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「それがし」の意味と使い方・由来・「なにがし」との違い

更新日:2024年10月02日

時代劇中でよく使われている言葉【それがし】。この言葉が自分を指す言葉だとわかっていてもあまり深くは知らないのではないでしょうか?【それがし】の本来の意味は?【なにがし】との違いはなにか。誰もが抱く疑問についてご紹介と解説をしていきます。

「それがし」と似通った意味を持つ類語【「手前」

「それがし」の類語、とはいっても一人称という役割上その類語は多岐に渡ります。「わたし」や「ぼく」、「おれ」などがそうです。三つとも全てが同じ一人称の役割を持つため、類語に分類されており、また同義語とも言えるでしょう。

ややこしいですが、ここでは同じ一人称の役割を持つ文字を類語と同義語に分類し、その中でも現代でも使う機会があるものをご紹介いたします。

「手前」
読み方は「てまえ」となります。砕けた言い方ですと「てめえ」となりますが、もしかしたらこちらの方が馴染み深いでしょうか。意味は「自分の目の前、もしくは自分、わたし」です。

一人称として使うよりも「手前の信号を右」などと使うことが多いですが、実は昭和頃から現在にかけて飲食業のスタッフやホテルでは自分を指す言葉として使われています。接客業の中では丁寧な言葉とされており、教育がしっかりしたところでは若い人でもこの言葉を使っています。

【それがし】と同じ意味を持つ同義語【拙者】

「それがし」の同義語として「拙者」という言葉があります。「拙者」は類語と同じではありますが同義語と分類する言葉です。

「拙者」
読み方は「せっしゃ」と読み、意味は「自分(わたし)をへりくだって指す」ということです。意味から分かるように、「それがし」とほぼ同じ意味と役割を持っています。

「拙者」は文字どおり「拙い者」という意味で使われ、「それがし」と同じようにへりくだった一人称として使われます。意味が同じということもあり、「それがし」との使い分けは明確に決められておらず、どちらを使っても問題はありません。

「それがし」と「なにがし」の違い

「それがし」と「なにがし」は、同じ四文字で似通った言葉ですが、使い方が異なります。間違えやすい言葉ですが、しっかりと二つの意味を理解し使い分けましょう。

「なにがし」
「なにがし」を漢字で表すと「それがし」と同じ「某」や「何某」と表記されますが、意味は「数量が少ないこと、物事がはっきりしない時やわざとはっきりさせない時」と言うことで、「それがし」とは違いがあります。

「田中某(なにがし)さん」など、名前が分からない第三者を誰かに尋ねる時に使ったり、「なにがしかの金=いくらかの金」など具体的な数字を濁して伝える場合などに使われます。

「それがし」を元に広がる知識欲

「それがし」に関する豆知識を最後まで見てどう思ったでしょうか。初めはちょっとした興味から目を通したことでしょうが、一人称一つにも膨大な情報が含まれており、そのどれもが小さな雑学として蓄えるに値する知識だったことでしょう。これをきっかけに日本語に対する探究心と好奇心を育みましょう。

初回公開日:2018年01月16日

記載されている内容は2018年01月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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