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「失念しておりました」とはどういう意味?正しい使い方と例文を紹介

更新日:2024年03月21日

「失念」の使い方はこれで合っているのかと疑問に思うシーンもあるでしょう。この記事では、「失念」の意味や例文、どんなときには使えないのか、また「失念」の言い換えや英語の表現について解説しています。「失念」の意味や使い方を正しく理解し使いこなしましょう。

ここからは「失念」が使えない対象やシチュエーションなど、「失念」を使う際の注意点を紹介します。

「失念」は謙譲語の表現であることから、他者に対しては使えないなどいくつかの注意点があります。「失念」の誤った使い方をしないように、しっかり確認しておきましょう。

他者のミスを申し出るときには使えない

「失念」は謙譲語であるため、他者の行動には使いません。

自分が打ち合わせを忘れていた場合には、「打ち合わせがあることを失念していた」と「失念」を使うことができますが、相手が忘れていた場合には「先方が打ち合わせを失念していた」とは使いません。

相手に対しては、「先方が打ち合わせをお忘れになった」というように尊敬語を使用しましょう。

「失念」は自分の行動には使えますが、他者の行動には使えない点には注意しておきましょう。

物を忘れたときには使えない

電車に傘を忘れた場合など、物を置き忘れたり持参するのを忘れたりした場合には「失念」は使うことができません。

「失念」はうっかり行動することを忘れた際に使う表現のため、物に「失念」がかかるような使い方はできません。物を忘れた場合には「電車に傘を忘れました」というように「忘れました」を使いましょう。

口語でのやりとりでは使えない

「失念しておりました」という表現は口語でのやりとりに使うには堅い表現です。厳しい状況に置かれた場合には口語でのやりとりで「失念しておりました」と使うのも良いでしょう。

口語向きの表現としては、「うっかりしておりました」や「度忘れしておりました」などが自然で状況も伝わりやすいでしょう。

「忘れてください」という意味では使えない

「失念」は「忘れてください」という意味では使えないので注意しましょう。

「忘れてください」と伝えたい場合は、「失念」の類義語である「放念」を使います。上司や取引先に対して、敬意をもって「忘れていただいて大丈夫です」と伝えたい場合には「どうぞご放念ください」と伝えましょう。

最初から知らなかったときには使えない

一度は認識したものの、うっかり忘れてしまったことを「失念」と言うため、最初から知らなかったことには使えません。「本当は知っていた・わかっていた」ことを忘れてしまった場合にのみ使用します。

ミーティングの時間を知っていたものの忘れていたときには「失念しておりました」を使いますが、ミーティングの時間を知らなかった場合は「存じ上げませんでした」を使いましょう。

「失念」の言い換え表現

「失念」を他の言葉で言い換えると、どのような言葉になるのでしょうか。「失念」の類義語を確認し、正しく使い分けできるよう理解しておきましょう。

忘却

「忘却」も「失念」の類義語ですが、ビジネスシーンで使用することは少ないでしょう。

「忘却」は「失念」よりも「忘れる」といった意味が強い言葉です。「失念」と違う点は、第三者にも使うことができるという点です。また、詩的・文学的表現の傾向が強いため、ビジネスシーンで使われることは少ないでしょう。

うっかり

「失念」は「うっかり忘れていた」「度忘れしていた」ことを意味する言葉です。そのため、「失念」は「うっかり」を丁寧に表した言葉として使われており、「うっかり」も「失念」の類義語となります。

忘失

「忘失」も「失念」の類義語です。

「失念」は物を無くした時には使うことができませんが、「忘失」は「忘れてなくす」という意味があり、物を無くした時にも使うことができます。

「失念」は自分自身の行動に対して使いますが、「忘失」は自分自身や物に対して使うことができるという点が異なっています。

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初回公開日:2017年09月07日

記載されている内容は2017年09月07日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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