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【正しい日本語】以降が含む範囲・指定した範囲を含まないのか

更新日:2024年02月05日

「以上」「以下」「以前」「以降」などの表記がある場合、基準となっている点は、「含む」のか「含まれない」のか迷ったことはありませんか?「以降」の正しい使い方と、相手に伝える時のわかりやすい表現について解説しています。使い方に悩んだ時の参考にしてください。

「以降」と同じような言葉で「以後」という言葉があります。では、「以降」と「以後」は含む範囲に違いはあるのでしょうか。

「以降」も「以後」も「基準点を含むそれよりもあと」という意味の言葉なので、含む範囲に違いはありません。ただし、ニュアンスが若干異なるため、使い方には違いがあります。

例えば、「今後は注意します」という意味で「以後、気をつけます」という言い方はしますが、「以降、気をつけます」とは使いません。「19時以降であれば在宅しております」という言い方はしますが、「19時以後は、在宅しております」という使い方はあまりしません。

意味に違いはありませんが、使う場面で言葉を使い分ける必要はあるということです。

までと以降の含む範囲の違い

前の項目でご紹介しましたが、「~以降」という記載の仕方は、基準点を含むそれよりあとはすべてという意味になってしまいます。具体的な範囲を指定したい場合は、「~以降~まで」という形で、終わりになる点を指定する必要があります。

つまり「1月15日以降」の場合は、「1月15日も含むそれよりあとの日付はすべて」というのが範囲になりますが、「1月15日以降1月末日まで」の場合は、「1月15日~1月末日」が範囲ということです。

以降より含むと書かれている場合の意味

「~から」「~より」という言い方を使うことがあります。この場合、「~から」の場合も、「~より」の場合も、基準点を含むということです。

「~以降」という表現の場合も、「基準点を含むそれよりあと」という意味になりますが、「~より含む」という表現も基準点を含む表現ということになります。つまり基準点を含め、それよりあとを含むという意味になるということになります。

表現を複雑にしないようにしましょう

例えば、上記のように「~以降」も「~より」も「基準点を含むそれよりもあと」という意味の言葉です。このように似たような意味の言葉を重ねて使ってしまいますと、1つ1つの言葉は、簡単に理解できる場合も、言葉を重ねてしまうことで、逆にわかりにくくなってしまうことがあります。

「~以降」「~以後」「~より」「~から」は、「すべて基準点を含むそれよりあと」という意味があります。意味は同じなのですが、使う場面によって、それぞれ適切な言葉はあります。

このような言葉を使う場合は、場面にあった適切な言葉を1つ選び、似たような意味の言葉は重ねて使わない方が間違いが少なくなりますので、です。

その時点を含まない場合の表現とは?

その時点、つまり基準点を含まない場合の表現には2通りあります。相手の方に伝える場合は、誤解を与えない簡潔な表現をするように心がけましょう。

また、期間など範囲がある場合は、「以降」「まで」といった表現ではない方がわかりやすいこともあります。相手の方にわかりやすく伝える表現の例をご紹介します。

基準点を含みたい時点から設定する

「~以降」という表現は、基準をを含むということをご紹介しましたが、その時点を含まない表現にする場合は、、基準点を含みたい時点から設定すれば、結果的にその時点を外すことができます。

【例】
「15日を含ます、16日も含むそれよりもあとで」という表現にしたい場合
・16日以降でお願いします。

このようにすれば、「15日は含まれず、16日を含むそれよりもあと」という意味の表現にすることができます。

「~よりあと」という表現を使う

「~より」という言葉は、基準点を含むというご説明をしましたが、「~よりあと」という表現をすることによって、基準点を外すことができます。

【例】
15日よりあとであればいつでもかまいません。

「15日より」という表現は、15日を含みますが、「それよりもあと」という言葉を追加することで、15日よりも後ろという表現に変えることができます。ただし、この表現は、含むと考える人もいますし含まないと考える人もいますので、前の項目のように、含みたい基準点以降という表現を使う方が無難です。

期間などを表す場合は「○日~○日」を使う

例えば、期間などを説明する場合、以下の2つを比べてどちらがわかりやすいでしょうか。

・1月15日以降受付を開始します。終了は、3月末日までとなります。期間内に必ずお申し込みください。
・受付期間は、1月15日~3月末日までです。期間内に必ずお申し込みください。

後者の方が1月15日から始まって、3月末で終わるということが一目でわかります。「以降」という言葉を使う方が適切な場面もありますが、誰がみてもわかりやすいという表現を選ぶことも大切です。

できるだけ見る人が悩まない表現を選択しましょう

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初回公開日:2018年02月13日

記載されている内容は2018年02月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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