「見受けられる」の2つの意味と使う場面3つ|例文5コ・類語6コ
更新日:2024年06月15日
例文1:「見受けられます」
「見受けられる」を丁寧に表現するときに、「見受けられます」という形で使います。あまり親しくない人と話すときは、丁寧文を用いるのが無難です。
【例文】
・あの人は深い悲しみを抱えているように見受けられます
・傍若無人な人というのは、そこかしこに見受けられます
・あなたの真意はそのようなことではないと見受けられます
例文2:「見受けられた」
「見受けられた」は、「そう感じたときから多少の時間が経っている」場合に使われます。過去形です。
【例文】
・彼女が机に向かう姿が見受けられた
・災害の前兆のようなものが、見受けられた
・理事長は何か隠し事があるように、見受けられた
例文3:「お見受けいたします」
「お見受けいたします」は謙譲語であり、相手が目上の人の場合に使います。
相手の言動から、何かを推測して話す場合には、「見受ける」が使われますが、相手が目上の人の場合は、謙譲表現を使わないと失礼にあたります。
「見受ける」とは、主語は自分になるので、相手に対して謙ることで、敬意を示すことができます。
【例文】
・かなりの達人とお見受けいたします
・鈴木様とお見受けいたします
例文4:「お見受けいたしました」
「お見受けいたしました」は「見受ける」の謙譲語の過去表現です。過去表現はその後ろに否定の言葉や確認の言葉が続くこともあります。
「お見受けいたします」と同じ例文を使ってご紹介します。「お見受けいたします」と「お見受けいたしました」のニュアンスの違いを感じ取りましょう。
【例文】
・かなりの達人とお見受けいたしましたが、いかがでしょうか。
・鈴木様とお見受けいたしました
例文5:「お見受けします」
「お見受けします」は丁寧語であり、一般的な会話の中で使います。使い方としては「お見受けいたします」と同じだと考えてよいでしょう。
【例文】
・だいぶお疲れのようにお見受けしますが、大丈夫ですか
・順調に回復されているようにお見受けします
・この場にふさわしい方とお見受けします
「見受けられる」など敬語に自信がない人におすすめ
大人として、敬語を使わなければならない場面で、正しい敬語が使えているか自信が持てない、という人には、「敬語のハンドブック」を一読することをおすすめします。
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見受けられるの類語
「見受けられる」の類語には、「見受けられる」の意味として説明にも使われる言葉が挙げられます。いずれも「見受けられる」の言い換えに使えます。
「見受けられる」の類語は、ここでご紹介する言葉だけに限りませんが、ここでご紹介する類語と類語を使った言い換えを参考に、言い換えた場合のニュアンスの違いを感じ取りましょう。
ニュアンスの違いが理解できれば、類語による間違った言い換えを回避することができます。
類語1:見て取れる
「見て取れる」は、「判定できる」「分かる」「読み取ることができる」という意味で使われます。
何かを見ることで、状況判断をする、推測するという意味で、「見受けられる」と同じように使うことができます。「見て取れる」よりも「見受けられる」の方が遠回しな表現になります。
【言い換え】
彼はかなり武芸に秀でていると見受けられる
彼はかなり武芸に秀でていると見て取れる
類語2:思われる
「思われる」は、「思う」の未然形である「思わ」に、受身・尊敬・自発・可能の助動詞「れる」が付いた形です。「見受ける」に対する「見受けられる」と同様の形態です。
自分の主観として判断した内容を述べるときに「思う」を使いますが、「見受けられる」を使った方が、遠回しで大人の表現になります。
【言い換え】
老婆は酷暑の中、かなり弱っているように見受けられた
老婆は酷暑の中、かなり弱っているように思われた
初回公開日:2017年07月24日
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