「方々」の意味と使い方・例文3例|「皆様方」「各位」との違い
更新日:2024年06月16日
例文「ご来店の方々に申し上げます」の「方々」は「お客様」を指しています。
このように、お客様や目上の人のような「大切な人」が複数いて、その人々に敬意を込めて呼びかける時に「方々」を使うことがあります。
場所や方角を指す「方々」の例文
場所や方角をあわらす場合の「方々」は、目上の方に使用する尊敬語です。
「ほうぼう」はある場所を起点にして、そこからいろいろなところへ向かう場合に、あちこちにという意味で使用される言葉です。
「ほうぼう」という表現はやや古い表現です。現代では、手紙などのややあらたまったシーンで使われるケースが多い単語です。以下、例文です。
「猫がいなくなったので方々を捜し回る」
「方々を旅行するのがわたしの趣味です」
「街の方々で音がする」
「街の方々で音がする」とは、街のあちらこちらから音がしてくるという意味です。
このように「方々」を「ほうぼう」と読むと、いろいろな方角からという意味の単語に変化します。文学作品や手紙などの文語によく使われる表現です。「方々」を使うことで、あちこちから音がしてくる様子を、簡潔にわかりやすくキレイに伝えることができます。
「お礼方々」の例文
「お礼方々」の例文をあげておきます。
「お礼方々」とは謝罪やお詫び、感謝の気持ちなどと一緒に何かしらの動作を行なう場合に用いられる、慣用句です。目上の人や社会的な立場が高い人へ向かって使われる、覚えておくと便利な言い回しです。
「書中にてお礼かたがたお詫びまで」
「お礼かたがたお願いまで」
「取り急ぎ、お礼かたがたご報告まで」
「ご注文のお請けかたがたお礼まで」
「お詫びかたがたお礼申し上げます」
「お礼方々ご挨拶申し上げます」
「お礼方々ご挨拶申し上げます」とはビジネスシーンなどでよく使われる慣用句です。
「まずは書状にて、お礼方々ご挨拶申し上げます」と、手紙の締めくくりなどによく使われる表現です。お礼とは、謝罪や感謝などの謝意の気持ちという意味です。
前後の文章のニュアンスから相手の方に真意が汲み取ってもらえるように「方々」という表現が便利に使用されています。ビジネスシーンではメールや電話の文章によく出てくる言い回しです。
敬語を学ぶお勧めの本
「新・にほんご敬語トレーニング」は、「方々」などのわかりにくい敬語を、日常で使えるようにトレーニングしてくれるおすすめ本です。
「方々」などの敬語をビジネスシーンに活用したい方は、場面別に詳しく使い方が解説がされている「新・にほんご敬語トレーニング」が便利です。間違った例文との対比がされているわかりやすい内容の本なので、いつの間にか敬語が身に付きます。
簡単な会社での会話例を、最初に外国人の日本語話者がよくやる間違い例をあげ、その後、最初の例と同じシチュエーションで敬語が入った正しい例をあげるという方法で書かれている。
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「方々」とは別に使える「皆様方」「各位」
「方々」とは別に使える、「皆様方」「各位」についてもご紹介していきます。
複数人に対して敬意を示すという点では、「方々」も「皆様」も「皆様方」も同じです。このうち「皆様方」は、目上の人に使用する場合や相手に対する感謝の気持ちを示す場合に多く使われます。
「各位」という表現はメールや手紙の場合によく使用されています。例えば「関係者各位」と記載して、関係者に対する敬意を示します。
「皆様方」の意味
「皆様」は相手方を敬う尊敬語としての意味があり、ここに「方」を加えることで、より丁寧に表現しています。
「皆様」には「様」がついており、敬意が含まれています。ここでさらに「方」を加えたものが「皆様方」です。
「皆様」に含まれる敬意は複数人の相手方に対して向けられます。これは「尊敬語」となり、相手方を敬う表現です。一方で「方」は「お二方」のように、対象をより丁寧に表現した言葉です。
「皆様方」は二重敬語ではない
初回公開日:2017年08月14日
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