「ゆいまーる」の意味3つ・使い方2つ|ゆいまーるを歌った歌3つ
更新日:2024年10月01日
ゆいまーるとは
「ゆいまーる」とは、沖縄の方言で「助け合う」「共同作業」「一緒に頑張ろう」という意味があり、共に栄えようという思いを込めた、他者への呼びかけでもあります。
沖縄には、地上戦のあった土地だからこその団結があります。「ゆいまーる」は、平和を願い、力を合わせて戦った人々の、生きる喜び、笑顔、楽しみ、生み出す力といった人間の絆を意味する言葉です。
語源
「ゆいまーる」は、「結い」と「廻る」という言葉からできています。ゆい「結い」は、他人との結びつき、まーる「廻る」は、めぐること、順序があるという意味です。
「ゆいまーる」という言葉の中には、「皆と同じように分かち合う」ことや「お互いさま」といった意味合いが含まれています。
由来
サトウキビの製糖工場は、製糖する期間が決まっていて、冬に穂を出すサトウキビの収穫を間に合わせる作業は、重労働で大変苦労していました。
サトウキビの収穫の際に人手が足りず、地域住民で助け合ったことから「ゆいま-る」という言葉が生まれ、そうした労働の助けを、親戚廻りをして頼んだのが由来と言われています。
ゆいまーるの意味と使い方
沖縄県内を歩いていると「ゆいまーる」を文字として目にすることが多々あります。今も沖縄県民に馴染みのある「ゆいまーる」には「相互扶助」「労働交換」「助け合い」の3つの意味があります。下記で詳しく見ていきましょう。
意味1:相互扶助
相互扶助には、互いに助け合うという意味があります。相互理解の精神に基づいて、話し合うことが必要であり、足りない部分を協力し合います。
また、老人家庭や母子家庭など、「困っている人を見捨ててはいけない」と気にかけて手を差し伸べるセーフティーネットでもあります。
意味2:労働交換
労働交換とは、他所からの労働力の受入れに対して、労働力をもって返すという意味があります。この労働力のやりとりは、元々血縁・地縁で結ばれた農家同士で行われていました。
意味3:助け合い
助け合いは、自立があってこそ成り立ち、強制であってはなりません
そして、沖縄県民は、ゆいまーるの心を発揮できなかった時、助け合えないことをお互いに謝ったりもします。『ゆいまーる』ができなかった時は、詫びるというのが、マナーでもあり、思いやりと捉える人も多いです。
「また今度手伝うね」と、友好的に次を示唆する言い方を用いるのが、沖縄では一般的です。
ゆいまーるの使い方2つ
実際沖縄では「ゆいまーる」という言葉は、どのように使われているのでしょう。今でも日常的に使われている「ゆいまーる精神」と「ゆいまーる活動」について詳しく見ていきましょう。
使い方1:ゆいまーる運動
沖縄県民も近代化し、合理主義の考え方に傾きつつあります。「ゆいまーる」という言葉を活字や歌にし、消失しつつある「ゆいまーる」を、復活させる運動のことを「ゆいまーる運動」と言います。
「ゆいまーる」は、琉球民謡や沖縄の方言を用いた歌の中で、沖縄県を表現するときに、良く用いられるます。今でも「ゆいまーる精神」を歌った曲は増え続け、「ゆいまーる活動」に励む、沖縄県出身の歌手も多くいます。
初回公開日:2017年12月26日
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