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【正しい日本語】以降が含む範囲・指定した範囲を含まないのか

更新日:2024年02月05日

「以上」「以下」「以前」「以降」などの表記がある場合、基準となっている点は、「含む」のか「含まれない」のか迷ったことはありませんか?「以降」の正しい使い方と、相手に伝える時のわかりやすい表現について解説しています。使い方に悩んだ時の参考にしてください。

以降などに使われる「以」の持つ意味とは?

「以上」「以下」「以前」「以降」など「以」という文字がつく言葉はたくさんあります。このような言葉を使う時に、20日以降に入荷予定ですと言われたら、20日は含まれるのか含まれないのか悩んだことはありませんか。

自分が判断する側であれば、20日を避けてそれよりも遅くに行くという判断をすることもできますが、取引先やお客様に連絡をする場合や、法律が絡んでくると、「含まれる」「含まれない」の違いは、大きな意味な意味の違いになってしまうこともあります。

誤った使い方にならないように「以」を含む言葉の使い方についてご紹介します。

「以」の意味

「以」には、「用いる、~をもって」「ひきいる」「そこを基点として」「~より」「~から」という意味があります。

「そこを基点として」という意味からわかるように、「以」には、基点としているところから始まってという意味になるので、基準になっている事柄や数字も含まれています。「以上」「以下」「以前」「以降」など「以」が含まれるものは、すべて基点になっている部分も含まれると意味になります。

エクセルの関数などで使われる演算子

エクセルなどの関数を挿入する場合に使われる演算子にも、「以上」「以下」という意味を表すものと「~より大きい」「~小さい(少ない)」を表すものがあります。

「以上」「以下」を表す場合は、「>=」「<=」で表し、この場合は、基準になっている数字が含む場合にこの演算子を使います。「~より大きい(多い)」「~小さい(少ない)」を表す場合は、「>」「<」を使って表します。

この演算子を使う場合は、基準となっている数字よりも大きい(多い)または、小さい(少ない)という意味になりますので、基準点となる数字は含みません。

正しい日本語として以降が含む範囲

正しい日本語として以降が含む範囲とは、どんな意味になるのでしょうか。

「以」という文字を含む場合は、以降に限らず基準になる事柄や数字を含むということは、ご説明をしましたが、法律や履歴書などで使う場合、具体的にはどのような意味になるのかをご紹介します。

法律

法律の場合も、「以降」のように「以」という文字が含まれる言葉は、「基準になっている事柄や日付を含み、それよりあと」という意味で使われています。

例えば、10日以降~という記載があった場合は、10日を含めたそれよりあとの日付という意味になります。他にも最初の日以降~という記載があった場合は、最初の日を含むそれよりあとの日付のすべてという意味になります。

法律の場合、基準となる日付が含むのか含まないのかで、意味が大きく変わることがあります。「以上」「以下」「以前」「以降」のように「以」が含まれる言葉は、基準点も含むということを覚えておきましょう。

履歴書など

履歴書などの書類でも、「以上」や「以降」という言葉を使うことがあります。例えば、希望勤務時間などを記載する場合、「○○時以降の勤務を希望します」といった場合です。

仕事の場合、10時10分など分単位で勤務時間を設定することはほとんどないので、「○○時」という基準の時間を記入した場合、基準の時間を含むその時間からの勤務を希望するという意味になります。

つまり、「15時以降の時間帯を希望いたします」と記入した場合は、15時からスタートする勤務もありえますし、16時からスタートする場合もあるということです。

特にアルバイトなどの場合は、曜日ごとに出勤できる時間帯が異なる場合、「月、水、金は、17時以降、土日は、9時以降の勤務を希望いたします」など、勤務できる時間帯を曜日ごとに記載しておくと良いでしょう。

以降は指定した範囲を含むのか含まないのか

以降は、基準とした点を含むそれより後ろという意味になります。「~以降」という意味は、基準点を含むそれよりあとはすべてという意味です。範囲という意味で考えると、「~以降」とだけ記されている場合は、基準点も含めそれよりあとのすべてが範囲ということになります。

「~以降」という表現の場合は、基準点を含むそれよりあとは、すべて含まれるということになりますが、逆にいうと基準点を含まないそれより前すべてが、範囲に含まれないという意味になるということです。

特定の期間や特定の範囲を指定したい場合は、「~以降~まで」という形で、終わりの位置を指定する必要があります。

日付・その日

日付などで、その日を含めて、それよりあとという「日付」を指定したい場合は、○日以降という指定をしましょう。例えば、15日以降であればいつでも問題がないのであれば、「15日以降でお願いします」と指定すれば、15日も含むそれよりもあとでお願いしますという意味になるということです。

特定の期間を指定したい場合は、「予約は2月15日以降から開始します。予約終了は、3月末日までとなっておりますので、その間にお申し込みください」という表現にすれば、2月15日から予約をスタートして、3月末日で予約を締め切りますという意味になります。

その日を含みたい場合は、基準点の日付をスタートしたい日付にすれば良いということです。

以後と以降の含む範囲の違い

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初回公開日:2018年02月13日

記載されている内容は2018年02月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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