降雨量の計算方法・降水量との違い・分析方法・平均|mm
更新日:2024年07月23日
降雨量の計算方法ってどうやるの?
突然ですが「降雨量」という言葉を聞いたことをある人は少ないのではないしょうか。一般的に「降水量」というのは天気予報などを見ていると聞くことが多い言葉ですが、この降水量と降雨量は厳密には違うものです。今回はこの降雨量についてご紹介していきます。
まず降雨量の計算方法ですが、これは全国各地にある気象台の雨量計や、アメダスと呼ばれる「自動気象データ収集システム」を使って観測をして計測するやり方がとられています。実際はアメダスでも雨量計が使われているので、降雨量を測る際には雨量計が必要不可欠なものと言えます。
計測に使われる雨量計には2種類のものがある
降雨量を計測するための雨量計には「貯水型雨量計」と「転倒ます型雨量計」の2つがあり、この違いは受水器に集めた水をどうやって測るかに差があります。このうち貯水型雨量計は貯水槽に溜まった水の重さでペンが動き、自動的に記録紙に記入される「貯水型自記雨量計」がメインになっています。
一方転倒ます型雨量計はシーソーの支点の上で結合された2つのます(転倒ます)を持つ構造で、水がますに入ると重さでシーソーが転倒し、次の水はもう片方のますに入って再び重さで反対側へ転倒します。この回数をマイクロスイッチなどで計測することで、降雨量を測る仕組みになっています。
気象台やアメダスと言った日本の気象観測においてはこの「転倒ます型雨量計」にパルス発信機や、自記装置などがついたものが主なものとして使われています。
降雨量を表す時に使われる単位は?
ここまでは降雨量を測る際の方法や、どのような機関が使っているかについてご紹介しましたが、ここからは降雨量をどうやって表すかについて見ていきましょう。
降雨量を表す時に一般的に使われる「㎜」
降雨量を表す時には一般的に「㎜」という単位が使われます。読み方はそのまま「ミリメートル」ですが、一般的に呼ばれる時は普通に「ミリ」という呼び方をすることが多いです。これは雨の量が変わっても単位が変わることはほとんどありません。
降雨量と降水量の違いってなに?
降雨量と同じような使われ方をするものに「降水量」というものがあります。降雨量と降水量の違いはさほど難しいものではなく、純粋に「雨」だけが降った量が降雨量で、雨以外にひょうやあられ、雪や霜なども含んで計測したものが降水量とされています。
そのため天気予報を見る人なら聞いたことがあることでしょう。例えば九州で大雨が降っても降水量という言い方をしますし、北海道で大雪が降っても降水量という言い方をします。雪なども降水量には含まれるので、同じ言い方になって当然です。
これを「降雨量」や「降雪量」などの言い方にしてしまうと、みぞれやひょうなどは別の計測となってしまい、実質的な降った量がわからなくなってしまうため、ひとまとめにした降水量が一般的に使われるようになったとされています。
降雨量の情報ってどうやって分析する?
降雨量について㎜を単位とすることは上で説明しましたが、実際に1時間に降雨量が1㎜と言われてもわからない人も多いと言われています。実はこの1㎜という量は1平方メートルあたりの量というように決められています。
と言ってもこれでもわかりづらいので、さらに言い換えると大人1人がまっすぐ立っていた時に、その上から30分で125mlの雨(小さいパックの野菜ジュースの量)が降ると1時間あたり1㎜という降雨量となります。量としてはあるように聞こえますが、30分ずっと降り続けてその量なので、決して多くはありません。
また降雨量については1時間あたりのものだけでなく、0時1分から24時までを1日とした日降雨量というものがあり、長く雨が降り続く時などにはこの日降雨量が使われることがあります。
豪雨の場合はどうなる?
一方で日降雨量は雨の降り出し時間に関係なく1日で一区切りになってしまうので、豪雨の時などは正確な表現が表しづらいのが欠点とも言えます。これを補うために豪雨の際などは任意の24時間で計測する「24時間降雨量」と呼ばれるものもあります。
また同じように1時間降雨量に関しても、任意の1時間で測る最大1時間降雨量というものがあります。激しい雨の降り出しが日付が変わる直前などの場合、最大1時間降雨量のほうが日降雨量よりも大きいものになってしまうこともあります。
降雨量からはどんな影響が見える?
初回公開日:2018年04月02日
記載されている内容は2018年04月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。