を「仮定」と呼んでいました。

法的三段論法

三段論法がもっとも使われるのは、法律の世界です。法律の条文には、「要件」と「効果」が記載されています。例えば、刑法の殺人罪では、「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する」(199条)と規定されています。

この「人を殺した者は」が、要件であり、「死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する」が効果です。つまり、「Aという条件」(要件)が満たされると、「Bという事態が発生する」(効果)ということです。この条文が、三段論法の(前提1)に該当します。次のとおりです。

(前提1)人を殺すと、死刑、無期懲役、5年以上の有期懲役となる
(前提2)Aは、人を殺した
(結論)Aは、死刑、無期懲役、5年以上の有期懲役となる

この前提1は、法律の条文ですが、ここでは、「人を殺す」とは、どういうことか、どんな場合が、「人を殺した」と言えるのかが問題となり得ます。こんな例はどうでしょう。ピストルで人を撃ったり、包丁で刺す場合は問題ありませんが、例えば、友人と登山をしていたところ、友人が急病となったけれど、二人で下山する余力がないので、病気の友人を置き去りにして下山してしまい、治療を受けられなかった友人は死亡した、という場合、これは「人を殺した」と言えるのかどうか。このように、前提1としての条文の内容自体を検討して確定することが、法律学の主たる任務です。

上の(前提2)の「Aは人を殺した」という部分は、事実認定と呼ばれる部分で、まさに刑事裁判で、Aが殺した事実があったのか否かを審判することになります。

三段論法の問題

では、三段論法には具体的にどういった問題があるのでしょうか。詳しくみてみましょう。

帰納法と演繹法

次のページ:三段論法でよくある間違い

初回公開日:2017年07月19日

記載されている内容は2017年07月19日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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