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拝啓と敬具の使い方・例文|位置/改行/手紙/メール

更新日:2024年04月04日

フォーマルな手紙を書く際に使用される「拝啓」や「敬具」ですが、正しい使い方をご存知ですか。「拝啓」や「敬具」を使用する際は、手紙の送付先である先方との関係性や手紙の内容によって「拝啓」にあたる頭語と「敬具」にあたる結語の使い方が変わってきます。

下記では、お礼状に使用する際の改行した場合の例文をご紹介します。

拝啓 初冬のみぎり 皆様におかれましては益々ご清祥の事とお慶び申し上げます。
この度は お心のこもった品物を頂戴いたしまして誠にありがとうございます。

(本文)

これから寒さの本番ですので 皆様どうぞご自愛くださいませ。
まずは取り急ぎ 書中をもちまして御礼を申し上げます。

敬具
平成〇〇年〇月
〇〇 〇〇

メール

メールでは「拝啓」と「敬具」といった頭語・結語そして時候の挨拶を含む前文・末文は原則省略をされます。厳格に、使用してはいけないというルールが存在するわけではありませんが、使用しないのが良いとされています。

メールは、用件を簡潔に伝えるツールであり相手に負担を書けないのが良いとされています。頭語・結語そして時候の挨拶を含む前文・末文は、先方の時間を割くことは避けるべきとされています。

だからといって、礼を失するのは歓迎されるものではありません。「拝啓」や「敬具」を使用しない代わりに、きちんとした挨拶文を最初に述べます。

例えば、「いつもお世話になっております」「お疲れ様です」といった一文を入れるのが一般的です。「敬具」の代わりとなる言葉は、「今後ともよろしくお願いします」といった文面を入れます。

拝啓に続く言葉は?

「拝啓」といった頭語の後に、手紙では前文が続きます。前文には、時候の挨拶や先方を気遣う一文、先方への感謝や尊敬の念を示す言葉で構成されています。

下記では、「拝啓」の後ろに来る時候の挨拶の一般的な慣用句をご紹介いたします。慣用句を使用せずに、自身で季節を感じる挨拶文を書いても素敵です。

時候の挨拶

時候の挨拶の慣用句となります。

一月
新春のみぎり、降雪の侯、寒さが一層身に染みる昨今ですが

二月
梅香の候、向春のみぎり、三寒四温と言われる季節

三月
早春の候、春暖のみぎり、春風を感じる季節となりました

四月
陽春の候、桜花のみぎり、さくらの花が咲き誇る中

五月
晩秋のみぎり、若葉の候、若葉のかおる季節

六月
初夏の候、深緑の候、若鮎の踊る

七月
盛夏の候、大暑のみぎり、まぶしい夏の季節

八月
残暑厳しい折、初秋の候、立秋とは名ばかりの暑さが続いておりますが

九月
秋色のみぎり、秋晴の候、秋の気配が日増しに増してきました

十月
秋冷の候、秋晴れ、味覚の秋となりました

十一月 
晩秋の候、夜寒の折柄、朝夕が冷え込む季節となってきました

十二月
初冬の折、寒気の候、年の瀬も迫って参りました

ビジネスマナーの拝啓と敬具とは

ビジネスマナーとしての「拝啓」と「敬具」は通常の手紙と同じで先方との関係性や目的によって異なります。「拝啓」と「敬具」を使用するときは、自分の立ち位置から見て先方の立ち位置がどこなのかが重要となります。

「拝啓」と「敬具」を使用するのは、自分との距離関係がある程度あり尊敬する相手もしくは尊重したい相手への手紙となります。例えば、他部署の上司への手紙には、「拝啓」と「敬具」を使用して送ります。

普段から直接的なやりとりのない取引先へ手紙にも「拝啓」と「敬具」を使用します。ただしこの場合は、取引先との先例を確認した上で送るのが無難です。

拝啓や敬具を使用しない場合とは

「拝啓」と「敬具」は、先方との関係性によってつけるかつけないかが変わってきます。例えば、普段から親しい上司や先輩もしくは近所への手紙の場合、頭語や前文を省略します。

「拝啓」や「敬具」を使用する際の手紙は、フォーマルな表現として使用しますが、相手との一定の距離感を強調することになります。

また、先方からの手紙で頭語や前文を省略して送られてきた手紙に対して返信する場合に頭語や前文をつけて手紙を返信するのはマナー違反です。先方が親しいと感じ省略をして手紙を出したにもかかわらず、あえて距離感を出す手紙は失礼です。

他にも、詫び状やお見舞い状には頭語、前文を使用しません。お詫び状は、先方に自身の謝意を伝えるのが最も優先されるためです。また、お見舞い状は先方に負担をかけないことを優先させるため頭語、前文は使用しません。

敬具とかしこの違い

「かしこ」は、一般的に女性が手紙の締めくくりに記入する挨拶用語です。すべての頭語と組み合わせることが可能な結語となります。

「かしこ」の意味合いは、「恐れ多いや恐縮です」といった意味合いがあります。

「かしこ」の他にも「かしく」と記入する事も可能です。「かしく」の意味合いは、「これにて失礼いたします」といった意味合いです。

また、男性が使用する場合は「かしこ」ではなく「恐惶謹厳」や「恐惶謹言」を使います。

女性は、ひらがなで記入するのは女性らしい柔らかさを表現しており、一方男性は漢字で力強い印象を与えます。

「かしこ」を使用するのは、目上の方へのお手紙や先方に敬意を表す表現として使用するのが一般的となり、使用するのは「拝啓」の文末となります。

「敬具」は、「拝啓」とペアで使用を行います。「かしこ」も同じく「拝啓」の文末に記入をします。「かしこ」は女性のみ使用する挨拶用語となるので注意が必要です。

女性らしさを強調する「かしこ」はビジネスシーンにおいて避けるのがマナーとなりますので注意が必要です。

敬具と同じ意味がある言葉の使い分け

手紙を書く際に、頭語や結語で悩む事があります。頭語とは、手紙の最初文頭にくる挨拶用語で「拝啓」「前略」などがあります。結語は、手紙の最後文末にくる挨拶用語で「敬具」「早々」があります。

挨拶用語の意味を知らずに使用すると失礼にあたることがあります。

下記では、「敬具」と同じ意味を持っている挨拶用語をご紹介します。

敬白

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初回公開日:2017年11月08日

記載されている内容は2017年11月08日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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