【相手別】言葉の暴力の例・対処法・犯罪なのか|職場/親
更新日:2024年11月14日
言葉の暴力を受けたらどこに相談すれば良いのでしょか。そもそも殴られたり蹴られたりしていないのに相談しても良いのでしょか。
言葉の暴力もれっきとした暴力です。大声で罵られたり、怒鳴られたり、無視するという行為は、精神的な攻撃を受けていることになりますので、一人で悩まずにすぐに相談してください。
恋人だから、夫婦だからという理由であっても関係ありません。暴力に間柄は関係なく、暴力すべてが許されるべきものではありません。
各地域には相談支援センターや警察、民間支援の窓口が設置されていますので、自分一人が耐えれば良いと我慢せずに相談してください。
もし、どこに相談すれば良いのか分からないという人や、こんなことで相談しても良いのかと悩んでいる人がいれば、内閣府の「DV相談ナビ」というサイトをぜひ利用してください。
言葉の暴力もドメスティックバイオレンスの一つです。
家族に相談
恋人や夫、または妻から言葉の暴力を振るわれていたら、なかなか家族には相談できません。自分の両親は、恋人・夫婦仲が円満だと信じているからです。特に女性の両親の場合は、安心できる男性だから嫁にやったという気持ちがあり、そういう両親の気持ちを考えるとなかなか相談できません。
しかし、家族というのは一番の理解者です。そして一番の味方です。あなたが苦しんでいることを伝えればきちんと話を聞いてくれますし、助けなければいけないと家族が判断したら、全力で助けてくれます。
家族に相談しにくいのは十分承知ですが、相談する勇気を持ってください。
職場での言葉の暴力の例
言葉の暴力はプライベートだけではありません。職場でも言葉の暴力はあります。
言葉の暴力を?咤激励と勘違いしている上司もいます。確かに昔は、「バカ」「アホ」などという暴言を部下に吐くことがありましたが、グローバル社会となり、昭和時代のような上司と部下の関係ではなくなりました。残念ながら、昔からの企業ではそういった風習が残っているようですが、外国人から見れば信じられない光景に映るでしょう。
給料泥棒や使えないという暴言も、言葉の暴力と判断される可能性があります。また、「そんな態度なら海外勤務にするぞ」などと脅すような発言も良くありません。
言葉の暴力は犯罪なのか
実際に手をあげて肉体的に暴力をふるう行為に対しては、犯罪として成立することは良く知られています。しかし、肉体的などの物理的な暴力が伴わない言葉だけの暴力の場合、犯罪として成立するのでしょうか。
一昔前の昭和時代には言葉の暴力と言う概念が存在しました。心理学・カウンセリングといった分野・制度や「言葉の暴力」という概念の社会への浸透にしたがって、心理的暴力も物理的暴力と同様に、その行使者は傷害の罪などに問われる場合があるようになってきています。
慰謝料
言葉の暴力を振るわれた場合、慰謝料をもらうことはできるのでしょうか。長い結婚生活の中で、夫または妻から長年「お前は馬鹿だ」などと言う言葉の暴力に耐えきれずに、離婚しようと決意する人もいることでしょう。そんな時、慰謝料を貰いたいという気持ちになるのは当然です。
しかし、実際に殴られたりしたわけではないのに慰謝料は貰えるのでしょうか。言葉の暴力でも慰謝料を請求することは可能です。しかし、言葉の暴力は物理的な殴られた跡などが残らないため、録音したり映像で残すという証拠を残すことがポイントになります。心療内科に通っているということも言葉の暴力を証明になることもありますし、日記も証拠になり得ます。
証拠を残してから慰謝料請求へと踏み込むようにしましょう。先に慰謝料請求をしてしまうと、相手が証拠を残さないようにする可能性がありますので注意してください。
判例
あるコンビニエンスストアの店長が、労働者に対してした発言が言葉の暴力として違法であり、会社に損害賠償の義務が認められたケースがあります。
労働者に対して「ばばぁ、ふざけんな」などの暴言を吐いたことが、労働者に精神的な苦痛を与えたとして損害賠償が認められました。
感情的になって発言してしまう暴言もありますが、このような暴言が許されるべきものではありませんので、口に出す前に一度心で考え直しましょう。
言葉の暴力は精神的DV?
既に多くの人がしっているように、DVはドメスティックバイオレンスの略です。家庭内で起こる暴力のことを意味し、身体的な暴力だけでなく経済的・社会的・性的暴力が含まれます。
一方でモラハラとは、精神的な暴力のことを意味するため言葉の暴力は精神的DVではなく、厳密にいえばモラハラに分類される暴力です。
言葉の暴力は絶対だめ!ためらわずに相談する!
言葉の暴力は目に見えないため、周りから気付いてもらえないことが多くあります。さらに悪いことに、当人も言葉の暴力の加害者である、または被害者であることに気が付いていないこともあります。
痣や傷といった目に見える外傷がないため、誰にも気が付かれずにひっそりと精神が蝕まれてしまいます。
愛する人からであっても、言葉の暴力を受けていると感じたら、ためらわずに相談してください。
初回公開日:2018年04月04日
記載されている内容は2018年04月04日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。