宇宙が怖いと思う理由・話・心理・惑星|謎/木星/終わり
更新日:2024年07月29日
宇宙が怖いと思う理由とは?
人間は未知のものに対して怖いという「恐怖」の感情を抱くことがあります。宇宙もそのひとつではないでしょうか。知らないからこそ、どうしていいかわからず不安になり、怖いという感情に繋がります。ならば知ればいいということになります。宇宙のどんなことが怖いと思う理由なのか見ていきましょう。
謎が多すぎる
宇宙にはいまだ解明されていない謎がまだまだあります。当然と言えば当然です。地球は太陽系のなかの惑星のひとつですが、太陽系は全宇宙の中のほんの一部分です。
私たち人間は、その太陽系の外にさえ出ていないのが現状です。それでは宇宙の謎なんてわかるはずがありません。謎がありすぎて、よくわからないから宇宙は怖いと考えてしまうのは当然の心理です。
宇宙の終わりが怖い
20世紀の初めまでは「宇宙は永遠に存在し続ける」と考えられてきました。しかし宇宙の膨張が確認され、宇宙はビックバンから始まったとの説が定説になると、宇宙にも終わりが来ると考えられるようになりました。
ブラックホールが成長して宇宙を飲みこんでしまう説や、星形成の停止によって宇宙の天体が減っていき、最終的に無になり宇宙の終わりを迎えるなど、宇宙の終わりにはさまざまな説があります。どんな終わり方であろうと、宇宙がなくなると考えると確かに怖いです。
厳しい宇宙空間
宇宙空間は莫大な量の放射能であふれています。そのため宇宙服を着なければ活動することはできません。もし宇宙服を着なかったら、被爆して死に至ってしまいます。被爆だなんて考えただけで怖いです。
また宇宙には酸素がないので、宇宙服を着なかったら、窒息し心臓麻痺が起こってしまいます。さらに宇宙はマイナス270度という寒さです。放射能や酸素がどうのと言う前に生身の人間が生きていられる環境ではありません。こういった厳しい宇宙環境も怖いと感じてしまう理由です。
無音
宇宙空間には音がありません。「それくらいどうってことないのでは」と考えがちですが、私たちは音のない世界というのは体験できません。静かだなと感じても、まったくの無音ではありません。真っ暗な空間で何の音もしない、そう考えると怖いです。
音は空気の振動で伝わりますが、宇宙には気体がほとんど存在しないため人間の耳に聞こえるレベルの音にならないと言われています。そうした空間に長時間いるとかなりの心的ストレスがかかってしまいます。
宇宙が怖いと思ってしまう話
次は宇宙が怖いと思う話を、実際にあった話も交えてご紹介します。
死んだら永遠に地球に戻れない
宇宙飛行士がもし宇宙で死亡してしまった場合、どうなるかご存知でしょうか。そのまま宇宙空間に投棄されてしまいます。二度と地球に戻ることはできません。
さまざまな状況を想定し訓練をする宇宙飛行士ですが、「宇宙飛行士の遺体を持ち帰る」という訓練だけはありません。遺体を安置するような場所も宇宙船にはなく、遺体の腐敗が始まれば他の宇宙飛行士の命にかかわることになります。
せめて身体だけでも地球に帰りたいと願うのは当然です。永遠に寒い宇宙を一人で彷徨い続けると考えると、怖いです。
宇宙服も完璧ではない
宇宙空間に出る際に必要なのが宇宙服ですが、完璧ではありません。絶対に不具合が発生しないとは限りません。実際にあった話をご紹介します。
人類で初めて宇宙遊泳をしたアレクセイ・レオーノフは、宇宙服が膨張し宇宙船内に戻れなくなりました。宇宙服の空気を抜くことで難を逃れましたが機転を利かせなければ大変なことになるところでした。
宇宙服には冷却と補水を目的として水が搭載されています。イタリア人宇宙飛行士のルカ・パルミターノは作業中に異変を感じます。仲間の誘導でなんとか宇宙船まで戻ることができましたが、その時には鼻から水が入り始めるほどになっていました。どこかから水が漏れ宇宙服の中で溺死するところでした。こんな怖い話はありません。
水がない
次は現実的で生活に直結する怖い話です。宇宙空間には水がありません。もちろん備蓄はありますが、宇宙飛行士全員分の水を賄えるかというとそうもいきません。
滞在期間が長くなればなるほど必要な水は多くなっていきます。そのため、汗や尿といったあらゆる水がリサイクルされて再利用されます。宇宙飛行士はこういった訓練もしているのでしょうが、汗や尿を飲むのかと思うとやはり怖いです。
初回公開日:2018年02月07日
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